おもいつくままに

身の回りのことや世の中のことについて、思い付いたことや気付いたことを記す

刈谷剛彦著「アメリカの大学・日本の大学」中公新書ラクレ

2012年10月19日 00時05分12秒 | 
今から約20年前に、著者が日米の大学での新人教師体験を元に論じた日米の比較大学論である。

この20年間の日本の大学は米国をお手本として、大学に対しては第三者評価が、個々の教員に対してはシラバス作成や授業評価が課されることになった。形の上からも、また入学者の多様化の点でも、現在の日本の大学はこの本に論じられている20年前の米国の大学の状態に追いついたことになる。

しかし、米国の大学のその後の20年間は必ずしも良いものとは言えないようだ。もはや、米国の大学を無条件にお手本にすることはできない。

教育論はその人の哲学を反映するため、高等教育になるにしたがって議論が難しくなる。学生時代、勉強なんて自分でやるものと、ろくに授業にでていなかった私が、こうした議論をすることになるとは。何かの罰が当たったに違いないと思う。
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