こんばんは。今日はプロジェクトＦ（英語的にはこっちの順番が正しいですね）の速報です。
プロジェクトＦとは、完全シンメトリー（対称）構造のデュアルダンパー（当然アルニコ内磁です）を基本にした最高レベルのユニット開発プロジェクトです。ちなみにこの構想は随分前からあって、以前ＡＶフェスタなんかにもプロトを展示したりしていましたが、その後あるメーカー様からこれのＯＥＭ依頼（その後予算的な理由で企画はボツとなりました）があり、ちょっと中断した経緯があります。
今年は本腰を入れてPARCでこれを商品化しようと決めましたが、以前のタイプと大きく違うのは振動板を今や絶滅の危機にある極上ＳＰパルプを使ったノンプレスコーンにするということです。当初は需要の多いフルレンジをメインに考えていましたが、ノンプレスにした時点でフルレンジ化はきっぱりと諦め、正攻法のウーファーにしようと思っています。まだまだ開発途中ではありますが、これまで時間がかかったのはいろいろな業界事情でパーツ入手のめどがなかなか立たなかったことなのですが、それもやっとクリアできましたので、これからはスピードアップできると思います。
今一番悩んでいるのは、これをどう作るかで、開発設計だけを国内でやり量産は従来どおり中国で行うか、それともこのモデルだけは特別に国内で設計者（つまり私）が全て手作りで行うか、なかなか悩むところです。中国で作るメリットは何といってもコストの安さですが、反面細かい品質管理や生産ロットの問題があり、簡単には決められません。日本で作る場合は、おそらく4～6本/月が限界でしょうから、それこそ私が１本１本サインでもして出荷しようかなどとも考えています。まぁこの件については、またいろいろとブログで書いていきたいと思いますので、是非皆さんの忌憚のないご意見をお聞かせいただければと思います。
今回真空管オーディオフェアで出品するのは残念ながらユニット単品だけで、音出しはやりませんが、これとペアで使えるグレードのＴＷも一緒に開発したいと考えていますので、是非期待していてください。というわけで、音出しがないのでちょっとだけサービス写真を。
あ～フェアまであと１日しかない！ 今年もいつものことながら、土壇場までドタバタで準備作業に明け暮れています。明日は午後から搬入。さぁ頑張るぞ！ では今日はこの辺で。
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これはすごい。是非、PARC Audio純正のネットワークボード込みで、わが家にも１システム、と思いますが、これに見合ったエンクロージュア作りが、高い高いハードルになりますねぇ。
先日、ちょっとしたこそくりで、自分の不器用さを改めていやというほど思い知らされたものですから。
むむむ、お金があれば、いくらでも買いたいですが、懐が寂しい！！><
でも、月産してくれるなら、いつの日かかえるかしらん？
エンクロージャーの部品キットを購入させていただき、我ながら組み立てはきっちりと出来たと思っていますが、仕上げにウオールナット突板仕上げに挑戦しています。
既に4作目のスピーカー製作ですが、そろそろ部屋も狭くなってきましたので、ここらでドーンと大輪の花火で大物を完成させたい所です。
プロジェクトＦに期待しています。4164
極上SPパルプ使用とのことですが、現在流通しているパルプとは原料の木材からして異なるのでしょうか。以前から冨宅さんは「かつてのJBL:LE8TやVICTOR：SX3のコーン貼り替えは無意味である」旨おっしゃられていましたが。
それはさておきアルニコマグネット使用、国内にて手作りとなるとお値段も結構なものになるのでしょうね。たぶん私には手が出ないだろうなぁ。お金の問題がクリアできたとしても、これに見合った箱作り（塗装まで含め）はちょっとハードルが高いですね。
仮に中国にてある程度のロット数をこなしてとなっても、それなりの価格にはなるでしょうし、F社の限定ユニットにしても例えばスワンのような定番機種に流用できる10ｃｍユニットは即座に売り切れていますが、13ｃｍユニットなどは未だに市場に残っていることを考慮すれば、商売的にはかなり厳しいのではないかと思います。
以上、業界内の人間でもなければ会社経営の経験もない1自作ファンの素朴な感想としてお受け取り頂ければ幸いです。先刻ご承知のことばかりでしょうけど・・・。
＞日曜日にお邪魔します。メインはコレの話を聞きに行くと言うことで(^^)
了解しました。お会いできることを楽しみにしております。
＞これに見合ったエンクロージュア作りが、高い高いハードルになりますねぇ
確かにこのクラスになるとユニットと合わせて、ＮＷやＢＯＸもメーカー純正でちゃんと用意しないといけないかなぁと考えていますので、自作が厳しい場合はそちらをご利用ください。
＞むむむ、お金があれば、いくらでも買いたいですが、懐が寂しい！！>
う～ん、そればかりはこちらではどうしようもないですねぇ・・。(^^;
＞そろそろ部屋も狭くなってきましたので、ここらでドーンと大輪の花火で大物を完成させたい所です。プロジェクトＦに期待しています
ありがとうございます。でもこれで上がりと言われるのは、メーカーとしては嬉しいような悲しいようななんとも微妙な感じですねぇ・・・。
＞極上SPパルプ使用とのことですが、現在流通しているパルプとは原料の木材からして異なるのでしょうか
はいその通りです。現在ＳＰ自体は非常に流通量が少ないですが、さらに通常流通しているＳＰのグレードは非常に悪いものです。この現状は私がソニーでプロ用ユニットを開発していた90年代からありましたから、今に始まったことではありまぜん。当時コーン紙メーカーが、物性では同等のものができるけど、販売先のメーカーでの音質評価で結局ＮＧになっちゃうんですよね、とよくぼやいていましたね。
＞お金の問題がクリアできたとしても、これに見合った箱作り（塗装まで含め）はちょっとハードルが高いですね。
お金の問題はどうしようもないのですが、少なくとも箱に関してはメーカー純正を用意したいと考えています。
＞13ｃｍユニットなどは未だに市場に残っていることを考慮すれば、商売的にはかなり厳しいのではないかと思います。
あれは価格の割りに数量を作り過ぎたことが要因ではないかと思います。聞いた話では、あの生産数は普通の量産と言えるくらいですからねぇ。PARCの場合はたとえ中国で作ったとしてもせいぜい５０本とかという量ですから、一桁数字が違いますね。まぁそれでも売るのは簡単ではないですが・・・・。