鹿島を率いるジョルジーニョ監督が
今季で契約満了。
J1鹿島アントラーズは29日、ジョルジーニョ監督との契約を更新せず、契約満了をもって監督退任となることを明らかにした。
クラブとしては契約更新を打診しており、28日には来季の編成の方向性をすり合わせる予定でいたが、その席でジョルジーニョ監督側から「家庭の問題で悩んでいた。今季限りで退任したい」という要望があり、クラブとしても了承せざるを得なかったという。
「一番の理由は家族の問題です」とジョルジーニョ監督。コーチ陣を含めて、家族と離ればなれになって暮らしていることが大きなネックとなっていたようだ。かなり前から悩んでいたようだが、クラブのJ1残留が決まっていなかったため話すことができず、残留が確定したこのタイミングで切り出したようだ。「タイミングをもっと先延ばしすることもできたが、クラブの編成や計画もありますので、できるだけ早い段階でその旨を伝えた」
選手には29日のミーティングで伝えられ、監督は言葉を詰まらせながら今回の経緯を説明したという。今週末の柏レイソル戦がリーグ戦におけるホーム最終戦というだけでなく、監督にとってもリーグ最終戦となってしまった。
突然の退任を聞かされた選手たちも驚きを隠せずにいた。ともにプレーした経験を持つ小笠原満男は「勝利とタイトルをプレゼントしたい」と語気を強めていた。リーグ最終戦を勝利し、天皇杯決勝まで駆け抜ける。
取材・文:田中滋