その２０３．桃栗３年、柿８年

例えばトマトを甘くするには、大量に水をやるのではなく、
ギリギリの水にするとトマトはストレスを感じて
生きようと必死になり、少ない水を吸収しようと
根をドンドン伸ばす。結果実は甘く美味しくなる。
人もまた苦労すると成長する。
仕事があればあるほど効率を考えるようになるが、
その状況下でもクオリティを落としたくないと考え、
効率とクオリティを両立させようとする若者は大きく成長する。
しかし、効率のみ優先しクオリティを落としても平気な人は、
すぐに奈落に堕ちていく。
それでも奈落の底で「なぜ？」と考えられる人は、
再び這い上がってくる。
しかもさらに強い人間になって這い上がってくる。
堕ちるのもまた良しだ。

桃栗３年、柿８年。
人は１０年でようやく世間が見え、
大成するのは３０年先の人もあれば、
５０年先の人もいる。
だからこそ人生は面白い。
継続こそ力。
どんなに辛くても続けることで次第に知恵がつき、
続けているからこそ生きる喜びが湧いてくる。
いつかはいいことがある。
お金儲け・物欲ではなく、
続けていることの喜びを感じるときが必ずやってくる。
生きるとはそういうことだと思う。