GX750 セミトラ製作もう一度(その2)

2018年01月28日 | GX750

前回はラグ板にダイオードと抵抗を取り付けるところまでした。

ラグ板のピンは素子の足を通せるように小さな穴が開いているので

そこに足を通して曲げてから足をカットすれば外れにくくなります。

先端に熱を与えすぎないように手早くハンダで固定します。

 

ケースに部品を組み込んでいきますが、念のためケースの内側にテープを貼りました。

おまじないみたいなものですね。

ラグ板を取り付ける前にトランジスタを固定したほうが作業しやすいので

先に左右壁面にトランジスタを固定します。

例のシリコンをトランジスタの接着面にたっぷり塗ります。

 

ラグ板ですが、回路のプラス電源入力は、ダイオードの入力になりますので

そこを線で結んでしまいます。

なるべく見えないように裏側でつなぎます。

こうすることによって、片方にプラス線を結線すれば、両方にプラスが流れますので

つなぎがシンプルになってスッキリしますね。

そしてラグ板を取り付けます。

あとは回路図にそって各線を結線していきます。

なるべくきれいにしたつもりですが・・・

 

あとは入出力線とプラス電源をケース外に引かないといけませんので

出来るだけのスペースを空けるようにしました。

だんだんボックスの怪しさが出てきました(笑)

次回はセミトラユニットの完成まで。


GX750 セミトラ製作もう一度(その1)

2018年01月26日 | GX750

私は8年ほどGX750と付き合いましたが、昨年良い方にお譲りました。

気に入っていただいたようでこちらも大変嬉しく思っています。

それで、またなんでセミトラの投稿かというと、走り仲間のGX750のメンテを

この冬に行うことになりまして、車体周りとかエンジンのリフレッシュなどをやっているのですが

同じ1型ですのでどうしても火の弱さがあるのですね。

その車体もどうもプラグが燻り気味、そしてエンジン始動の際に、セルボタンを

長押ししないと目を覚まさないなどなど。

もうプラグに火を飛ばしてみれば一目瞭然。自分の乗っていたのと全く同じなわけです。

そこで前々からセミトラ投入したいと言われていましたので

ここでもう一度製作することに。

それと、こんなつたないブログですが、割とセミトラ記事の閲覧があることで

みなさん何気に興味があるのだなあ~と思い、もう一度製作記を数回で書いてみようと

思ったところです。

以前書いたものを読み返してみると、なんだか情報不足だなあ~と思いました。

そのようなことで、もちろんこれを見て製作される方のご参考になればと

ポイント毎に詳しく書いてみようと思ったわけです。

でも、あくまでも自己責任でやってくださいね。

 

もうセミトラユニットについては、たくさんの諸兄が書かれていて

もちろん私も参考にさせて頂いているわけですが

このセミトラユニットは、コイル1つについて1回路必要なので

GX750の場合は、3回路必要になります。

なるべくコンパクトにしたいので、うまく組まないといけません。

蓋をしてしまえば見えないのですが、配置については少しこだわりました。

もちろんプロの作るユニットには遠く及ばずですが、まあまあの大きさで

まとめることが出来ています。

 

まずはケース

比較にわかりやすいタバコの箱を並べてみました。

この中に3回路を入れます。

この手のケースは電子部品を扱っているショップで普通に入手出来る物です。

お次は回路図。

手書きの汚いものですが、これで1回路です。

電子関係に詳しい人にはごく単純なものなのでしょうが

考えた人頭いいなあ~

そもそもセミトラって何? なんですが

セミトランジスタ点火装置。点火のタイミングはポイントで機械的に制御するのですが

コイルに流す電気をトランジスタの高速スイッチング機能で大きく流してやろうと

いうわけです。一種のリレー装置みたいなものと言えばよいでしょうか。

フルトラはフルトランジスタ点火装置。点火のタイミングは無接点式の

ピックアップコイルから流れた信号を拾って、あとは同じようにコイルに

大量の電気を流してやる。

こんな違いでしょうか。

ノーマルのポイント式ですと、コイルに流れる電気はポイントがコンタクトした時に

流れた電気をコンデンサーに溜め込んで、ポイントが開いて電気が遮断されると

溜まった電機がコイルに流れてプラグに火を飛ばすみたいな動きをしてます。

このコンデンサという部品も熱に弱いなど、状況や季節によっては平均した

給電がされないなどという難点があったりします。

セミトラによって、ポイントはあくまでも電気を流すためのスイッチ機能のみとなり

よってポイントも荒れにくいというメリットもあるのですね。

おまけに、もしセミユニットが壊れた場合を想定して、ノーマルのポイント式配線を

そのまま残せば、いざという時に線のつなぎ替えだけでリカバリーも出来るという

ポイント式の車体にとっては、なんとも頼もしい箱なわけです。

デメリット?? これについて私は何も感じませんでした。

 

なんだかダラダラ長くなってしまいそうなので次いきましょう。

回路に使う部品です。

左からトランジスタ(FET 2SC3571)

真ん中は抵抗(0.1~470kΩ)

右はダイオード(1N4007)

私は回路設計が出来ませんので、これを初めて作った際も

詳しい方に教えて頂きました。

かなり電気的にマージンのある設計みたいです。

 

それでは実際に作っていきましょう。

普通回路というと穴のたくさん開いてる板に部品をつけてみたいな感じですが

部品が少ないので、ラグ板(6P:片側6接点)という便利な基盤を使います。

ラグ板1枚で1回路になるわけです。

そして箱の中にこのような感じで納めます。

ケースに穴を開けて、ケースとラグ板の間にゴムのクッションを挟んで

しっかり隙間を開けます。浮かせるような感じですね。

ここで注意点

このケースは、純アルミの柔らかい素材で出来ていますので

簡単に歪んだりします。穴を開けるときもグッと押し付けるようなことはしないで

ゆっくりと穴を開けると良いです。

 

次はトランジスタの足に線を半田付けします。

わかりやすいように3本足のそれぞれに違う色の線をつけました。

不要かもしれませんが、一応収縮チューブを被せて絶縁しています。

見た目も良いですから。

1回路2つ使いますので、全部で6個

こつこつやってます。

直接ラグ板にトランジスタを半田付けしてももちろん良いのでしょうけど

これ結構発熱する素子だそうで、熱を逃がしてやらないとダメだそうです。

加熱で寿命も短くなりそうですし、そういう意味からも放熱性の良い

アルミケースをヒートシンク(放熱装置とか放熱板とか)代わりに使わない手はありません。

で、ケースの横にネジ留めする穴を開けて、こんな感じでつけます。

その際のポイントですが、これ電子部品屋さんでおすすめされたのでけど

これをトランジスタとケースの間にベトっと塗ってやると、熱の伝導が良くなり

放熱効果が上がるそうです。

結構熱を持つような記事も見かけましたが、私の乗っていたGX号では

4年間ノントラブルで、しかも手で触ってもほとんど熱を帯びているような

感じはありませんでした。

信じる者は救われるってとこです。

 

次はラグ板にダイオードと抵抗を取り付けます。

ラグ板の端子を上向きに直角に曲げて、ラグ板同士の間隔を確保するようにしました。

そして端子の穴にダイオードと抵抗を通して半田付けします。

部品が細かいので、外してやった方がやりやすいですね。

 

今日は寒さの限界なのでこの辺りで終了。

次回はトランジスタを装着して配線をしていきます。