その２８８．過酷な長期ロード

久方ぶりの長期ロード。
秋田➡茨城➡新潟を巡って７泊８日の出張だ。
しかも大型で速度の遅い台風１６号がじわじわ近づいており
すでに九州では被害が出始めている。
また台風と秋雨全線が相まって、
近畿では局地的大雨や竜巻注意報がでている。
この状況下でロケに向かうとは我等も相当のギャンブラーですかね。

１１時１５分、秋田行きANA。
ボンバルディア製のプロペラ機が小雨混じりの伊丹を飛び立った。
秋田着。寒い。さすがに東北だ。
「しまった、長袖を忘れた・・・」
まずは上着を購入するため「しまむら」へ。
結局７泊８日ツアー中、買った上着を放せなかった。
下見を兼ね明日の現場を遠目で確認し、ホテルに向かう。
ホテルにつくや否や、小沢カメラマンと器材のチェックをし
撮影内容の確認をする。撮影が始まると阿吽でなければ
ドキュメンタリー系の取材はできない。
１時間ほどかけてやり取りし、その後場所を変えて明日の晴れと成功を願う「天気祭り」をする。
３５年ほど前、私がこの仕事についてから変わらぬ儀式、ロケ前日の飲み会だ。
お神酒で浄め、戦に向かう戦士の儀式！であり職業病でもある。
小沢カメラマンに天気祭りで話すことが明日からのロードでの私の想いであり
私が突如被写体に投げ掛けるインタビューのキーワードだ。
話ながら私自身も整理して無駄を省き確信へと思考を研ぎ澄ましていく。
昔は盛り上がり、つい深酒になっていたが、最近は早めに切り上げる。
自制できる歳にようやくなった。ちょっと気付くのが遅いが・・・

明けてロケ初日。
九州に台風上陸。鹿児島や宮崎には避難勧告が出ている。まもなく高知に到達する。
秋田は曇。被害に遭われている方々には不謹慎だが、天気よ、もってくれ。
スポンサーと合流し、取材先へ向かう。
曇の中、撮影を進める。やる限りは一気呵成！天気以外は問題なく進む。
翌日。晴れ。昨日の撮り直しをチャッチャとする。
昨日のカットと今日撮り直ししたカットは１００％つながることになる。
当然です、あたり前田の広島カープ！
無事終了。今日はここまで！ありがとーございました。
車を飛ばして大曲駅から秋田新幹線で大宮へ。
車中３時間ほどは完全爆睡。やはり疲れているのだ。
明日から第２ラウンドが始まる。