凛太郎の徒然草

別に思い出だけに生きているわけじゃないですが

僕の旅 三重県

2005年10月29日 | 都道府県見て歩き
 三重県というのは地方区分でいけばどこに属するのだろう? これは簡単には言えない話ではないかと思う。いつも迷ってしまう。
 教科書的に言えば「近畿地方」に属する。しかしながら、「東海地方」という括りにしてしまうとこれは岐阜・愛知・静岡と並ぶことになる。難しい。京阪神に住む僕の視点から見れば、これは三重はやっぱり名古屋中京文化圏に入り、四日市の人は買い物は大阪ではなく名古屋に行く。なら「中部地方」なのか? ややこしい。国交省の枠組みを見ると近畿ではないが、広辞苑は近畿に入れている。統一されていない。
 もうひとつ「関西」という視点で見れば、古来鈴鹿の関が境であったために三重県は関西ではない。しかしながらそういう視点で厳密に言うと伊賀の国である現在の伊賀市、それから名張市あたりは関西であるような気がする。やっぱり難しいな。
 三重県に昔よく仕事でウロウロした経験から言えば、三重県の人は言葉は関西アクセントである。名古屋から桑名に入ったとたん関西弁が聞こえた。そうなると関西なのか? 結論が出ない。三重県の人はどう考えているのだろう?

 それはさておき、三重県にはよくお邪魔している。最初は修学旅行である。
 京都の小学生の修学旅行は、伊勢志摩及び鳥羽だった。伊勢神宮、二見が浦、鳥羽水族館、ミキモト真珠館である。小学生に真珠とはまた不釣合いだが、事前に御木本幸吉の伝記を読まされたことを憶えている。しかし小学生の修学旅行のメインイベントは枕投げであり細かい旅程など印象が薄い。
 余談ばかりだが、全国の小学生の修学旅行はどこに行くのだろう。東京の人に尋ねると「日光」なのだそうな。それぞれの県で定番があるのでしょうな。妻は青森だが、函館に行ったらしい。当時はまだトンネルがなかった時代で船旅は楽しかっただろう。みなさんどこに行ったのだろうか?
 ちなみに僕は、中学のときは広島・山口で高校はここに書いたように信州だった。

 さて、三重県は見どころ満載だ。
 伊賀市、かつては上野市だったが、ここは忍者の里として有名。芭蕉好きにも外せないポイントである。僕は高校生のとき、住んでいた京都から自転車で日帰りで行ったことがある。いい思い出だ。実際は結構な距離なのだが、「なんだ日帰りできるとは三重県も結構近いやん」と思った。元気だったな。今では絶対に出来ない。
 三重県と言えば伊勢志摩であり、修学旅行以来何度も訪れている。志摩半島は実に風光明媚で楽しい。伊勢神宮を中心として歩くべきところが多い。一時期パルケエスパーニャ(スペイン村)が出来たときはずいぶん流行ったが今はどうか。
 南へ下って尾鷲、熊野方面は旧国で言えば紀伊国。雰囲気もずいぶんと違う。熊野新宮速玉神社などは実に歴史を感じさせてくれて、ヘタをすれば伊勢神宮よりも荘厳かもしれない。

 三重県は「美味し国」キャンペーンをやっているくらいで「食」の楽しみがずいぶんと多い。
 伊勢湾の新鮮な海の幸はその白眉だろう。的矢牡蠣は本当に美味くてたまらない。かつて佐藤養殖場であがったばかりの生牡蠣を啜ったその感動は忘れがたい。
 安直にいくなら「てこねすし」もある。カツオのヅケを飯に混ぜ込んで食べるものでそりゃ美味い。僕はカツオが大好きなのでもうたまらない一品である。
 結婚して一周年のとき、無理をして志摩観光ホテルに泊まったことがある。ここは海の幸フランス料理では世界一と謳われている。昔からの憧れでどうしても食べてみたかったので20代ではまだ早いと思ったのだがバブリーに食事をした。伊勢海老のビスクと鬼殻焼アメリカンソース。アワビのステーキ。ワインもいいのを開けた。筆舌に尽くしがたい美味さ。ああもうワシは死んでもいい、と思った(別に死んでないけど)。
 もうひとつ忘れてはいけないのが「松坂牛」である。「柿安」ですき焼き、「牛銀」で網焼きを食べた。見事な霜降り。歯ではなく唇でちぎれる。とろける。ジュワっと広がる肉汁の美味さ。ああもうワシは死んでもいい、と思った(別に死んでないけど)。まあ「和田金」にはまだ行っていないが行ったら今度こそ死ぬかもしれない。今は松坂牛を普通に出す焼き肉屋「一升びん」で十分満足。あまりバチあたりなことを繰り返してはよくない。
 旅に出るとついサイフの紐が緩くなる。僕の悪いクセであり、大いに反省したいと思っている(本当か?)。

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6 コメント

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大好き!三重県♪ (jasmintea)
2005-10-29 23:30:12
私は三重県はまだ2回しか行ったことがないのですがその2回とも大変地元の方にお世話になって(*^_^*)

歴史が深くて風光明媚で、伊勢うどんや松阪牛はおいしいし人情に篤く言うことない(^^)v



ちなみに関東から見たら中部地方です。たぶんこっちから行くと名古屋で乗り換えるせいかもしれません。

関西よりグッと近くに感じます。



お伊勢さん、また行きたいなぁ♪
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伊勢うどん美味いですなあ♪ (凛太郎)
2005-10-30 14:50:54
三重県は飽きないのですね。山あり海あり、歴史散策は出来る、美味いものはたくさん。いろいろな顔を持っています。旧国で伊勢、伊賀、志摩、紀伊と4国にも分かれていたからかもしれません。ちょっと旅に…にはとても向いているところですね。

伊勢うどんはじつに不思議でおいしい食べ物ですねぇ。あのフワフワ感。さぬきうどんと対極をなす世界ですが魅力がある。本文でとり上げなかったのは、いずれ「うどん大全」みたいな記事を書こうと思っているからですが…いつになるのでしょうかね(笑)。
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友人がいます (Mami)
2005-11-16 17:56:59
エヘヘ、コメント遅くなりました。

おじゃましていたのですが、ROM専門になってしまって・・・(汗)



四日市には友人がいるのですが、関西弁を使い、買い物は名古屋、ちょっと遊びたい時には岐阜まで足を伸ばすのだとか。(笑)

時々、「赤福」なんぞを送ってくれますし、確か一昨年は「松阪牛」も。 



私自身は2度、伊勢神宮におじゃましたことがあるんですよ。 「おかげ横丁」(だったかな?)がとても印象に残ってます。楽しかったですよ。

うどんが意外に美味しいので驚きでした。



パールアイランドは会社の研修で訪れた地で、一緒に参加した、他の社の男性からそっとパールのネックレスをプレゼントされたんですよ。

貴重な男性からのプレゼント体験です。(笑)
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僕も松坂牛送って欲しい(T-T) ウルウル (凛太郎)
2005-11-16 22:45:30
あーROM専結構ですよ。読んでいただけるだけでも有難い。(^-^)



三重はそういえばご友人がいらっしゃると以前にもお伺いしましたね。岐阜へ行かれるとか。(* ̄m ̄)プッ

おかげ横丁楽しいのですね。出来立ての赤福も食べられますしてこねすしもある。それにあのふわふわしたうどん。たまり醤油使用で真っ黒なのですが何故か美味い(笑)。



パールのネックレスが似合う人がとても好きです。何故か惹かれますね(笑)。

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上野まち (まっちゃん)
2012-05-13 23:18:01
伊賀上野は西岡たかしさんの歌に惹かれてなんとなくイメージがいい街なのです。このゴールデンウイークに嫁さんと行ってきました。凛太郎さんの心に残る歌、深夜放送特にKBSには大阪の放送局にはない味があったと思います。これからも楽しみに拝見します。
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>まっちゃん様 (凛太郎)
2012-05-14 05:46:22
ありがとうございますー。これ書いたの7年前ですけど、以降僕にも三重ブームが起きて、よく出かけています。書き改めたいほどですね(笑)。「うえのまち」もいいですねー。
いろいろ読んでいただいたようで本当に嬉しく思います。最近はなかなか書けませんが、またどうぞよろしくお願いします。
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