音楽家ピアニスト瀬川玄「ひたすら音楽」

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◆「燃え盛る魂の炎」と「堅固な形式」の合わさる先には?

2008年08月31日 | ベートーヴェン Beethoven
芸術なり、物事をすすめるうちにおいて、
自身のうちにひそむ「魂」の
燃え盛る炎を体感することはないでしょうか?


「胸が熱くなる」とか、
他にも、色々な表現があると思います。


一方、
「思うがままを表現に結び付けても
それがいい物に結びつくわけではない」
という冷静な意見が立ちはだかることがあります。

自分勝手・好き勝手・思うがまま・自由奔放

これでは、形を成さないというのです。
いわば「Caosカオス(混沌)」の状態ではいけない、
ということでしょうか・・・


しかし、
人間らしく、生を健全に自覚するときに、
「燃え盛る魂」のようなものを自身のうちに感知することは
きっと無くはないはずです。

しかし、それを野放しにはしてもらえない・・・




なんというジレンマ。




しかし、それを解くキーワードがありそう。


弁証法というものらしいのですが、
それの言うところの「Syntheseシンテーゼ」
というもの。


この、一見相反するような両者を
自らの胸のうちに収めることが出来たとき、
その時その人は、
真理の階段を、行く先見えぬ頂上へ向けて
一歩進んだと、言うことができるのではないでしょうか。




「ベートーヴェンの音楽とは、そういうものである」


そのようなことを、今ふと手に取った書物、
フルトヴェングラー著『音と言葉』という本で
なんとなく、読み取られた気がしました。


ベートーヴェンの多くの作品が、
「堅固な形式」に乗っ取っていて、
その内に、人々を(きっとベートーヴェン本人をも)
心熱くさせる何者かが潜んでいるのは、
彼の「真の」音楽を一度でも聴いたことのある人でしたら
思い当たるところがあるのではないでしょうか?

「形無きものも、形作られることを望んでいる」
ということなのかもしれません。




「燃え盛る魂の炎」

「堅固な形式」


この両者の合間見えるところに、
Syntheseシンテーゼなる一段階上の世界を

我々は垣間見ることができるのかもしれません。




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