6月の第一週は皆の都合が悪く、次の週に府中の郷土の森にアジサイを撮りに行こうと写真仲間で話がまとまった。而し、この原稿を書いている時点で第二週は梅雨に入ったかと思われるほどに雨の日が続く予報が出ている。その合間を縫って行くか、それともその次の週にするかはまだ決めていない。
アジサイは7月までは撮影出来るとは思うが、撮影地での旬と云うものがある筈だ。以前に都営三田線の「白山駅」から二、三分で行ける白山神社境内のアジサイを撮りに行ったことがあるが、その日は丁度旬だった。瑞々しいアジサイが多く撮れたが、残念だったが人も多かった。
我々は撮り始めた時間が早かったので、全員が充分に撮ったようなので早めの昼食に行くことにした。店の名前は忘れたが、今でも食べたスパゲッティーの味は忘れていない。
私が花を撮り始めたのはコロナ禍で遠くに写真を撮りに行けなくなってからだ。それまでは木造建築物と動物が撮影対象だった。それで、鎌倉、日本民家園、上野動動物園や井の頭自然文化園と多摩動物園には暇さえあれば撮影に行っていた。日程が合えば仲間と、それ以外は殆ど一人で行った。
写真仲間の看護婦さんは花の撮影にしか興味を示さないが、時折上野動物園や井の頭公園には付き合ってくれた。動物と花は何か共通するものがあるのか?
マクロレンズを使っての花の撮影に、最近は非常に楽しさを感じるようになった。プロの写真家で抜群に良い写真撮る川合麻紀さんが「主体となる花を探すより、ボケに使える花や他のものを先に見つけ、その後で主体となる花を見つけた方が良い」と素人向けにアドバイスして下さった。実際にそのようにしてみると、今まで気が付かなかった良い位置での撮影が行えるようになった。やはりプロになる人の目線や考え方は違うと感心している。
曇り空で花の撮影には向いていると、今日も団地の花壇の花を撮らせて頂いた。川合麻紀さんのボケの話を思い出しながらの撮影であったが、団地の花壇は狭く、彼女のような雄大なボケを狙っての撮影は出来なかった。撮影地の環境のせいか、私の腕のせいか、期待するほどの写真は撮れなかった。恐らく川合麻紀さんはどのような撮影環境でも、それなりのプロらしい写真をお撮りになっているであろう。彼女は私の尊敬する写真家の一人である。