ポスト遠藤に小野伸二？

プロ野球など、悪意ある記事（失礼）を飛ばす日刊ゲンダイですが、昨日のタジキスタン戦についてもタイトルだけ取り上げるとケチをつけているような記事でした。

Ｗ杯アジア３次予選　日本代表　バカ勝ち喜ぶのはまだ早い

しかし記事を読むと、日刊ゲンダイにしては結構まともなことを書いていましたが、特に共感したのは「ポスト遠藤」についてです。
昨日の試合はタジキスタンとのレベルの差はあったにせよ、日本が一方的に攻め立てましたが、そのリズムを作り出していたのは遠藤でした。
ベトナム戦でもポゼッションは圧倒していたものの攻撃でバタバタしている印象を受けたのは、どこかリズムが狂っている気がしてなりませんでした。
それが昨日は遠藤がを散らすだけでも全く違うものでしたし、右足を故障しているにもかかわらず放つ存在感の大きさは、想像以上でした。

アジアカップ優勝以後にも「ポスト遠藤」について触れましたが、ザックは家長や細貝、柏木などを起用して「ポスト遠藤」を模索していました。しかし彼らは（現段階では）ポスト遠藤には値しないと判断され、遠藤は未だに「替えの効かない」選手となっています。
吉田に清武やハーフナーマイクに原口など、積極的に世代交代を図っているザックですが、３年後は34歳になる遠藤を使い続けている時点でも遠藤の存在はザックにとっては特別です。
ただ遠藤もタフな選手かとなると、過去にも原因不明の病気で長期離脱したり、現在もケガを抱えているなど、万全とは言えませんから、３次予選や最終予選では遠藤不在で臨まないとならない試合がきっと出てくるはずです。

では「ポスト遠藤」は誰が適任かと考えると、これまた難題です。
上記に挙げた３人が成長すればよいのですが、家長は本職ではありませんし、細貝は攻撃力に難があり、柏木は本職ではありますが遠藤と比べると物足りなさを感じます。
五輪代表で（鹿島入団が決まっている）山村も今後は十分可能性があると思いますが、もし今年や来年となればこれまた厳しい話です。

となると、経験ある選手に遠藤の代役を務めてもらう方がベターですし、遠藤に劣らない司令塔タイプの選手がこの世代では数多く存在します。
昨日、トップ下で活躍した憲剛もその一人ですが、個人的には小野伸二もアリじゃないかと思います。
小野伸二もダイレクトプレーを得意としていますし、パスセンスならば現時点でも日本人選手Ｎｏ．１でしょう。ボランチの経験も豊富で、数々の舞台を踏んでいるので若い代表では彼の経験は大きな財産です。
但し、遠藤と同学年ですから2014年のブラジルワールドカップでは34歳で迎えることを考えると、世代交代という観点では逆行しているかもしれません。
ただ小野伸二はいまだに日本のファンタジスタですし、代表クラスの力はあります。もし遠藤に非常事態が生じたら、緊急事態で小野伸二を活用してもらいたいというのが、個人的な願いですが、さて…