そして、あのブランコが、いつの間にか………。
わぁーッ!ヤダッ! あなた、だれ?
いつから、ここにいるの?
これあたしのブランコよ

おまえ、どうせ乗らないんだろ?
乗る!! いつか乗るもん! ぜったい乗るもん!
父ちゃんが、あたしに買ってくれたんだもんッ。早くおりて

だって、おまえの父ちゃんが、『
ケンタ乗ってもいいぞ』って言ったんだ。
『チビは乗れないからな~』って……。
うそッ
いつか乗ろうと思ったのに…がんばって乗ろうと思ったのに…
おまえ、クルクル回るから怖いんだろ?指も、挟まれそうだしな。
知ってたの?
だったら…ちょっとだけだよ。……いっぱいは乗らないでね。

うふッ!良く見るとあなたの足、ずいぶん、だだっ広いのね~。
ほっとけ
ねえ、まあだ? もういっぱい乗ったよね。おりないの?
おまえ、ほんとケチだね

父ちゃ~ん、あのコ、あたしのこと『ケチッ』って言った
『ケチッ』って……あたしケチじゃないもん。

ぼく、そんなに悪いこと言ったかな~? ふつう言うだろ?あのぐらい……

いつから、ここにいるの?





父ちゃんが、あたしに買ってくれたんだもんッ。早くおりて




『チビは乗れないからな~』って……。


















