2022年6月4日の始発から近鉄長野線富田林駅と喜志駅の間の上り線が高架化されました。始発列車は速度を落として慎重に高架区間を走行し、車内ではスマートフォンで撮影する人や拍手をする人もいました。<宮原裕>
(写真:高架を下ってくる始発列車)
当日朝は、始発前に試運転列車も運行され線路の確認が行われ、下り線の始発列車には作業員が10人ほど乗り込んで富田林駅に到着しました。
午前5時42分、定刻で始発列車が富田林駅を発車。先頭には始発列車の走行を映像に収めようと多くの人がスマートフォンを構えていました。
列車が出発すると、「本日この電車は富田林、喜志間で線路切り替えのため列車の速度を落として運転します。喜志から先への各駅の到着も遅れる見込みです」とアナウンスが流れました。
高架への乗り入れ部分に近づくと時速30キロほどに速度を落とし、乗車している作業員がじっと線路を見つめていました。普段の倍ほどの時間をかけて高架を走行し終えると、車内では拍手する人も。約2分遅れて喜志駅に到着しました。
喜志駅で降りた女性は、「家が高架の横にあるので乗りに来ました。まだ(上り線のみの)半分ですが、高架になって感激しました」と話していました。
地元のタクシー運転手からは、「踏切がなくなればそれは助かる」と歓迎の声が聞かれました。高架化事業区間は0.9kmで、下り線の高架化も完了すれば市道と府道美原太子線「粟ヶ池バイパス」の踏切がなくなり、踏切渋滞の緩和や踏切事故防止の目的が達成できます。
近鉄関係者は下り線の高架への切り替え工事を進めていて、この先1年くらいで上下線の高架化完了を目指していると話しています。
【動画ニュース】近鉄長野線 富田林〜喜志駅間の一部
了
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