1979年の夏、僕はジョーに会いにLAに行った。
ツアーで知り合った友人と、当時はまだ日本に無かったタワーレコードに行くと、「細野さんいるよ」と友人。
オールディーズ・コーナーに細野さんと、ユキヒロさんが居た。

2人はYNOの海外初コンサートの為LAに来て居たのだ。
前からはっぴーえんどのファンだった僕は、迷わず細野さんに話しかけた。
すると「YMOのコンサートがあるんだけど、ギターの渡辺香津美がお腹の病気で来れないかもしれないんだ。誰かこっちでギタリスト知らない?」というので、面識は無いけれど、LAの学校で川崎遼がギターを教えている事、そのギター教室の連絡先を教えた。
それから数日後にグリークシアターで行われたYMOのコンサートに行くと、香津美さん、ちゃんとギター弾いていた。
ちなみにYMOがライディーンとか演奏し出しても、会場はザワついたままで、誰も聞いてくれない。
隣のお兄ちゃんもマリファナなんかを吸って「お前もどうだ?」なんてすすめてくる。
ところが4曲目で「デイ・トリッパー」のイントロが、香津美さんの突き刺さるようなギターから始まると、会場の雰囲気は一変、隣にいたお兄ちゃんも、「アレは誰だ? 有名なのか?」と釘付け。
以降YMOはバカ受け、会場は大盛り上りだった。
これが香津美さんとの3回目の接触だった。