夜明けの曳航

銀行総合職一期生、外交官配偶者等を経て大学の法学教員(ニューヨーク州弁護士でもある)に。古都の暮らしをエンジョイ中。

レターパックなら大丈夫

2011年03月20日 | Weblog
福島には宅配便や小包はまだ送れない(毎日業者のHPを確認している)が、郵便は送れるので、断水で困っておられるいわきの恩師に水のいらないシャンプーだけでもお送りしようと、ドラッグストアで探したが、考えることは皆同じのようで、ここ京都でもどこに行ってもない。

が、18日、まさかと思ったが一応入ってみた河原町三条のドラッグストアで見つけた。(観光中心地の方があるのかも)

それをさっそく速達で送った後、「普通の郵便が大丈夫ならレターパックも大丈夫かも?」と思い、郵便局に電話して確認したら、「遅れる可能性は高いですが、受取人がそこにいるなら大丈夫」とのこと。

先生に電話したら、「出版社から定期的に送ってくるものも含めて、地震から一切郵便物は来ていない」というので、速達にした意味はあまりないかもしれないが。

「放射能漏れの風評被害で、物資を運んだトラックが近くまで来たのに引き返したとかで、もう、スーパーマーケットには品物が何もなく、どこも開いていない。食料が全く手に入らない状況。近所で農家やってる中学の同級生が米を持ってきてくれたので、それで食いつないでいる。」とのこと、先生がそんな思いをされていると思うと、気の毒で涙が出る。(こちらが協力を申し出ても、他人に甘えるような方ではないので、よほどのことなのだろう)

さっそく、レターパックに、レトルトカレー、板チョコ、ビタミン剤、ウエットティッシュなどを入れて、マンションの真ん前にあるポストに投函しようとしたら、分厚すぎて入らない。

ちょうど集配に来て出発してしまったところの郵便局のバイクを、必死で四条通りを走り、捕まえて、「福島宛ですけど、レターパックなら大丈夫ですよね」と確認したら、知らなかった。「知り合いにそういうものを送る人はたくさんいるのだから、そういう情報を知らないのはだめじゃないですか?」と、手渡しながら苦情をいっておいた。


京都は、被災者の方々に申し訳ないほど、本当に何の問題もない生活が続いている。

ただ、海外からの旅行・ツアーのキャンセルが相次いで旅行業界は大打撃らしい。

私は、東京の計画停電の関係で学会のHPがダウンしたり、や首都圏の大学の先生と連絡できなかったりの不便はあるが、

増えた仕事は入試の追試関連業務と学生の安否確認。

メールを出すと、「わざわざありがとうございます」とか「安否確認ご苦労様です」とちゃんと書いてくる学生が多くて、「ああ、ほんとにうちの学生はいい子ばかりだな」と思う。

茨城以北が実家の学生は20人台(全学の学生総数は1800人)しかいず、他の学生もほぼ安全確認できたが、たまたま東北旅行中で無事だが戻れない者、家族の安否がわからない者もいる。

学生数がもっと多かったり、被災地からもたくさん学生を受け入れている大学の確認作業はもっと大変だろう。



京都では地震の影響がないのに、買占めがあり、コンビニにも「乾電池、懐中電灯は売り切れです」と貼り紙してある。

そういうことするのは本当に情けないのでやめてほしい。

コンビニは表の電灯だけ消して、中は真夜中でも煌々と灯りがついているのも、何か形だけ繕っているようで嫌だ。


ちなみに、私のケースのように、特定個人宛でなく、避難所宛等に個人で物資を送るのはまずいそうだ。
個人で送るものは中身の種類が多様なので、その仕分けに人手がとられ、却って迷惑だそうだ。
中越地震の際も、仕分けしきれない段ボールが山積みになって場所をとって大変だったそうだ。
送るなら、自治体等、とりまとめている所を通じてすべきであるとのことです。

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