行ってみませんか... こんな 素敵な世界へ

好奇心旺盛な長年の体験で、行って、見て、食べて、泊まった素敵な世界を、皆んなにちょっぴりお裾分け...

ブルターニュ紀行 32 < エテル河 という名の潟 >

2021-04-14 00:55:12 | 素晴らしき世界/フランス/ブルターニュ
巻頭写真 : エテル川に浮かぶ『サン・カド島』

荒海と信仰とケルト文化と古代巨石文明と
フランスにあってフランスでない異世界を訪れる
32



「ロリアン」から東へ15km
短いが広くて岸辺はギザギザで島だらけの川『Rivière d'Etel エテル川』の
絶景を楽しんでいただこう

Photo by @GoogleMap

地図の左端に「ポー・ルイ」と「ロリアン」がある
「エテル川」は地図の右端
普通川の名前は冠詞の「La 稀に Le」がついて「名前」だけ
ところがこの川は
ブルトン語で『Ria Etel』とわざわざ「川」をつけるので
標準フランス語でも「Rivière d'Etel」と表記し
冠詞もつかない

青の部分は水深がそこそこ深いところで
それ以外は干潮時にはかなり水が少なくなるところ



この「エテル川」で一番有名な写真がこれです
漁師の家
水深が浅そうなのがよくわかります

そして
この家の背後に見えるのが
巻頭写真にした『Ile de Saint-Cado サン・カド島』


Photo by @communes.com

ベルツ村からサン・カド島へ渡る橋がかかってる
左に「漁師の家」が写ってます



橋のたもとの右側のほぼ同じような位置から撮った次の二枚の写真で
水位の変化がお分かり頂けるはず

満潮

干潮

上の写真でも
あるいは巻頭写真でもわかるが右端に礼拝堂がある



その礼拝堂がこれで
島の名前になった聖人「サン・カド」の」献堂されている

『Chapelle Saint-Cado 聖カド礼拝堂』








この礼拝堂の「カルヴェール「は独特の作り方をされていて


「アンクロー」は無く
カルヴェールだけが三方向から登る階段の上に立ててある


礼拝堂の方から見ると
背後に民家が並んでいるのが見える



カルヴェールの十字架部

内部は非常に明るくてカラフル


玄関口の上には「Tribune 二階席」もある







川から見るとこんな風に見えて


右側の木立の間から川岸に降りられる


 岸辺にある泉に階段で降りられる様になっている





『Fontaine de Saint-cado 聖カドの泉』











しかし特筆すべきは
この礼拝堂は堂内にも泉があるのです

左下が堂内の泉




島の周囲はこんな眺めにもなる








橋で繋がる反対側は『Beiz ベルツ村』

『Mairie 村役場』

『Eglise Saint-Saturnin 聖サトゥルナン教会』



そして
結構両岸は変化もある





さらには
浅い川で海から近く干潮の際の日照りを繰り返し受けていると


自然に塩が結晶化する


岸辺だけでは無く
浅い川の真ん中ですら浮いてくる


天然塩の結晶が見られるのです





「絵のような光景」にも巡り会える


まるで若い頃の「モンドリアン」の絵の様だ


そしてお約束の「廃船の墓場」も


陸に打ち上げられたクジラの様に


いつしか骨格だけになってしまう


日本ならば
産業廃棄物の不法投棄だの何だのと大騒ぎになるに違いない



極め付けには


こうなると
サハラで見かける白骨化したラクダと変わらない






しかし
うっとりする優しい美しさもふんだんにあるのです








両岸は自然も多く
小さな村々も点在する


小川の様な支流が流れ込む

小さな村にはこんな家々も





こんな泉と


共同洗濯場が残る村もある


こんな井戸がある家もあったり


ポンプ式の共同井戸が有る村もある



プルゥエネック村の『聖ギヨーム礼拝堂』は美しい


『Chapelle Saint-Guillaume de Plouhenec』


もちろん巨石文明の遺物も

『Dolmen de Kerlutu ケルリュテュのドルメン』


『Dolmen de Kerhuen ケルユーエンのドルメン』



これは牡蠣の養殖場に行く作業船だろうか
河口には確かに養殖場はある


川岸に


「牡蠣(売ります)」という手書きの看板のついた家もあった

そして
河口は川が運ぶ砂が微妙にあちこちに堆積し
打ち寄せる大西洋の波が水面下に複雑な変化をもたらす

河口

半世紀に一度くらいの割合で
深刻な海難事故が起こってきた歴史がある

では今回はここまでにしましょう
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【お願い】
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