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TDY、Temporary Duty。アメリカの軍隊用語で出張を意味する。世界の僻地の出張記録!TDYの次は日常の雑感

現役時代の出張記録。人との出会いと感動。TDY編を終え、写真を交えた日常の雑感を綴る。

折々の写真&雑感 411

2022年12月25日 | エッセイ
 写真仲間の一人が脳梗塞で9月に入院し、10月に無事生還した。而し、右手と足に障害が残ったと聞いた。リハビリで右手はほぼ回復したが、歩行は大変らしい。同じ仲間の看護婦さんに云わせると「〇〇さんは軽くて幸運だった」とのことだった。

 退院したばかりのころは楽しみな旅行が出来ないと非常に悲観的だったが、リハビリに精を出したおかげで現在はとても前向きになってきた。歩行訓練が中心のリハビリを通して、一年後を目途に旅行に行くと云っている。しかも国内だけではなく、外国を含めての旅行を目指している。退院したばかりのころとは大変な変りようだ。

 仲間の看護婦さんの話では、重篤な病気で退院しても鬱になる人が非常に多いそうだ。何の趣味も持たない人はそのようになるケースが多く、認知症が心配になってくるとも云ってもいた。その点、写真仲間である○○さんは歩行訓練が順調に進めばまた我々と一緒に写真を撮りに行ける。私も楽しみにしている。

 ○○さんの旅行先がベトナムなら、私も付き合いたいと云うと仲間は全員がそれに付き合うと云ってくれた。全員と云っても、現在は四人しかいない。以前は10人ほどで行動していたが、体力の衰え、病死等々で仲間が減ってしまった。淋しいことだが仕方のないことだ。だが、元気なうちは仲間たちと写真を撮りに行き続けたい。仲間全員もそのように考えているに違いない。

 ベトナムには大きな犯罪はないが、スリや置き引きに気を付けなければいけない。これは東南アジアやアフリカの各地では当たり前のことなので、各自が充分に注意すれば済むことだ。而し、日本の外務省の情報ではマラリアをはじめとするコレラ、赤痢、日本脳炎、食中毒、A型肝炎、B型肝炎や狂犬病等々の、非常に怖い感染病が多くあるとのことだ。また、マラリアについては都市部でも感染の心配があるばかりではなく、現在のマラリアの治療薬では対処出来ないマラリア菌も新たに出てきたそうだ。また厚生省ではデング熱だけではなく、ジカ熱の流行地域にも指定している。

 感染症の心配は、私が通っていたマダガスカルの比ではない。ベトナムでは高級なホテルに泊まり、高級なレストランで食事をしても食中毒にならないとの保証はないとブログにもあった。マダガスカルでは最高級のホテルではなくとも、また地方の安ホテルでも食中毒になったことはなかった。唯一罹った病気はマラリアだった。外務省や厚生労働省の情報を見る限り怖くて行けない。マダガスカルだけではなく、ビルマ(現ミャンマー)、タイ、パプア・ニュー・ギニア、インドネシア、マレーシア、ラオス等々に行ってもマラリアは怖いが他の感染症や食中毒のことは全く心配しなかった。いくら魅力的なベトナム旅行でも、非常な危険を冒して旅行すべきではないと考えが変った。まだ一年も先のことであるので、国内も含めて皆と相談しながら考えよう。

 今朝、家内が「ネズミが出てこないと、なんか寂しいわね」と云った。同感である。而し、うっかり食料を出しっぱなしにおいても、石鹸箱に蓋をしなくとも、また種々の配線を齧られなくなった安心感は何よりである。

 このところ神代植物公園の写真が続くがご了承願いたい。コロナ禍の下ではどうしても往復の交通機関も含めて感染の機会の少ない、空気のきれいな公園に足が向く。紅葉の時期はとっくに過ぎてしまっているので、晩秋或いは冬に向かっている感じを出せればいいなと願いながら写真を撮った。










 寒い日が続き、咲く前に冬が来てしまいそうに感じた。



 2022年の最後のブログとなりました。今年一年を通してご購読頂き、真にありがとうございました。明年も相変わらずご購読頂ければ望外の喜びと感謝致します。

 最後になりましたが、どうか良いお年をお迎え下さい。心から願っております。


折々の写真&雑感 410

2022年12月18日 | エッセイ
 ネズミ撲滅作戦だが、今のところ人間様の惨敗が続いている。家内の部屋からダイニング・キッチンへ抜ける廊下に粘着版を設置した。夜中に家内がトイレに行くときにネズ公と遭遇した。そいつは家内の顔を見るなり粘着版をピョンと飛び越して走り去った。またある夜はネズミを洗面所まで追い詰めた。ネズミは洗面器に飛び移ったが、足が滑ってそれから先に逃げられないでいた。家内は急いで粘着版を持っていき、捕まえようとしたが一瞬の差で逃げられた。

 私が日課の体操をしていると、開けてあった裏庭に通じるガラス戸の敷居を大きなネズミが行ったり戻ったりしていた。急いで猫の匂いのする噴射缶を取りに行ったが、戻ってみると既に姿はなかった。机の周囲にはパソコン、三台のプリンター、固定電話やインターネットの配線、その他にもスマホの充電器や多くの電源を取り込むコード等々が多くあるので、猫の匂いの薬品を多めに噴射した。

 ここしばらくは大した被害は出ていないが、息子たちの住む二階に出没を繰り返しているようだ。息子とその嫁さんが泣き言を云ってくるがどうしようもない。死に目に会いたくないからと家内は猫を飼うのを反対しているので息子たちに飼うように勧めたが、彼らにも断られた。息子一家は犬派なのだ。犬じゃ何匹買ってもネズミには対抗出来ない。

 だが、次の朝に息子が「ネズミがかかった」と嬉しそうに報告に来た。粘着版に子ネズミがひっかかったようだ。それから二、三日した夜。トイレに起きると洗濯機の上に大きな、今まで見たこともないような大きなネズミが粘着版にかかり、もがいて逃げ出そうとしていた。逃げられてなるものかと、粘着版を折り曲げで上からもきつく抑えた。次に目が覚めた時、その粘着版は元通りの平らな状態になっており、ネズミはいなかった。逃げられたかとがっかりしたが、小窓と洗濯機の間に粘着版をU字構のように折り曲げておいたところに引っ掛かり、身動き出来なくなっていた。だが、頻りに体を動かし、なんとか脱出しようともがいていた。最初の粘着版から逃げ出し、次のU字構状の粘着版にかかってもなお逃げ出そうとする執念と体力に感心した。U字構を閉じ、それを粘着テープできつく巻き、二度と逃げられないようにした。可哀そうだとは思ったが、相手はペットではなく、害獣であることを再認識してゴミ箱に捨てた。

 12月の初めに神代植物公園に仲間と行った。前回は70-200mmのレンズにブラック・ミスト・フィルターを付けて撮影したが、その効果は期待するほどに出なかった。一時は品切れになるほど手に入り辛かった#05だが、このフィルターは夜間の街中での撮影やポートレートに使って初めてその効果が出るようである。今回はあまり使った事のないPLフィルターを使って撮影した。その被写体に対して一番いい効果の出る位置に廻したつもりだが、それが良かったかどうか自信がない。偏光フィルターと呼ばれていたモノクロ全盛のころは、水面の反射を防ぐためによく使っていたが、フィルターを回転させて効果を変更するタイプのサーキュレーターPLは未だに使いこなせていないようだ。













折々の写真&雑感 409

2022年12月11日 | エッセイ
 生前の父は朝と夕方に犬を散歩させるのを日課としていた。長男が貰ってきた犬であったので、私か長男が散歩させるべきであったが、いつの間にか父の役目になった。父は自分の健康にいいし、犬も喜ぶのでその日課を楽しみにしていた。雨の日も雪の日も休まなかった。

 私が代行したことがあった。父は前の日に夜遅くまで絵を描いて体調を崩してしまったのか、犬の散歩を私が行くように云ってきたのだ。丁度アメリカの祭日にあたる日だった。当時の私はアメリカの空軍に勤めていたので、休日は土曜日と日曜日のほかはアメリカの祭日だった。犬に「おい、行くぞ」と首輪を見せると怪訝な顔をしたが、すぐに嬉しそうにした。

 裏の広場に行く途中に細い道がある。そこをスクーターに乗ったお嬢さんが我々の方に向かってきた。私はとっさに犬をかばった。スクーターのお嬢さんは私を避けるつもりが犬の横腹にぶつけてしまった。犬はちょっと痛そうにしたが、それほどの衝撃ではなかったようだ。お嬢さんはスクーターから飛び降りてすぐに犬の横腹をさすった。スクーターが倒れるのもお構いなしだった。我が家の犬は小型犬ではなく、むしろ大型犬の範疇に入るほどだった。犬は怒るかと思ったが、お嬢さんにすり寄り尾を振った。犬は「気にしないで下さい」と云っているようだった。お嬢さんは私と犬に何度も何度も謝り、やっとその場を離れて行った。

 一応獣医に診せようかと考え、帰ることにしたが犬は引き綱を強く引き、その場で飛び跳ねた。体に異常はないと告げていると受け取った。そして、大した衝撃ではなかったことを再確認し、安堵した。

 初めて遭遇した大型犬に恐れることもなく愛おしくなでるような優しいお嬢さんが長男の嫁さんになってくれたらいいなと考えたが、まだ十年以上も先のようだ。そのように考えてしまうのは年を取った証拠かなと考えながら散歩の続きを始めた。

 写真仲間と12月の初めに神代植物園に行く約束をしていたが、待ちきれずに一人で行った。その日は当然のこと、紅葉の盛りよりは少し早めだった。だが、なんとかそれらしい被写体を探した。今回はブラック・ミスト・フィルターの#05を使用してみたが、その効果は顕著ではなかった。やはり夜間の街中の撮影やポートレート撮影でその効果がより発揮されると思う。









 下の写真は紅葉とは関係ないが、きれいなので撮った。


 温室に寄らなければ義理が立たないように思い、帰りがけに寄った。このサボテンはしばらく見ていなかったが、最後に見た時よりかなり大きくなったように思った。そして貫禄が出てきたようにも感じた。




折々の写真&雑感 408

2022年12月04日 | エッセイ
 一年ほど前に、ネズミの侵入経路を全て塞いだ。特に浴室の入り口は速乾性コンクリートを買ってきて完全に穴を埋めた。その上、以前にも書いたように古くなった浴室を壊し、ユニットバスにした。これでねずみの侵入経路は全くなくなった筈だ。

 ある日、洗濯機の上の小窓に大きなネズミを発見した。長い尾を窓の中に入れ、ゆったりと寛いでいるようだった。それからネズミとの再度の戦いが始った。夜間には全ての窓をネズミが入れないほどにしか開けておかないようにし、念のために食料は食卓の上に一切置かないようにした。

 出来る限りの対策をしたつもりだが、夜になるとダイニングキッチンをネズミが猛スピードで走り抜けるのを何回も目撃した。冷蔵庫の下に潜り込んだのを見た家内は強力な、医薬品に指定されているゴキブリ殺しを噴霧した。またある日は洗濯機の下に潜り込んだ。そればかりではない、夜中に家内の部屋中を走り廻っているそうだ。朝に目覚めると、枕にネズミの糞が幾つもついていることがあったらしい。

 ネズミにこれほどのさばらせては人間様の沽券にかかわる。ねずみ捕りかごを2種類、プロが使う業務用強力ネズミ捕り用粘着板、置くだけでネズミが寄り付かなくなる侵入防止袋、そして最後に猫の匂いのする噴霧剤を購入した。かなりの額になったが、その倍は支払ってもこの戦いに勝ちたかった。

 私が商品を選んでいると、自信ありそうに商品を手に取っている私と同年配の客がいた「それ、効くんですか?」と聞くと、「いやわかりません。試してみるつもりです」と云っていた。彼もネズミに翻弄されている哀しい仲間であったらしい。

 夫々の商品を、夫々の場所に置き、楽しみに次の朝を待った。結果、ネズミは一匹も捕獲されていなかった。家内が粘着版のそばに米粒をわざと撒いておいた。米粒はかなり減っていたが、粘着版には人間様を馬鹿にしたように糞が一つついていただけだった。家内の枕元に置いておいたネズミが寄り付かなくなる侵入防止袋は効果があったらしい。あと何日か現状を続け、それでだめならまだ使っていない猫の匂いのする噴霧剤をあちこちに噴射してみるつもりだ。猫を飼えば一番いいのだが、世話も大変だし、死に別れるのがもっと嫌だと家内に反対されている。

 二、三日後に成果があった。洗濯機の上に置いた粘着板に子ネズミが一匹かかっていた。これで奴らを全滅に出来ると楽しみにしたが、その後の成果は全くない。今は次の対策を家族で協議しているところだ。

 11月の半ば過ぎに、日本民家園に行った。写真仲間たちと写真を撮りに行くのは一年ぶりだった。コロナが蔓延するまでは月に2度か3度ほどあちこちの撮影地に行っていたが、コロナの感染者がこれほどに増えると安心して皆を誘えない。而し、仲間の元看護婦さんが「夜の飲み屋に行かない限り、公園のような空気のきれいな場所なら心配ないわ」と私に再開を求めた。往復の交通機関での行動に気を付け、昼食は出来得る限り外のベンチでとることにして彼女の希望に応えた。お昼を途中で買い求めるのも楽しい。




 山田家のチンダル現象だが、決定的な失敗作である。安易にオートのピント合わせを使ってしまったのだ。ピンの甘い、ボケたチンダル現象になってしまった。マニュアルでチンダル現象そのものにピンを合わせるべきだった。以前にはそのようにして撮っていたと今回の安易な撮り方を反省している。

 以下は西門から出て、民家園の外から撮ったものである。そば処の山下家と佐々木家の下辺りである。毎年、この辺一帯の紅葉が一番きれいである。