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出羽島紀行の最終話です。出羽島には、国指定天然記念物「シラタマモ」の自生地「大池」があります。この大池には、巨大な蛇つまり大蛇が棲むといわれ、その目撃情報も多々伝えられています。そこには、こんな伝説があります。「大池の主である大蛇は、陽気に誘われると出羽島の山をはい上り、池のちょうど北側にある高台で、岩石を枕に昼寝を決め込んでいる」と。その枕とされるのが、写真手前のツルリとした大石「蛇の枕」です。そこからだと大池が一望でき、大蛇はここでくつろぎつつも、容赦なく見張っていたのではないかと想像してしまいます。しかし、大蛇が頻繁に現れることはないようで、散策路にも、蛇の枕周辺にも大蛇が這った痕跡はみられませんでした。それでも、丸太であつらえた東屋に腰を下ろし、眼下に大池を眺め、あるいは青々と茂る自然林や遠く広がる海原に視線を向けていると、伝説が本当であってほしいと願う気持ちが大きくなっていくのを止めるすべはなさそうです。