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舎心ヶ嶽に座し、記憶力と判断力を養う

2009年12月09日 | 徳島の古刹・史跡
太龍寺ロープウェイを利用して、四国八十八ヶ所霊場第二十一番札所
『舎心山 太龍寺』を訪ねたのは、紅葉深まる11月16日のことでした。

この霊場は海抜約600mの太龍寺山山頂近くに建立されており、
西の高野とも別称される名刹です。

本堂へ上る石段脇、本堂周辺、境内の各所で木々が色づき、
深山の古刹にただよう静謐な空気に、秋の彩りを添えていました。

しかし今回のピジョンズ・パークの目的地は、
太龍寺の本堂や境内ではありませんでした。

清流・那賀川のほとりに建つ山麓駅から
ぐんぐんと高度をあげていく太龍寺ロープウェイに乗り、
一山越え、二山越えたところで見えてくる
舎心ヶ嶽の弘法大師座像を訪ねるためです。

山頂駅を出て左方向へ延びる上り坂を辿ること約700m。
徒歩20分ほどで、切り立った断崖絶壁の上に座される
巨大な弘法大師の背中を拝することができます。

座像の脇に正面へ回り込む細道があり、
転落、滑落に気をつけながら進みます。

狭い岩の上の先端近くで振り返ると、
那賀町鷲敷地区をくねり流れる那賀川や
小さな盆地を取り囲みそびえる山々を
睥睨(へいげい)する弘法大師のお顔がありました。

睥睨すると言っても、その表情は穏やかで静かです。
今から1200年以上前の延暦12年(793)、
当時19歳だった弘法大師は、
太龍嶽とも舎心ヶ嶽とも呼ばれるこの断崖の上で、
100日間にわたり修行されたと伝えられています。

その修行とは
『虚空蔵求聞持法(こくうぞうぐもんじほう)』
というもので、
記憶力を高め、判断力を養うものだそうです。

ピジョンズ・パークもしばし舎心ヶ嶽の岩の上に座し、
弘法大師の傍らで目を閉じ、息を詰め、耳を澄ましてみました。

しばらくの後、目を開くと
そこには紅葉に染まる那賀町の風景が広がっています。
この光景を記憶にとどめながら、
じわりと気力の高まってくるのを感じたのです。

太龍寺ロープウェイ乗車料金】
大人 往復2,400円/片道1,300円
中・高校生 往復1,800円/片道980円
小学生 往復1,200円/片道650円


▲山々に囲まれた小さな町並みを見つめている


▲弘法大師が虚空蔵求聞持法を修法した時、どんな風景が広がっていたのか


▲太龍寺ロープウェイ山頂駅の周辺で紅葉が深まっていた(11/16当時)


▲本堂へ延びる石段脇で、秋が深まっていた


▲黄色い客車が越えているのは山犬嶽


▲山犬嶽には、5頭のオオカミの像が設置されている


▲山犬嶽へのルートは危険なため、一般にはおすすめされていない

This program is presented by PIGEONS-PARK.

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