ピロEK脱オタ宣言!…ただし長期計画

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【映画】ダウンサイズ…後半は場違いな考察とミニチュア世界でのミニチュアのあり方を心配

2018-11-12 22:33:25 | 映画・DVD

本日は久しぶりに雨でしたね


一昨日、2018年11月10日(土曜日)は、前日の夜に帰ってきた娘のリクエストで、鳥栖プレミアムアウトレットに行ってきました。
私としては、全く収穫なし。おじさん向けの店舗は壊滅気味でした。
鳥栖から北九州に帰る途中、ラジオを付けると「アニソン・アカデミー」が放送中。
なんとなくライブ放送っぽい雰囲気。よく聞いていると「本日は北九州市の西日本総合展示場から生放送中」とのセリフ。
…私が北九州から離れている間に、そんなイベントが行われていたとは
これは「北九州ポップカルチャーフェスティバル2018」というイベントとのタイアップで、神谷明とか古川登志夫も来ていたとのこと。
そういえば一年前の「北九州ポップカルチャーフェスティバル2017」には行きました。
水木一郎が来て無料ライブが行われるというのを、BAD-U3が止めるのも聞かず、見ずに帰ったイベントです。
(娘が「どうせ、誇張したゼ〜ットとか言うだけだよ」というので、それはそうかと納得して見なかった

で、翌日、2018年11月11日(日曜日)は、午後に娘を娘の家に送り届けた後、開催二日目の「北九州ポップカルチャーフェスティバル2018」に行って来ました。
まぁ特に収穫はありませんでしたが、アメコミのイベントで、司会がバッファロー吾郎の竹若氏(と、しいはしじゃない方の御茶ノ水男子)だったのを割と至近距離で見ました。
嫁さんが
「あの人、竹若さんに似てない」
というので(本人だろ、と思ったけど)一応ネットで検索。
「本人だよ」
というと、
「似ていると思った」
そりゃあそうです。まぁ北九州に有名人のイベントにそこまでこないので、嫁さんの反応もわからんでもないですが。



さて、以下は映画鑑賞記録です



「ダウンサイズ」
監督:アレクサンダー・ペイン
出演:マット・デイモン、クリストフ・ヴァルツ、ホン・チャウ
制作年:2017年
制作国:アメリカ合衆国
原題:Downsizing

TSUTAYA DISCASから「パシフィック・リム:アップライジング」と一緒に届いた1本。
2018年11月4日(日曜日)の深夜、日付が変わる前頃までに鑑賞しました(ブルーレイ)。



概要
ノルウェーの医師により開発された生物のサイズを縮小し身長180cmの人間であれば13cmにまで縮小できる技術。この技術の開発後、人口増加による環境破壊、食料問題を解決するため、人類縮小計画がたちあがる。対象者へのデメリットは、一度縮小されれば二度と元には戻れないことと、ごくまれに死亡や障害に繋がるケースがあること。一方でメリットとして、現在持っている資産価値は数十倍に膨れ上がり働かなくても安泰で裕福な生活を送っていくことができることだった。アメリカ合衆国ネブラスカ州オハマに住む平凡な男性ポール・サフラネック(マット・デイモン)は、ダウンサイズを決意し、妻のオードリー(クリステン・ウィグ)とともにダウンサイジング施術を受けるが、施術後目覚めるとそこに妻の姿はなく、土壇場で妻がダウンサイジングを受けなかったことを知る。その後ポールと妻は離婚、ポールは思い描いていた生活ではなく、一人寂しい生活を送りながら自暴自棄になっていたが、マンションの上階に住むドゥシャン・ミルコヴィッチ(クリストフ・ヴァルツ)のパーティーに招かれ、そこで掃除係で足の不自由なベトナム人女性ノク・ラン・トラン(ホン・チャウ)と出会ったことで、彼の生活は変化していく。



感想
アレクサンダー・ペイン監督作品というのを見るのは恐らく初めてなのですが、
おそらくガチSFとか、ガチコメディを作るタイプの方では無いようです。

予告編やプロモーションでは、ドタバタSFコメディと思わせられるのですが、そうでもなくて、話は淡々と、風刺なのだか、そうじゃ無いのだかを織り交ぜつつ進みます。

小さくなったらこんなメリットがあるからやろう → 妻の裏切りによりビジョンが破綻 → 個性的なベトナム人女性と出会い → ダウンサイズ社会の優雅じゃ無い部分に触れ → 技術を開発した科学者に接触 → 地球の重大な危機を説明され …という展開で、後半の地球の危機が描きたいのかと思いきや…「彼らは言わばカルトだ」の言葉で一蹴。

そんな感じのゆるいコメディです
このあたり好みの分かれるところでしょうが、私は、まぁ好きではないけど嫌いでもない大爆笑も手に汗握ることもないけど、退屈はしない…そういう塩梅でした。

ローラ・ダーンあたりがチョイ役で出てくるあたり、この監督の個性を表しているのかもしれません(デヴィッド・リンチ監督みたいに難解ではないのでご安心を)。

ローラ・ダーンに限らず、出演者は演技派俳優(風味)ぞろいです。
そういう人望と、ハリウッド映画の中でキャスティングの我を通せる力を持っているスタッフによって作られた映画とも分析できます。
主演マット・デイモンというのが、最大の妥協という感じなのかも知れません。もちろんマット・デイモン自体は適役で悪くないです


さて、以下は、結果的に話の中では脇役に過ぎなかった「ダウンサイズ」技術について考察

1.ダウンサイズすると本当に裕福なのか

(私は経済学者ではないので適当な考察となります
ダウンサイズすると衣食住は全てミニマムで済みます。
単純計算で体の体積は1/2744 になり、食費も衣服も住居も比例してお安いという計算なのでしょう。

確かに、食事だと通常サイズのものと比較して、体積分小さい量で賄える計算ですが、通常サイズの方が食べるものをそのまま持って来れば、肉にしろ、野菜にしろ、全部筋ばっていたりして、まともに食べられたものではないのではないかと
それを加工する、もしくは食材の方も小型化するとなれば、おそらく割高くなります
大きな人が料理をするのなら大した技術、すなわち割高な加工料が必要ですし、小さな人がやるとなれば、生活者本人と同じ経済の規模での費用が発生…よく計算できていませんが、これは、元々楽して暮らそうという人の集まったこの世界では、自ずと割高でないと働かないのではないでしょうか
これが生産 → 流通(まぁ流通はあんまり必要ないか) → 加工・小売となれば、結構な料金になってしまう気がします。
(私が小さい人で「お前は小さいんだから賃金は1/数十な」と同じ小さい人から言われても「冗談じゃない」となります。)

建物も、建材費こそ安いでしょうが、作りこと自体には、大枠は普通サイズの人のミニチュア職人・もしくは機械が作成()。細かな部分は結局、小さい人が仕上げなければなりません。
また建物を建てる土台に求められる堅牢さは、普通サイズの比ではないのではないでしょうか。普通の世界での1cmの沈下は、この世界では14cmです
普通の人にとっての小さな地震も、ここでは大地震となる可能性があります。この開発費用(開発費用はダウンサイジング前に費用として取られているとして)、今後未来永劫のメンテ費用はどうやって支払って行くのでしょうか。メンテを行うのが普通サイズの人なら、そのうち足元見てふっかけてくるんじゃないですかねぇ

衣服もおなじく、原材料素材感の問題、作成工程の問題等がありそう。
服にはデザインとか、機能性とかいるわけで…
衣料品以外他でも知的労働者(デザイナー等)へ支払う費用は、普通サイズの方と同じと思います。自分がデザイナーなら普通サイズの方と同じ金額を請求です。

大きな人が作った映画が配給される場合、画面が小さいからと行って映画館料金が1/数十になるとは思えません。
ポップコーンは大きいのを1個食べるなんてものが、良い娯楽とは思えず、前述したように小さくしたトウモロコシから作るはめになると…。
パンフレットは…私は印刷会社に勤めていますが、小さい人用に印刷物を作る技術が簡単に確立されるとは思えません。
(ここで解像度やらの話をし始めると、それで数万文字打ってしまいそうなのでやめておきます

あとは、普通サイズの人たちの株に手を出したとします。
で、儲けました。
その影響が小さい人たちの社会にも波及し、そうこうしているうちに、インフレが進んで行き、普通社会の人とあんまり変わらなくなる気がします。
比較的安いのは宝石・貴金属とかだけに…。

これは世代を重ねていけばさらに問題となり、そもそも知的労働以外では、生産力の低い人たちですから、この小さい社会の中では普通サイズの方々よりも。さらに貧富の差が拡大していきそうにも思えます

政府が食料・エネルギー問題を危惧し、一部の層を強制的にダウンサイズするという展開ならまだしも、希望者がダウンサイズされるという話の展開は少し違和感ですかね。
(実は、それが正しい観方なのかもしれません


2.身体能力

(私は生物学者ではないので適当な考察となります
体積の小さくなった人たちは、おそらく、高いところから落ちても平気。
身長の何倍もジャンプできる。
といった特典を得そうなものですが、この映画の中では描かれていません。
どうなのでしょう
こういう利点があるなら、デメリット過多に思えるダウンサイジングにも楽しみが見いだせそうですが。

一方で、例えば近隣にある普通サイズの人の農園もしくは家庭農園が農薬散布し、小さい人のところまで流れてきたとします。おそらく致死量は1/2744です
牛乳に気をつけろというくだりがあったことからも、このあたりは確実な気がします。

そもそも地球環境の中で、最適なサイズだったから人類が繁栄したのであないでしょうか…とか言い出してもしょうがない娯楽作品ではありますが、この身体能力の有利・不利あたりを利用しての話があってくれてもよかったんかなぁと。



3.深刻な問題

この世界のサイズ感は、おおよそ1/14サイズです。
私は、キャラクター商品が好きで、ガンプラとか1/6スケールのフィギュア(ドール)が好きでして、私がダウンサイズした場合、これらをそのまま買い続けることは家計的に無理となりそうです。
(ユーザーよりでかいし
となると、1/14の1/6=1/84のドールとかを集めたいところなのですが、これはどの程度まで精巧に作られるものなのでしょうか
前述したように、この世界は基本的に働かない人が集まる社会です。
小さくなった人が精巧なドールをせっせと作ってくれそうにはありません

おそらく東南アジアの闇社会の人が、貧乏で器用な人を無理やり小型化。
それで作らせる…とか、想像しましたが、冷静になれば闇社会の人がシェアの小さそうな業種に手を出すとも思えず

ミニチュア世界のミニチュアってどうなのよ…という話です。



と、なんか蛇足っぽいのが長くなってしまいましたが…
点数は4点(5点満点中)
それなりに面白い映画でありました

「ウルトラQ」の「1/8計画」のことも書こうかと思いましたが、誰でも書いていそうなのでやめておきます



では、このあたりで



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