こちら、キャンプ用品コレクションの中で幾度ものダンシャリを耐えてきた品。このたび放出することにしました。
終戦直後に出回ったジュラルミン製のパン焼き器だそうで、キャンプに使おうと思いつつ入手したものの未だ一度も火入れしたことがない。
なぜこんな素っ気ない鍋がダンシャリを耐えてきたかというと、それは蓋には鍋には似つかない、でも見覚えのあるスリーダイヤのマーク。
そう、こちらは三菱重工業製のパン焼き器です。そして、ジュラルミンの提供元は、あのゼロ戦だそうで。
(画像:Wikipediaより引用)
戦後、三菱重工では戦闘機需要が無くなり、一時の間、社員の生活を確保するため、ゼロ戦に用いられていたジュラルミンを溶かして、
鍋やらヤカンやらといろいろと製造していたそうです。詳しくは、『ゼロ戦パン焼き器』でググってみてください。
NHK|ニッポンのポ >> ”ゼロ戦”がホームベーカリー!?
こちら使われた形跡が見られず、使用頻度がとても低いか、もしくはデッドストックかもしれません。
少なくとも自分はこの歴史的遺物においそれと火入れする機会はなく、ずっと長らくワイヤーシェルフに置いたままでした。
昭和時代のものを展示した博物館やネットなどで目にすることができますが、蓋を持ち上げる専用のツールも付属する完品ということもあり、
ここまでの程度の良いものはなかなかお目にかからないのではないでしょうか。
本体と蓋に小さな穴があいているのは蒸気抜きの機構。ずらすことによって蒸気を抜いたり無水鍋のように閉じたりすることができる。
シンプルな作りだけど基本がしっかりしているところはさすが三菱の技術者が手がけただけありますね。
コレクションの中で、ゼロ戦系はもう1つ。ここで一緒に写っているヤカンは、いわゆるゼロ戦やかん。
骨董屋さんで非売品としてされていたものをお願いにお願いして譲っていただきました。
三菱のマークはみられませんが、骨董屋の主人曰くこれは確かにこれはゼロ戦を溶かして作ったものだそうで、、これって某鑑定番組で良く聞く流れで、、もしかしたら偽物かもしれません。でも、わざわざゼロ戦を溶かしてつくったなんて、そんなストーリーをやかんについて語る引き出しはなかなか嘘とは思えないのです。
素材はその様子からしてジュラルミンのようで、わざわざジュラルミンを用いるとなると戦闘機の素材系なのでしょう。
パン焼き器のほうは、ダンシャリの一貫としてヤフオクに出品中です。興味がある方はそちらをご覧ください。
すごく状態が良いですね!もっと早く知っていれば欲しかったですねコレは。
家に同じものが有りますがもう真っ黒で薄く柔な持ち手もひん曲がってる状態です。
何やら付属品も付いていたんですね、熱くなった蓋を開けるためのものでしょうか?
良いものが見られました。ありがとう御座います。