東京神保町のキッチン南海が今日を持って閉店すると報道ステーションで知りました。
最初耳にした時、聞き間違いかと思った、いや強くそう思いたかった。
でも映像が出てくるとどうやら本当のようで、しばらくは受け入れられない例えようのない気持ちになりました。
私も大学時代、学校もバイト先も近かったこともあり大変お世話になりました。
テストの前後も、Victoriaで初めてスキー板買った後も、SHOSENで菅野美穂のヌーディティを買った帰りも、秋葉STEPでMacのメモリをかった後も、いつもここに寄りうまいうまいと心の中で唸りながらいただいてました。
学生時代の様々な記憶に残るイベントの後には必ずといってキッチン南海の味が染み付いています。
ここはカツカレーが有名ですが、私はもっぱらこの海老生姜でした。
もううますぎてうますぎて、、それがもういただけなくなるなんて、残念でたまらない。
ところで、キッチン南海については、以前に下書きしてお蔵入りさせていたのを思い出し引っ張り出してみました。
この時は34歳とあるので、今から17年前になる。この時も南海に対して熱い思いを書いている。これを以下にコピペして今回は締め括りたい。
南海さん、長い間お疲れ様でした、ありがとう!!!
=====================================
<<2003年9月の下書きから>>
今日、およそ10年ぶりにキッチン南海に行った。あいかわらずの混雑ぶりで隣りの10年前と同じくサンドイッチ屋の前まで行列ができている。私は大学の時、4年間、それはよくここに通った。週に4日ここで腹を満たすこともあっただろうか。
味はどうなってるだろう、コックさんは変わったのかな? 10年前の思い出がよぎる。店の外観は全く変わっていない。入ってびっくりしたのは、店内も全く同じだったことだ。メニューも同じ。それも値段も同じ700円。当時、いもやの天丼600円にするか、まんてんのカレー600円にするか、さぶちゃんで半ちゃん650円にするか、南海で700円を出すかは私にとって毎日の昼に考慮しなくてはならない問題だった。あまった100円でジュースが飲めたのである。こういう誘惑がよぎる場合でも、かなりの確率で南海へと足を運んでいた。当時から私は洋食の誘惑には弱かったのである。
で、南海に来たところで、また新たな難題が待っている。トンカツにするかエビしょうがにするか、エビチキンにするか盛り合わせにするか、あるいはカツカレーにするか迷うのである。どれも本当においしいのでこの選択には本当に迷った。
10年ぶりということもあり、色々と迷ったがあのしょうが焼きの味と太いあつあつのエビフライは健在かなと、エビしょうがを頼むことにした。オーダーをすませキッチンの方に目をやるとまたまたびっくり!!
コックの人たちがみな同じ同じ風貌なのだ。一人の方は次元大輔のようなひげをはやし、多分一番若いカッコ良い系、私はこの方が初めて厨房に立った日もエビ生姜をいただいていた。もう一人は2分がり頭の少林寺に出てくるような僧侶系と表現すべきか、もう一人の方も僧侶系だが3人の中では一番のベテランさん。
みな10年前と同じくコック帽子をかぶり、それよりもおどろいたのが全く10年の年月を感じさせない容貌である。面影があるというのではなく、全く同じというほうが無難な表現だろうか。なにせ厨房の立ち位置も同じだからカウンター越しに過去を眺めることができる、タイムスリップしたような感覚を覚えた。
そういえば、初めてVictoriaでスキー板を購入したときの帰りの夕食も南海だった。閉店時間間際だったせいか昼の混雑は解消され、並ばずすぐに着席できた。そのとき、私の不注意でトンカツソースを膝にこぼしたのだが、クリーニング代にと500円くれたあのおばちゃんはどうしたのだろう、こうも10年前と同じだらけだと普通に考えれば変わってるはずの状況はすんなりと飲み込めないのが不思議だ。変わりに若い女の子が2人給仕をしている。
500円いただいたとき、これは自分の不注意だからといったのに、いやいや汚れたズボンでは困るだろうと結局いただくことになった。そのとき、厨房のこの3人のコックさんらもみんな同じく謝ってくれたのは今でも覚えている。なんて気持ちのいいお店なんだろうと思った。客あっての商売、客をもてなすという気持ちがひしひしと伝わるのである。
そんなこんなと想いにふけっていると、なつかしのエビしょうががやってきた。これまた盛り付けやあの太いエビ、キッチングランのとはちがう薄めの茶色をしたしょうが焼き、10年間なんにも変わっていないことに驚く。
”いつもの”ように、タルタルソースをエビの端につけて一口。あつっ!忘れていた。ここのエビフライは何せ中が熱々だったのだ。この食感、味、共に同じである。冗談抜きで涙がでてきた。自分はもう30も過ぎて味覚が前とはずいぶんかわっただろうと思ったのだが、この味の感動はまさしく大学時代に覚えた感覚である。
私は大学を出てからある大手メーカーに勤務し、入社して以来ずっとサプライヤー業者の方々と一緒に仕事をする機会が増えてきた。まだ34だというのに社員の新陳代謝が激しいせいか最近では社内でも若年寄の部類で業者の方々にも若造とバカにされなくなり、仕事がら会食で学生時代には口にすることのなかったような食事をする機会もある。
会食でなくても出張旅費として食事に千円二千円を使う中で自分の金銭感覚の大学時代に比べてずいぶん変わった。
実のところ今日、南海でメニューを見てエビしょうが700円とういのを目にしたとき、もしかして大学時代はお金がなかったから、千円もしない700円のものでもうまく感じたのかも、といった気持ちがよぎった。ほんと卑しい感覚である。少しだけでも、ここで働き10年間店の味を守り続けてきた店員さん達の仕事の質を少なからず疑ってしまったのである。
自分はいったいどうしてしまったのだろう。お金が自分を変えてしまった。一口ほおばったときにそう思った。あいかわらずうまかった。南海に足を運ぶときの100円のこだわりはどこに行ってしまったのだろう。多分、ここで変わったのは自分だけなんだろうなと強く思った。自戒の念で、ありがたいと思いながらいただいた。
ベテランの方が一心腐乱に食器を洗っている。ものすごい客の回転スピードを支えるためにも、彼らはこうしたテキパキさを朝から店が閉じるまで毎日、毎年、10年とブレなく丁寧に丁寧に仕事をされてきた結果が安定した味に現れサービスに現れるんだなって思うと敬意を表したくなった。 今日も美味しかったです。ありがとうございました。
!
70年代末〜80年代、古本店巡りのあとや岩波ホールや前の腹ごしらえはこちらでした。
味もですが活気ある居心地の良さで通っていました。
私はひらめ+生姜かカツカレーが悩みどころでした。
のれん分けの店が同じ神保町にオープンするようですが、南海は味とともに思い出とともにあるので却って行けなさそうです。
また好きな店が消えてしまいました。
北海道ではこのニュースは流れないので情報ありがとうございました。
よく見させてもらってます
キッチン南海本店ですが、すぐそばで暖簾分けがオープンしたみたいです
https://news.yahoo.co.jp/articles/1afaef277b3c4bfc8b873b49e2e348b42a1a0842
本店の料理長なので前とそんなに変わらないかもです
知ってらしたらご容赦ください
では
ところで、ジオデシックがお好きとは、なかなか深いハンドルネームですね😊
といってもこのハンドルネーム思いつきです
でもジオデシックドームが好きというのは本当です
こちらでスペースステーションの記事を何度も見て憧れて、本国でセールだったこともありストロングホールドを買って使ってます
今年、MHWアメリカではちょくちょくスペースステーションやストロングホールドの25%オフがありました、おそらくx-pacを使用したマイナーチェンジが出るものと推測してます
さすがにアメリカ本店は無理でしたが、moosejawは普通に日本に送ってくれました
今はslingfinの新作arctic6が欲しい、薪ストーブ対応の煙突穴がついているんですね
https://www.slingfin.com/products/arctic-6
でもまたちょくちょく、ジオデシック幕を楽しみたいと思います。