前回の記事にて、ブラームスの晩年の作品
《Cl.ソナタ 変ホ長調Es-Dur op.120-2》に
ベートーヴェンの影響を多分に見られるよう書きましたが、
さらに、
そんなひとつの例をご紹介したく思います。
ブラームスの《ソナタ》III楽章の最後のほう、
先日の記事で書きました「奇跡」のような瞬間と思われる
「3度の下降音型」のあたりは、
変奏曲形式であるこの楽章が、
冒頭のテーマから離れて自由に楽想をつむぐところです。
そして、
曲の終わり(Coda)へと向かう前に、再びある
「奇跡的瞬間」が現れるのです↓
下のほうから一気に吹き上げられる
「減七のアルページオ」
この音に出会ったときの初印象は、実は
「あ、これ、知ってる!!」
というものでした。というのは・・・↓
やはり、ベートーヴェンの後期の大作、
《ディアベリ変奏曲》の最後のクライマックスでもある
「変奏XXXII番 Fuga(フーガ)」の最後に、
このような
「減七のアルページオ」の津波(!?)
が吹き荒れるのです。
曲のクライマックスに現れる
ベートーヴェンとブラームスの「減七」の嵐・・・
もちろん、
ブラームスが後世の人であり、彼が
ベートーヴェンを模したのですが、
巨匠の域に達した大作曲家ブラームスが模した
ベートーヴェンのこの「減七」の音とは・・・
なにか、とてつもないことが起こっているような気がしてなりません。
両者のその後を比べてみますと、
ベートーヴェン《ディアベリ変奏曲》においては、
この「減七」の津波のあとには、
前回の記事でも紹介しました、この大作の最後を締めくくる
「変奏XXXIII Tempo di Menuetto, moderato」
となります。
感動的な天上の音楽を思わせるとき・・・といえましょうか。
そして、
ブラームス《Cl.ソナタop.120-2》の方はといいますと、
この「減七」の吹き上げたあとは・・・
早めのテンポで、さっくり20小節という短い時間の
Coda(終結部)となり、音楽は幕を閉じます。
実に、あっさりと短い。
待ち望んで望んだものが
やってきたかのような
明るいよろこび・・・?
・・・それはもしかすると、
あの、ブラームスまだ若い頃の作品《ドイツ・レクイエム》において
彼が最後に手がけた「第5曲」の、
http://blog.goo.ne.jp/pianist-gensegawa/e/e1ccd96589b429ebbac34d65bb0b4269
「あの約束」が果たされることを思い描いたよろこび・・・
“wieder sehen”(また会いましょう)
といって天高く上っていった
あの母の声が
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以下のアドレスまでメッセージをお送り下さい。
PianistSegawaGen@aol.com
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《Cl.ソナタ 変ホ長調Es-Dur op.120-2》に
ベートーヴェンの影響を多分に見られるよう書きましたが、
さらに、
そんなひとつの例をご紹介したく思います。
ブラームスの《ソナタ》III楽章の最後のほう、
先日の記事で書きました「奇跡」のような瞬間と思われる
「3度の下降音型」のあたりは、
変奏曲形式であるこの楽章が、
冒頭のテーマから離れて自由に楽想をつむぐところです。
そして、
曲の終わり(Coda)へと向かう前に、再びある
「奇跡的瞬間」が現れるのです↓
下のほうから一気に吹き上げられる
「減七のアルページオ」
この音に出会ったときの初印象は、実は
「あ、これ、知ってる!!」
というものでした。というのは・・・↓
やはり、ベートーヴェンの後期の大作、
《ディアベリ変奏曲》の最後のクライマックスでもある
「変奏XXXII番 Fuga(フーガ)」の最後に、
このような
「減七のアルページオ」の津波(!?)
が吹き荒れるのです。
曲のクライマックスに現れる
ベートーヴェンとブラームスの「減七」の嵐・・・
もちろん、
ブラームスが後世の人であり、彼が
ベートーヴェンを模したのですが、
巨匠の域に達した大作曲家ブラームスが模した
ベートーヴェンのこの「減七」の音とは・・・
なにか、とてつもないことが起こっているような気がしてなりません。
両者のその後を比べてみますと、
ベートーヴェン《ディアベリ変奏曲》においては、
この「減七」の津波のあとには、
前回の記事でも紹介しました、この大作の最後を締めくくる
「変奏XXXIII Tempo di Menuetto, moderato」
となります。
感動的な天上の音楽を思わせるとき・・・といえましょうか。
そして、
ブラームス《Cl.ソナタop.120-2》の方はといいますと、
この「減七」の吹き上げたあとは・・・
早めのテンポで、さっくり20小節という短い時間の
Coda(終結部)となり、音楽は幕を閉じます。
実に、あっさりと短い。
待ち望んで望んだものが
やってきたかのような
明るいよろこび・・・?
・・・それはもしかすると、
あの、ブラームスまだ若い頃の作品《ドイツ・レクイエム》において
彼が最後に手がけた「第5曲」の、
http://blog.goo.ne.jp/pianist-gensegawa/e/e1ccd96589b429ebbac34d65bb0b4269
「あの約束」が果たされることを思い描いたよろこび・・・
“wieder sehen”(また会いましょう)
といって天高く上っていった
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