Mトレーナーの予約がいっぱいだったので、
1級ライセンスの前から(?)取っていなかったS指導員のレッスンを受けてみた。
お相手は、オペラトップ。
「普段どんなことやってる?」
と聞かれて、
フラットワークを延々やってるだけだから具体的に何と言えなくて、
「んー、私、右のこぶしが硬くなって親指が上がってきちゃうんですよね」
と課題を挙げてみた。
その欠点を踏まえて、林間馬場でレッスン。
*
よみがえる遠い記憶。
レッスンで教えられることって、
基本的に言いたいことは同じなのかもしれないけど、
指導員の選ぶ言葉によって理解できたり納得がいったり。
Mトレーナーのレッスンは大好きだけど、
たまに別の指導員のレッスンを受けると、
別の視点から自分を見つめ直すきっかけになった。
以下、自分の備忘録。
*
軽速歩で早速。
「腰そんなに反らないで。
障碍鞍ならその姿勢でもまっすぐすわれるだろうけど
モモさんの鞍は後橋(こうきょう)が高くなってるから
その姿勢で着地すると押し上げられて前傾しちゃうんだよね」
なるほど。
反るな反るなと日頃から言われているけど、
反ると脚が動かないという理由だけではなかったのだね。
親指が上がってくる私のために
「親指の爪がずーっと伸びたらハミまで届く感じ」。
親指の、爪ね!
なんか妙に、腑に落ちた。
よく、ハミ・拳・肘を一直線上に、なんて言うけど、
それには高さだけではなく、左右の拳の位置(幅)も大事だったんだ。
すぐ忘れる人。
「そんなに肘張らないで、わきの下に大事なものが挟まってると思って
それを落とさないように」。
だから
わきの下に1万円だよ、すぐ忘れる!!
それから、ハミ受け。
いつも乗っているシザーリオがぐいぐい行く子なので
それに対抗する(?)のが精一杯だったけど、
本来ハミ受けは、馬と人とのバランスが取れている状態。
そうだ、この人にはいつも
「馬の抵抗がなくなってフッと軽くなるとき」がハミを受けているのだ
と教えられていたなぁ。
どんなときでも必要以上に手綱を引っぱる癖がある人が多いのだそうだけど、
「不安になるくらいゆるめでいい」。
薬指で合図して、馬がハミを取ったら、
バッとゆるめるんじゃなくてほんの少し譲る。
抵抗のない状態にする。
そのハミに馬をぶつけていく = 推進!
どんなときも、とにかく推進。
私は上体の姿勢や拳(手綱)に気を取られて、すぐに推進がおろそかになる。
しっかり推進して「動いている馬についていく」。
これは、熊本のM先生の教えと同じだ!
推進しながら手綱はそのまま、
「お盆に入った水がこぼれないように『お~っとっとっとっと』ってついていく」。
これ文字にすると変だけど、馬上で聞くとすごくよく分かった。
あとは、馬からの合図を見逃さないこと。
これはもうずっと前からの課題なのだけど、
ハミを受けても、馬の状態は刻々と変わるのに、
一度姿勢が決まったらそのまま行けると思ってしまうわたくし。
馬がハミにもたれたり、ハミから逃れようとしたり、遅くなったり、
そういう合図を見逃さずにすかさず対処して一定のリズムを保つ。
駈歩は、賢いトップのおかげで
今日は過去最高に? 美しい駈歩ができた!
イメージは熊本の若奥さま

M先生にいつも言われていることを思い出して、
馬が動いているときは余計な推進をしない。
林間馬場は正確な楕円ではないので変な隅角がたくさんあるけど、
そこで馬が伸びると速歩に落ちるので、意識して体を起こす。
馬が首を下げたら手綱を引っぱりたくなるけど、
そうじゃなくて上体を起こす。
そうすればバランスで馬も起きるし、鐙も踏める。
これはY先生にさんざん言われていたことなのに…
終わってから常歩をしながら。
「まー、できないことをあまり考えすぎないように。
モモさんはたぶん、いろいろ気になっちゃってるんだろうけど
きれいに乗れてるから。
トップでこれだけ乗れてたら十分だから」
なんて言葉をかけてもらった。
この指導員はいつもこうやってホメてくれるので
自分がいい気になって安住してしまわないように
あまり指名しなくなったのだけど、
この3年の間に、こんなこと言ったらおこがましいけど、
彼もすごく成長していて、取ってよかった! と思えるレッスンだった。
彼は大人気で予約を取るのは簡単じゃないけど、
これからまた教えてもらおうと思った。