巻頭写真 : ウルバラコヌ村の聖ミカエル教会と司祭館
地中海からいきなりそびえ立つ高山「コルシカ島」は
海の国で山の国
地球創生期の野生の自然が多く残る故に「美の島」と呼ばれてきた
海の国で山の国
地球創生期の野生の自然が多く残る故に「美の島」と呼ばれてきた
先回の「コノッコーリ・モンティエッキ」から国道の方へ(東側へ)戻った辺りに
『ウルバラコヌ』というまた小さな村
『Urbalacònu / Urbalacone』
教会はユニークな二つで一つみたいに見える
実は鐘楼のある方が「司祭館」
手前が「聖ミカエル教会」で破風の上に小さな十字架があるだけで鐘楼はない
起源は12世紀だが完全に作り変えられてしまっている
しかし
奥には後陣が張り出している
もともと小さな集落なので民家の数も限られ
全てが「ヴィエイユ・ピエール(古い石)」の群れ
古い(ヴィエイユ)だが外壁は完璧に修復されている
山肌にあるので集落内も上下の高度差はかなりある
この家は廃屋かと思ったが窓が開いており中に住人がいることがわかる
現役の家のようだ
こちらは現役ではなさそう
露出した大岩が基礎と外壁の一部に使われている
フォンテーヌ(水場)もちゃんと現役
さすがに共同パン焼き窯はすでに現役ではないようだ
村の墓地の敷地に外れに古い礼拝堂がある
『聖洗礼者ヨハネ礼拝堂』
『Cappela San Giovanni Batista』
正面ファサード
後部の外陣
外陣を内部側から見ると当然祭壇のある後陣となる
「洗礼者聖ヨハネ」
これまでにご紹介してきた村々にも3〜4階建くらいの背の高い四角い建物があったが
それは敵襲の際に村人が逃げ込んで防御できるための主要な施設で
「メゾン・フォルト(防御屋敷)」と呼ばれる
Maison Forte
最上部には
足元まで攻め寄せた的に上から石弾などを投げ落として反撃するための
「石落とし(水平狭間)」が備わっている
コルシカ南部の山間部には温泉が結構あるが
ここ「ウルバラクゥ」も小規模な温泉がある
とっても素朴な露天風呂
20世紀になって最南端「ボニファッチュ」と島首都「アジャクシオ」間に
国道が整備された時の「ウルバラコン温泉場」という標識板が
入口の壁に残っていた
「アジャクシオ」ままで40kmとの表示がある
※ ※
「ウルバラクゥ」から真北に2kmほどに『アルビトレッチア』という集落
『Albitreccia』
道路の村の入口の部分に小さな祠があり
木製の十字架が立っている
これまで記述していなかったが
この地方の山間部の村々にはどこかに「十字架」が建てられている
木製だったり鉄製だったりする
『Eglise Sainte-Catherine d'Albitreccia』
『聖カタリナ教会』は村の規模に比べると大き目
固有名詞ではなく「教会」と呼ばれている
ヴィエイユ・ピエールも情緒たっぷり
フォンテーヌもしっかり残っている
※ ※
上で見てきた「アルビトレッチア」から国道を挟んだ東側には
『カルド・トルジア』の集落
先回ご紹介した「ジッリアーラ」のすぐ北です
『Cardu è Turghjà / Cardo-Torgia』
この写真の左端の四角い建物がこの集落の「メゾン・フォルト」のようだ
右の壁面の上奥の角に「石落とし」が見られる
この集落にも教会はあるが
むしろ外れにある礼拝堂が重要『豊かさの礼拝堂』
『Capella Fructueux』
国の重文の対象としての保護指示が出されている
そして海岸ではないにもかかわらずジェノヴァ時代の塔もあるのです
この塔はレストラン経営者に有効活用されていて
店のシンボルになっている
この村の周囲は山また山
※ ※
さらに2kmほど北側に「タラヴォ川」の源流の一部の渓谷に沿っていくつか
興味深い村々がある
まず中心となる『サンタ・マリア・シッシェ』を訪れてみよう
『Santa Maria Siché』
これまでの村よりは開けているが写真で見ても空間的にも理解できる
村の名前になった教会『サンタ・マリア』も大きく新しい
『Ghjesgia di Santa Maria / Eglise Sante-Marie de l'Assomption』
しかし
実は同名のもっと古い教会があった
『Capella Santa Lucia / Chapelle Sante-Lucie』
『サント・リュシー礼拝堂』という名で呼ばれるこの半分廃墟の礼拝堂が
かつては「サンタ・マリア・アッスンタ教会」だったのです
『サント・リュシー礼拝堂』という名で呼ばれるこの半分廃墟の礼拝堂が
かつては「サンタ・マリア・アッスンタ教会」だったのです
鐘楼が薄い馬蹄形の壁のようで本体部の屋根はなくなっている
この形の鐘楼はこの辺りの他の村の教会にも見られるが
鐘を固定した鉄の棒が左右に固定されて3段くらいあったものと思われる
この村は人口もそこそこ多く規模も広いので
礼拝堂は15くらいある
「Fontaine」
フォンテーヌ(水場)も作り変えられてまっさら
それより
この村は「(シッシェの)サンタ・マリア」つまり「聖母」という名前なので
見晴らしのいいところに人口の洞窟様のもにおが作られており
聖母像が安置されていて「マドンナ」と名付けられている
この他にも街中にもう一体の別の「マドンナ」もいらっしゃる
※ ※
この「サンタ・マリア・シッシェ」の村の北側に隣接して
『カンポ』という村がある
『Campu / Campo』
この村に『聖ラレンズ教会』があって特徴ある屋根の鐘楼がある
フランス語で言うと「サン・ローラン教会」となる
『Ghjesgia San Larenzu / Eglise Saint-Laurent』
村の中の様子はというと
通り抜ける県道の様子はコルシカ中どこも全く同じで
山側に家並みがあり谷側は空間
幹線道路の裏道は
こんなだったり
こんなだったりして
「ヴィエイユ・ピエール(古い石=古民家の家並み)」だらけで
この村のフォンテーヌはこんな感じ
では
いよいよ次回からは県道は
島全体の主邑『アジャクシオ』に向かって山国から海へと下って行きます
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