京漬物近清の九代目日記

毎日、お店や九代目の周りで起こった事、九代目からのお知らせ等を日記形式でお伝えしていきます。

黒服繁盛記 3

2008年02月15日 | Weblog
黒服がアフターについていく最大の目的はホステスさんの保護です。

アフターに行く話しで盛り上がった際、ホステスさんが「あの子いつもお腹空かしているからご飯だけ食べさせてやってよ~食べさせたら直ぐ帰すから!!」って感じで話を振ると通常断るお客様はいません。

なんたってお客様は祇園へ非日常の瞬間や空間を味わいに来ているんで、平常の行動や思考と逆のパターンで行動します。

見栄を張って遊ぶのが、粋客。

判りやすくいいますと遊び人でアフターなんかへ行こうと言う御仁は男っぷりというか、他人から如何に格好よく見えるかに腐心します。

ですからこれから夜の祇園界隈を連れ歩こうとするホステスに頼まれながら、腹が減っている黒服に飯を奢る事を拒否するなんて、「ケチ」な事は言語道断、有り得ない事と言えます。

この男っぷりの良さと言う精神状態を如何に上手に創り、自在に操るかがホステスさんの本当の意味でのテクニックだとこの時知りました。

「寝ると消える」ってのが水商売の定説で、女の子目当てで足蹴く通ったお客さんが、想いを達すると急に来なくなるというような意味です。

これは私も4年間のバイト時代に嫌ってほど見聞きしました。

ですから寝ないでお客さんを引っ張る唯一の方法は、男っぷりを発揮させて挙げる事に尽きます。

体験された方も居られるかも知れませんが、ホステスやママは上客は直ぐに取り込もうとします。

客と店の垣根を何とか上手に取り払い、身内って感覚にお客さんを持ち込みたいと図ります。

その一番有効な方法の一つがアフターです。

僕の4年近い黒服経験で判った事は、最終的に物分りのいいお人よしの客が損するって事です。

けちで文句ばっかり言ってる客が最終的には得をしていると体験しました

その辺りは次回。

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