外国からの観光客が「日本はゴミが落ちていなくて、とてもきれいだ」と云っているとのテレビ放送を何回も見る。そして観光客は非常に増えているとも放送されている。又、「インバウンド」「インバウンド」とアナウンサーが云っているが、最初は何のことかわからなかった。何回もニュースを見ていると、それは外国からの観光客を意味することらしいことはわかったが、何とも奇妙な英語だ。
学校で英語を学んだ10年間、アメリカの空軍に勤めて12年、その後はずっと貿易会社を営んできた。而し、その間に「インバウンド」と云う英語を聞いたり読んだりしたことは一度もなかった。またスーパーマーケットで使われている「後出し、先出し」をローリングストックと云っている。これも意味不明だ。それは車両を意味する言葉だと理解している。アメリカでは単に「ローテーション」とか「LIFO(リフォ)」(Last In First Out)と云う言葉が使われている。正確な言葉を知らずに何でも外国語を使うのはどうしてか?世界に誇れる立派な日本語があるではないか!
貿易業を営んでいた現役のころ、二、三週間か四週間程の出張から戻り、成田から乗ったムジンバスから窓の外を眺めるたびに「なんて日本はきれいなんだ」と感じていた。だが、一寝入りして新宿に着くと、「なんて人が多いんだろう」と感じる。そして観光客が口々に云っているようにゴミは落ちていない。だが、非常に残念だがタバコの吸い殻が落ちているのを時折見かける。
病院へ行く途中で、恐らく学生だと思うが、歩きを停めてしゃがみこんでいる姿を見かけた。具合が悪いのかと思い近づいてみたら、タバコの吸い殻と近くのごみを拾って自分のポケットに入れていた。「君、偉いね!」と声をかけると、照れくさそうにしていた。このような若者がいる限り、日本の未来は明るい。
掲載が少し遅れてしまったが、上野動物園の西園の小獣館にマヌルネコの新しい城が出来た。以前の小さい檻と比べるといくらか明るくなって非常に写真が撮りやすくなった。而し、見物人が今までの何倍にも膨れ上がっていた。マヌルネコはガラス越しでしか撮れないので、PLフィルターを装着した方がいい。而し、この状態で立ったまま、PLフィルターをバッグから出し、UVフィルターを外してPLフィルターを装着するのは無理だった。この撮影に適した場所を離れたら二度と戻れない。日を改めて撮り直しに行こう行こうと思っているうちに桜のシーズンになってしまった。この季節の動物園の込み具合を想像すると行く気がしなくなる。だが、必ず行くつもりだ。