(左:Marmot Lair 8P, 右:MSRパビリオン)
先日、スノボのベースキャンプとして長野県大町にある木崎湖キャンプ場 (標高 764m) で、スノーキャンプをしてきました。
ここのキャンプ場の利点は、白馬がすぐそばにあること。メジャーなゲレンデは30分圏内にわんさかとあるわけです。
まさしくウィンタースポーツの拠点として最適なテン場といえるでしょう。それも、冬は1人1泊1000円と格安料金に加え、近くの温泉施設 ゆーぷる木崎湖 の割引券までもらえるお得感。
到着日は快晴だったので、キャンプ場に直行せず丸1日、スノボを楽しんで、キャンプ場に到着したのは日暮れ近い16時過ぎ。 どうやら我々1組の貸し切り状態のようなので、桟橋近くにテントを張ることにしました。
(3日目にはうっすらと雪化粧)
今回の宿はまだ冬なのでダブルウォールのMarmot Lair 8Pというモデルに宿泊。
こちら、パーシャルフライの旧モデルで、現行モデルのフライを取り寄せてくくりつけての利用ですが、本体の寸法が同じため、なんの違和感もなく使えます。
あと、スノボをはじめてから、冬にも快適にキャンプができないものかと、薪ストーブを思い切って購入しました。新保製作所というところのものです。
これで白馬の道の駅での車内泊という窮屈な思いをしなくてすみそうです。
スノボを十分楽しみ、ってゆうか、このキッカー、ヤバすぎでしょうよ!!落ちたらケガですみそうにないですね。
(栂池高原スキー場にて)
スノボの疲れもあり、ゆーぷる木崎湖で温泉につかり、さっさと寝たのですが。。。 何時くらいでしょうか、雷と激しく打ち付けるヒョウで眼がさめて、またそのままうとうとと寝たら、
今度は朝方5時くらいからでしょうか、顔に何かあたる感覚で眼がさめました。
なんと!天井にあろうはずのフレームがしなって、寝てる私の鼻の先に触れてくるではないですか!
状況を理解するのに時間を要することに。
ここは木崎湖のファミリーテント場、穂高の稜線のテン場ではないはず。しかしこの爆音を伴うすさまじい突風はまさしく稜線レベル。
覗き窓から隣りにたてたパビリオンの様子を伺うと案の定、とっくに倒壊している様子。それも風で折れただろう松の枝が覆い重なっています。よくよく考えると、山から吹き下ろしてきた風が湖上を何の遮るものなく加速通過して、湖岸のテントへと直撃なわけです(^^; たまりません。
(風上側面は徹底的に細引きで耐風処置)
これはタダごとではないと、細引きとペグを持って耐風補強をしようとテントを出た途端、いきなり突風直撃でこけてしまいました。強烈な風圧を体の面で受けてしまって、うかつでした。そしてすぐに立てないというか、寝起きということもあるのでしょうが、風上に立って作業などできるわけなく、体制を整えるまでテントの後ろで待機することに。その間もテントはありえないほどぐにゃぐにゃとしなってます。しかし、そこは山岳用ドームテントだけあって、8本のフレームでなんとか形を保とうとしています。おかげで、このLair 8Pは曲がり癖のついてないフレームなのに、かなりの曲がり癖がこの数時間でついてしまいました。
いつものボードルームでしたらとっくに吹き飛んでいたことでしょう。もしこんなふうになるのがわかってたら、スペースステーションを設置してただろうに。悔やまれます。
このモデルは前後にフライによる前室が形成されるのですが、片方はすでにフレームごとふっとんでいる様子。でも状況を詳細に確認しようにも風が強くて無理。それどころではない、それよりも補強せねば。
インターバルで風がやむ20秒くらいの間ごとに、細引きをテント側面にくくり付けペグダウンをかなり徹底的に行うという作業を繰り返し行い、とりあえずはテント内待機。 大体、時間にして4時間くらい、長い嵐でした。
9時くらいにようやく風も小康状態になり、テントから這い出しまずはパビリオンの確認。
いやあ驚きです。ポールが折れてました。いったいどれくらいの力が加わったのでしょう。手で戻そうとしましたが、びくともしません。そして、倒れた幕が中に設置してあった薪ストーブの角に擦れてか、幕体の一部が破れてしまった。とりあえず予備ポールと布テープ補修で復帰でホッと一段落。
ところで、中に置いてあった物がいくつか紛失している。風で吹き飛ばされたんだろうと辺りを捜索してみると。。
まずはコットを発見。パビリオンの隙間から強制排出されたというだけでも驚きですが。。
ゴロゴロと転がり松の枝をからめながらここまで到達したのでしょう。まるで、何ヶ月も前に捨てられたごとく松葉にまみれてます。(この写真はけっしてデフォルメしたものではなく、見つけたまんまの状態です)
場内は我々だけでしたからよかったものの、他に誰か設営してたらケガとかエラいことになってたかも。そう思うとまずはホッとしました。
しかし、どこまで飛ばされとんねん! そして、これよりさらに10m先にはスノピのメッシュスタンドが、松葉に埋もれてました(笑
マーモットのテントについては、かなり深刻な事態に。フライのフレームが途中で破断してました(^^; 折れ曲がったのではなく破断です(苦笑 買って初使用でです!(泣 こればっかりは、補修復帰できるものでなくかなりのショック。そして、折れた松の枝がつきささりできた穴が数カ所。
一応、マーモット販売元のデサントさんに確認したところ、フライとポール+アメリカからの送料実費で約4~5万円かかるとのこと。トホホ(>_<)
その後、ニュースで知ったのですが、この日、観測史上最強の風を日本全国26ポイントで観測したそうで。
いやあ尋常じゃない風でした。多分、この連休、他でも同様の経験をしたキャンパーがいらっしゃるのではないでしょうか。
気を取り直して、今回、初挑戦の薪ストーブに火入れ。初使用では、いろいろと儀式めいたやり方もあるようですが、
面倒なので機関車の機関室のごとく、これでもかと薪をくべてゆきます。
いい湯だな~
幕を燃やさないように煙突が出る部分に木とかで加工したトンネルを着ける方がいますが、パビの場合、工夫をすればそういうものは必要なく煙突出しできますし、
見た目も美しいと思います。
また、薪をくべるときに多少火の粉など飛びますが、幕に穴を開けるほどものではなく、私のような使用状況ですと全く問題ないです。
そういえば、風呂用にと工場からもらってきたステンレスドラムが家に転がってます。次のステージは風呂かぁ~!
しかし今度は溶接したりする道具と技術がいる、てゆうか、そうゆうのするのに何か特殊な免許がいるのか?
その前にハマーH1くらいに車をアップグレードしないと、もう荷物これいじょう乗らへんがな、と、あーだこーだと何せ暇なので夢がふくらみます。
幕内にまんべんなく熱がゆきわたるよう、ストーブは真ん中あたりに配置しました。これが大正解!!
この煙突配管自体も熱を帯びるので、たまらないくらい暖かいです。
あとでわかったことですが、この煙突出し長さはよくないらしいです。横1に対し縦1.5くらいがストーブ内で空気が循環し排気効率が良いんだとか。
いやあ~暖かいとなんか活動的になります。幕内においてだけですが。こうしてストーブの扉を全開すると火力は最大に。
これだけ開けていても、煙は煙突のほうへ流れてゆくので、焚火のように煙りで眼をこすることもありません。ただし、薪のもちをよくしたければ扉を閉じたほうがいいようです。
冬に、パビの片方を全開し、景色を眺めながら、それでいて暖かいのはやはり薪ストーブ故ですね!
手作りクッキーでコーヒータイム。この日はスノボはしないことにしたので、ひたすらのんびり、スローに過ごします。
桟橋上ではフライのキャスティング練習に興じる方がいらっしゃいました。ラインをみていて飽きないですね。その後、テントに寄っていただいて、しばしフライフィッシングの魅力について歓談。
キャンプでの定番になったベーコン作り下準備として燻製前の乾燥。ちなみに、ここに来るまでに塩漬け工程を10日経ています。といっても塩とコショウ、ハーブを煮詰め冷やした水に浸けてるだけですが。
う~んそれよりマーモットが夕焼けみたいでいいですね(笑
この間、トンビにとられないよう周囲を警戒しながらの約1時間。風が強いので順調。でも急ぐことはありません。時間はなんぼでもあります。
ベーコン作りはまさしくスローな作業の集大成。街でのせかせかしたペースをスローダウンしてくれるペースメーカー。
薫製はジャスコ白馬店でもらってきたダンボールと百均で買った竹串と針金、凧糸を使って、3時間。
その間、温泉に出かけたら結局4時間も燻製してしまったわけですが。。
完成! これまで何度かベーコン作りに挑戦しましたが、今回のが最高の出来。ボイルせずにそのまま燻製したのがよかったのも。外身はこんなに黒茶けた感じですが、中はいわゆる生ベーコンです。このベーコンをつまみに夜はビール、朝はパンにはさんで、そして昼はカルボナーラと、完食。うまい!
夜には秘伝のモツ+餃子鍋! 楽天地という福岡にあるお店のお取り寄せモツ鍋なのですが、ここのはおすすめですよ!
調理はダッヂオーブン+薪ストーブで、ガスいらず。そうするうちに雪が降ってきました。
夜もふけどんどん気温が下がってきたので、よっしゃあと薪ストーブ、フルパワーです。こんなに薪をくべても煙突部への穴をふせがない構造のため詰まる心配はありません。
外はマイナス2度を示してましたが、幕内中央はあっという間に28度。いくらなんでも
やりすぎですが、使ってる薪ストーブのフルな性能を知るにはよい余興だったと思います。
その後、風量調節をして、20度辺りに調整。いやぁ~快適
(朝食は雪の上で)
(3.96m × 3.96m × ストレスフリーな高さ243cm のヘッドスペース )
今回の宿として利用したMarmot Lair 8Pですが、2名利用で絶妙の大きさで、暖かみのあるオレンジ色も気に入りました。
これくらいの大きさだと室内の暖房もハイペットフジカ1基で十分。ただしクローズドで使用すると一酸化中毒の危険があるので、換気は十分に気をつける必要があります。
パーシャルフライもフルフライよりも劣るのかなと思いきや、ちょっとした雨雪をしのぐにはなんら問題はありません。
(フライにもクリアな窓がついていて便利)
個人的には2-3名での利用ではマウンテンハードウェアのスペースステーションはデカ過ぎます。
このLair 8Pくらいの大きさがちょうど室内のものの取り回しもよく、前室も前後についていて使い勝手がいいと感じました。
そこで、同様の大きさであるノースフェイスの2-meter dome購入欲再熱です(^^; きっと快適なんだろうな~ あーこう考えだすと後は、カートに入れるボタンをポチっと押すタイミングが早いか遅いか、出口はひとつ。困った。今なら限定のホワイトバージョンが買えるらしいし。。
追伸:やってしまいました。白は買えず上の写真にある通常の黄色モデル。
初張りの様子はこちら
昼はまたスノボをやりにスキー場へ。
以上、そんなこんなを繰り返した4日間。ここ木崎湖キャンプ場は静かで、景色もよく、管理人さんは気さくで、そしてスキー場にはアクセス抜群で、大変気に入りました。また来年、いや今年でも雪にさそわれお邪魔しようと思います。
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いや~ポッキリいってますね。
他でも数多くの被害を聞いております。
私も、ニュー幕体を持っての出撃でしたが、被害なく帰宅できました~
それにしてもストーブ、めちゃくちゃ暖かそう~いいな~