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TDY、Temporary Duty。アメリカの軍隊用語で出張を意味する。世界の僻地の出張記録!TDYの次は日常の雑感

現役時代の出張記録。人との出会いと感動。TDY編を終え、写真を交えた日常の雑感を綴る。

折々の写真&雑感 540

2025年06月15日 | エッセイ

 6月の第一週は皆の都合が悪く、次の週に府中の郷土の森にアジサイを撮りに行こうと写真仲間で話がまとまった。而し、この原稿を書いている時点で第二週は梅雨に入ったかと思われるほどに雨の日が続く予報が出ている。その合間を縫って行くか、それともその次の週にするかはまだ決めていない。

 アジサイは7月までは撮影出来るとは思うが、撮影地での旬と云うものがある筈だ。以前に都営三田線の「白山駅」から二、三分で行ける白山神社境内のアジサイを撮りに行ったことがあるが、その日は丁度旬だった。瑞々しいアジサイが多く撮れたが、残念だったが人も多かった。

 我々は撮り始めた時間が早かったので、全員が充分に撮ったようなので早めの昼食に行くことにした。店の名前は忘れたが、今でも食べたスパゲッティーの味は忘れていない。

 私が花を撮り始めたのはコロナ禍で遠くに写真を撮りに行けなくなってからだ。それまでは木造建築物と動物が撮影対象だった。それで、鎌倉、日本民家園、上野動動物園や井の頭自然文化園と多摩動物園には暇さえあれば撮影に行っていた。日程が合えば仲間と、それ以外は殆ど一人で行った。

 写真仲間の看護婦さんは花の撮影にしか興味を示さないが、時折上野動物園や井の頭公園には付き合ってくれた。動物と花は何か共通するものがあるのか?

 マクロレンズを使っての花の撮影に、最近は非常に楽しさを感じるようになった。プロの写真家で抜群に良い写真を撮る川合麻紀さんが「主体となる花を探すより、ボケに使える花や他のものを先に見つけ、その後で主体となる花を見つけた方が良い」と素人向けにアドバイスして下さった。実際にそのようにしてみると、今まで気が付かなかった良い位置での撮影が行えるようになった。やはりプロになる人の目線や考え方は違うと感心している。

 曇り空で花の撮影には向いていると、今日も団地の花壇の花を撮らせて頂いた。川合麻紀さんのボケの話を思い出しながらの撮影であったが、団地の花壇は狭く、彼女のような雄大なボケを狙っての撮影は出来なかった。撮影地の環境のせいか、私の腕のせいか、期待するほどの写真は撮れなかった。恐らく川合麻紀さんはどのような撮影環境でも、それなりのプロらしい写真をお撮りになっているであろう。彼女は私の尊敬する写真家の一人である。

 

 


折々の写真&雑感 539

2025年06月08日 | エッセイ

 タイのバンコクに単身赴任になった友人を訪ね、例のトンチキな友人と二人でバンコクに行った。8月のお盆休みが過ぎると航空運賃が大幅に下がるので、それを待って9月早々に行くことにしてチケットを予約した。親しい旅行会社の社長は「今ですと、ビジネス・クラスのチケットをお安く出来ます」と云って金額を示して勧めてきた。友人に相談すると、そんな安く手に入るならそれで行こうと話がすぐにまとまった。

 一週間ほど友人のバンコクの社宅に泊めて貰うことになった。以前から行きたかったアユタヤに行った。のんびり何日か過ごしたかったが、翌日の午後3時を過ぎたころから空模様が悪くなってきた。ホテルのマネージャーは「台風が来ると、バンコクに帰れなくなるかもしれない。だから早く帰った方がいい」と気持ちよくキャンセルを認めてくれた。多くの観光客も台風が来るかもしれないと帰りを急いでいた。

 友人の社宅に着いたときは先が見えないほどの土砂降りだった。友人は我々の顔を見るとホッとしたようだった。「タイの8月と9月は一番台風の多い時期なんだ」と云い、場合によってはアユタヤから帰って来れなかったかもしれなかったと心配していたようだった。

 折角のタイでの休暇なのに、この激しい雨では外出もままならなかった。友人の社宅には家具だけではなく、代々受け継がれている気のいいメイドまでついていた。我々を喜ばせようと、彼女は激しい雨なのに食材を買いにも行ってくれていた。仕事でミャンマー(旧ビルマ)に行くたびにバンコクを経由していたが、タイの観光地は今回のアユタヤ以外は全く知らなかったので、この機会に北の方に行ってみたかったがこの雨では諦めるしかなかった。台風の過ぎるのを待つだけで帰国の予定日になってしまった。

 空港までは友人が車で送ってくれた。風はそれほど強くなかったが、道路は水没寸前だった。無事に帰れるだろうかと心配になった。友人は「慣れているから心配するな」と笑顔を向けて帰って行った。出国手続きを済ませてから出航ロビーのビジネス・クラスの待合室に行った。出発の予定が少し過ぎたころ、タイ人の従業員がすまなそうな態度でやって来た。そして慣れた日本語で「成田行きのJALXXX便は欠航になりました」と云いに来た。それをどう聞き間違えたのか、トンチキな友人は「決行とはさすがにJALだ。俺たちの日本の航空会社は勇敢だ」と大声で云った。それを聞いていた他の日本人の客たちは笑い出した。「お前な、ケッコーは決死の飛行ではなく、飛ばないことのケッコーの事だ」と説明した。JALでは空港近くのホテルを世話してくれ、客たちをバスで送ってくれた。

 先週に続き、団地の花壇の花と道沿いに咲いていた花たちを以下に掲載したい。マクロレンズでの撮影ではなく、試しに24-105のレンズに接写リングを使用して撮ったものである。結果が良ければ5月の下旬に写真仲間と神代植物公園のバラを撮りに行くときもこの設定で行くつもりで楽しみにしていたが、急な腰痛のため、私は行けなかった。

 接写リングはあくまでもマクロレンズの代用として存在するものである。頭では承知していたが。実際に試してみると、やはりマクロには到底及ばないが何とか工夫してそれなりに撮った。だが、使い勝手の悪さにはどうしようもなかった。次は70-200の中望遠レンズに付けて見てはどうか?機会があれば試してみたい。以前に試したことがあるようにも思えるが忘れてしまった。

 


折々の写真&雑感 538

2025年06月01日 | エッセイ

 アメリカ空軍に勤務していたころ、昼休みに職場の皆と野球をやるのが常だった。或る日、無理な体勢で捕球したせいで腰を地面にたたきつけた。激痛ですぐには立ち上がれなかった。同じチームの少尉がスタッフ・カー(通常の兵士は公用ではジープに乗るが、位が上になるとセダンに乗るからそのように呼ばれていた)を手配し、私を抱きかかえ、スタッフ・カーにそっと乗せてくれて自宅まで送り届けるように運転手に伝えてくれた。私の車は少尉が運転してスタッフ・カーの後ろからついて来た。

 少し痛みが和らいだので近くの行きつけの医院で診察を受けた翌日、紹介状を持ってお茶の水にある順天堂の整形外科に行った。種々の検査の後で、両足首に小さな針を刺し、ガイガー・カウンターのようなものを観ながら若い医師が検査をした。結果、手術の必要はないとの事だった。整形外科での診断は「第四椎の椎間板ヘルニア」だった。脊柱に強い衝撃を受けると椎間板が背骨の外に飛び出し、それが神経を圧迫して痛みを引き起こすのだそうだ。だが、私の場合はそれほど飛び出していなかったので、当分激しい運動をしなければ日常生活に支障はないだろうとの事だった。

 その年の冬、風邪を引いたようだったので、その内科医に行った。風邪の注射を打った後で、医師は「車山に山荘を買ってあるんだ。そこに初雪が降ったようなので、連休を利用して皆でスキーに行かないか」と誘われた。それを聞いていた元看護婦の奥さんが「椎間板ヘルニアの患者をスキーに誘う人がいますか!」と医師は叱られた。奥さんに頭が上がらないことをその時に知った。

 連休の日の早朝、医師の車に若い二人の看護婦さんと近所のソフト・ボールの仲間、私の車にも三人のソフト・ボールの仲間を乗せて車山に向かった。出発前に医師から「腰が痛くなっても、俺と看護婦が二人いるんだから心配するな」と云われた。車山みたいな低い山の初雪など大したことはないと考えてチェーンの用意はしていなかった。雪が道路に積もっている道に入ってからの最後の急な坂道を最初はゆっくり、頂上付近では思い切りエンジンをふかして一気に登りきった。而し、私より少し馬力の劣る医師の車は坂の途中で止まってしまった。総出で車を頂上にまで押し上げた。

 帰りが大変だった。たった二、三日の事なのに雪はかなり積もり、駐車場から道路に出るまでは皆で押し上げた。医師は初めての雪道だったようなので、ブレーキは踏まず、エンジン・ブレーキだけで坂道を下るように、急なハンドルは切るなと諄いほどレクチュアーした。坂道の途中には道路のわきに突っ込んだ車を何台も見た。我々は二台とも何とか無事に雪の殆どないところまでたどり着いた。

 久しぶりに裏の団地の花壇に行った。風の強い日だったが、絞りを開放(f2.8)にして出来る限り早いシャッターを切るように心がけた。

 


折々の写真&雑感 537

2025年05月25日 | エッセイ

 中学の同級生に調布に住んでいて「正調の調布弁」を話すと仲間から云われている奴がいた。遊びに来い来いと再々云われて彼の家を訪ねた。彼の家は調布駅から西へすぐのところにあり、広大な畑が京王線の上下の線路に分断されていた。

 お昼をご馳走になった後で彼の友人宅に一緒に行った。その家も豪農で大きな屋敷と広大な庭があった。その庭の一角に小屋があった。どうも犬小屋とは違うようなので聞いてみるとタヌキを飼っているとの事だった。動物好きの私は急いでその小屋に向かった。タヌキは私の方を見て敵対心をむき出しにしていた。友人の友人は「こいつ、もう一年以上もエサをやっているのにちっとも懐かない」と云っていた。現在のようにその飼い方をインターネットで手軽に調べられる時代ではなかった。

 「犬用の首輪をつけて散歩させてやろうにも、俺が小屋に近づくだけで歯を剥きだして威嚇するんだ。怖くて近づけない」とも云っていた。動物園で見る大人しいタヌキとは大違いだった。今までは自由に動き廻り、自分の好きな場所に行き、好きなものを好きなだけ畑から自由に食べていた。それが狭い檻の中に閉じ込められたら、機嫌よく人間と接することなど出来ないだろう。友人は「タヌキ汁にして食っちまえ」と飼い主に云ったが、「そんな可哀そうなこと出来るか!」と怒っていた。そうかと云ってタヌキを解き放ち、自由にしてやる気にはならないようだった。

 私の友人も、その友人も親から受け継いだ畑の切り売りでかなり現金をため込み、働く必要はないようだった。而し、私の友人は佐賀錦の和装用バッグの絹糸の撚糸工房を自宅の庭に作り、良質な絹糸を紡いでいた。だが、生活のためと云うより、趣味でやっているように私には見えた。

 彼は父親が京王電鉄に土地を売った代金を全て京王電鉄の株式の取得に充て、別の畑を売っては株式を買い足し、それを繰り返すことで遂に大株主になっていた。それで京王電鉄の中枢部に対してかなりの発言権を持っているようだ。その力を利用して、我々の同級生の一人が京王電鉄に就職した。

 井の頭公園文化園には何十回と行っているが、今までにこのような庵があることを知らなかった。恐らく、カメラに望遠レンズを装着していたので動物の檻だけに目が行っていたからであろう。今回は標準レンズを装着していたので、よほど近づける動物でなければ撮るのは無理であった。今回は私のものぐさが功を奏した。大発見だった。

 


折々の写真&雑感 536

2025年05月18日 | エッセイ

 先週のブログで述べたように、一番大きいノートパソコンを買ってきた積りだったが、家に置いたままにしてあったディスクトップのディスプレイと比較するとまるで大人と子供だった。

 その上、SSDのローカルディスクCの領域は250GB程しかなく、Dはカタログでは2TB(実質1.8TB)であったので、ローカルディスクのCとDを入れ替えることから始めた。そして空になったDに外付けのSSDのバックアップファイルから全てのものをDに移した。そしてメーカーが設定していた背景を削除し、以前から使っていた背景を設定した。おかしなもので、見慣れた背景にすると画面の小さいのがそれ程気にならなくなった。だが、使いにくさが解消されたわけではない。以前のものはHP(ヒューレットパッカー)だったがノートパソコンは富士通のものだ。使い辛い原因はメーカーが違うことの他に富士通独自の設定が私には使い辛い。二度と買うまいと思っている。そして、メインのパソコンには二度とノートパソコンを使用したくない。その上、CどDを入れ替えたため、最も使うローカルディスクのDはSSDではないので動きが遅い。

 ある日、OneDriveが頼みもしないのにファイルのスキャンを始めた。ノートンできちんとスキャンを行っているので余計なことをやると思った。スキャンのダイヤログを見ると「進捗状況」の項目が四角で囲まれていた。どのような状況になっているのかと思い、何気なくその四角をクリックしてみた。その途端にディスプレイ上の全てのアイコンが消えてしまった。残ったのは背景の写真だけだった。試しにショートカットキーをキーボードで打ち込んでみると、そのファイルは出てきた。30以上あるショートカットキーの全ては覚えていないが、大多数のものは覚えていた。それに、ショートカットとショートカットキーを割り振った表も出てきた。これで当面は問題なかった、中にショートカットキーを操作しても出てこないアプリやファイルがいくつも出てきた。それに一番肝心のフォトショップまで消えてしまっている。これはDVDで販売されたものではなく、購入番号に依ってインターネットからダウンロードしたものだ。

 ショートカットキーが使えないなら、ショートカットの上をWクリックすればいいと考え、なんとかショートカットのアイコンをディスプレイ上に復帰させようと色々と手を尽くした。そしてやっとディスプレイ上にショートカットのアイコンが出てきた。而し、その数は100以上もあった。今までにいろいろと試したものが全てディスプレイ上に表示されてしまったのだ。一つのショートカットのアイコンが三つも四つも出てきたのだ。それで元になるアイコンを探し、必要のないものは全て削除した。大変な苦労だった。フォトショップは新たにダウンロードしてなんとか元に戻った。これでほぼ必要なアイコンが揃ったが、足りないものは新たに作った。而し、グーグルのカレンダーとグーグルクロームのショートカットが作れない。グーグルクロームはアンダーバーに表示させたから問題ないが、カレンダーの方はグーグルクロームを開いてからカレンダーのアイコンをクリックして開く、二度手間だ。なんとかショートカットを作りたい。ご存じのように、これはパソコン、スマホ、それにタブレットとも連動しており、そのどれからカレンダーに書き込んでも連動して全てに書き込みが反映される。写真のパソコンへの取込みが簡単に行えるアプリが見つかったら、一日も早くこんなつまらないOneDriveなど根こそぎ捨て去ってしまいたい。

 先週は井の頭文化園のピンクのフジを掲載したが、以下はその時に撮ったリスと山羊の写真である。此処に来るなら標準レンズではなく望遠レンズに交換すべきであったが、面倒なので標準レンズのままにした。

 リスは檻の修復やその他の公園の事情で長い間公開を中止していたので、再開されてからは初めて檻を訪れた。以前のように多くのリスが人間の周りを走り廻ったり、肩や背中に乗ってくるようなことはなかった。ボランティアのご婦人の話だとしばらく休んでいる間に世代交代があったのではないかとの事だった。だが、日本リスは4~5年ほどの寿命があるので、全てのリスに「世代交代」はあり得ないと思うが、如何か?