ドイツの聴衆を前に演奏をする時、
演奏する曲目によっては、前々から微妙な違和感を
覚えることがあったのです。
そう、
「フランス物」を演奏したときの感触が、
いまいち、ピンと来ないのです・・・。
もちろん、自分の力不足ということも
重々考慮の対象に入れなければなりませんが、
それにしても、なんというか・・・
ドイツ物を演奏したときに比べると、なんとも微妙な
しっくりこない気持ちを感じるのです。
先日のリサイタルにおいて、
ラヴェルRavel《高雅で感傷的なワルツ Valses nobles et sentimentales》を取り上げたのですが、
(・・・この曲は特に一回聴いたぐらいでは分かりにくい音楽だとは思うのですが、でも素晴らしい音楽なのですが!!大人でありながらも子供心のエッセンスを持って、ファンタジー豊かに音楽に耳を傾けると、素適な世界がたち現れる・・・とでもいえましょうか、ラヴェル自身にとってもお気に入りの曲の一つだったそうです)
以前では、
知る人ぞ知る名曲!!プーランクPoulenc《フルート・ソナタ》も、
あんなに楽しく面白い曲なのに、ドイツでの反応がなんだかいまいち・・・
という経験がありました。
なんだか、自分の演奏の反応について書き始めるとへこみます・・・
が、ついでに他人も道ズレにしてしまうと!?
あるフェスティバルにおける合同コンサートのような場で、
ラヴェルの名曲&難曲《ガスパールの夜 Gaspard de la nuit》を
見事に弾ききったピアニストの演奏につづき、休憩を挟んで、
シューベルトSchubertの50分近くもかかる
長大な室内楽曲が演奏され(たしか《弦楽五重奏》だったか)、
そちらのシューベルトの演奏終了後の割れんばかりの拍手!!に
驚かされた経験があります。
《ガスパールの夜》も素晴らしかったのです!が、
拍手の量で比べるのもなんですが、
聴衆がシューベルトを好んでいたのは明らかだったのです。
というわけで、
その土地柄、その国の人々に喜ばれるもの、傾向というのが
あるのはどうも確かなのではないかと、今の自分は考えています。
日本においては・・・どうなのでしょうね?
フランス物のピアノ曲は、非常に好まれて聴かれますよね?
フランス物に限れば、土地的に近いドイツよりも、
ずっと離れた日本においての方が、理解が深いのかもしれませんね!!
がんばれにっぽん、オールマイティ!?
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