フォルダを開く事を決意して、頭の中でダブルタップ! すると私の頭に知らない光景が広がっていく。
『なぜだ!! なんでこうなった!!』
なんだろう? いきなり聞こえてきたその声。私の視界には空中に綴られる文字とその向こうで何やら大きな水槽のような……何かが見える。そしてそれに向かってふらふらと歩んでいく自分。
ガツン――とその腕を叩きつけるその人。それも何回も何回も……そんなことをやってると……その水槽の中……緑色に濁った色の水は何もみえない訳だけど、叩いてるといきなり目玉がギョロッと出て来た。
私はそれを見て「ひっ!?」と短い悲鳴をあげたよ。
『はあはあ……ああ、素晴らしい。やはり私は……天才だ』
『おめでとう。君の研究はこれから先の未来をきっと照らすものになるだろう。その頭脳をこれからも全ての世界の為に使ってくれ』
悲鳴から立ち直ると、なにやら厳かな表彰式みたいな? そんなところにいた。そこで私はトロフィーを受け取ってる。それは数十センチの小さい奴だ。何で出来てるのかわからないふしぎな色と輝きをはなってる。
そして周囲にも百人くらいのスーツの男女。一体何の表彰式なのかは私にはわかんない。けどきっと凄いことを成したんだろう。そんな事を思ってると、彼は……というか自分が見てるその彼は「何か一言」という言葉と共に向けられた花束? を受け取って一歩……二歩と壇上の前に出た。
そして――
『まずは皆さん、私の研究を評価してくださってありがとうございます!』
無難なそんな挨拶。でもそのあとだった。
『あははははははは!! 観たか貴様ら!! 本当は嫌だったろう! 認めたくなかっただろう!! だがこれが現実だ!! 思い浮かべられるよ!! 貴様たちが悔し涙を流しながらもこれを否定できない光景をな!! これが天才と凡人の違いだよ!』
そんな風に宣言して彼は壇上を去った。
『君がGシリーズの開発者か?』
『ええ、貴方があの研究を進めてくれたおかげで新たな扉が開けました。世界はきっともっと近くなる。素晴らしいですね』
視界は変わってなんか目の前には知的なお姉さんがいた。それに……Gシリーズ? それってG-01も含まれてるんだろうか? となると、この目の前の知的な眼鏡美人がG-01の開発者? 生みの親? つまりは母という事か?
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