UENOUTAのお絵描きとかブログ

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ある日、超能力が目覚めた件 342P

2023-12-17 18:01:25 | 日記
 野々野足軽は今は学校帰りだ。あれから何日か経ってるわけだけど、大本の悪魔はまだ動き出してない。遠距離からその力を計ってた野々野足軽は、悪魔がここ数日大人しかった理由になんとなくだけど検討をつけてた。
 それはあの仮面の男とせっせをしてたから……なんてアホな理由でなっとくなんてしてない。確かに二人とも四六時中家の中にいたが……それでも時々は食べ物を買いに二人は外に出てた。
 けどそれでも悪魔が動くことはなかった。美人が居なかったのか、それとも仮面の男に当てが得るような美人が居なかったのか……
 
(けど、あの男時々目移りしてたからな……)
 
 そうなのだ。あの仮面の男は自身が理想のイケメンになってると思い込んでるわけで、そうなると強気に女性に声をかけられるわけだ。そうやって声をかけた女性がいなかったわけじゃない。
 そして勿論だけど、他人にはあの男は仮面をかぶった変な男……いや不審者なわけだ。そうなると勿論だけど、あいつについていこうとする奴なんていない。てかあれに素の状態でついていく女性がいたらその時点で変な女確定だと思う。悪魔付きのあの美女は多分悪魔がついてるから……なのかは実際わかんないが、彼女以外にあの仮面に引かずに誘いに乗った女性はいない。
 当然だ。あんな変な仮面をつけた男に誰がついていくのか。だから勿論だけど、その時に声をかけた女性たちも仮面の男の毒牙から逃れてる。でも……だ。でも、悪魔がその気になれば、人を操ることが出来るのだからその時にその力を使ってないのはよくわかんない。
 
(まあ多分、弱体化してたからってのが一番しっくりくる理由だけど)
 
 この子達……野々野足軽は両肩に乗ってる天使と悪魔をみる。そうこの子達はもとは悪魔の力だった存在……というか二人の女性に取り付ていた悪魔の分割された力だったわけだ。
 あの悪魔は力自身というか、エネルギーそのものが悪魔を構成してるんだと思う。だから対象を操るために自身の力を分割して女性に送り込んでるわけで、それが回収できなかったとなれば、つまりは悪魔本体の力がへったという事。三分の二……とまでは流石にいかないと思うが、単純に考えればそれだけの力が減ったといえる。だからこそ悪魔はあの時の女性たちをスルーしたんではないだろろうか? と野々野足軽は考えてる。
 そしてそれはなにも根拠がないわけじゃない。だってこれまで遠隔から野々野足軽は悪魔の力を計ってた。それによると、今は計りだした時よりも悪魔の力は増えてる。けどきっとそうじゃないんだろうと野々野足軽は思ってた。
 
(多分これって、この二人の分が回復したんだよな)
 
 つまりはそういうことだ。そしてこれからさらに考えられることがある。それは……
 
(あの悪魔は同時に二人までしか操ることはできないのかもしれない)
 
 ――ってことだ。なにせもっと沢山の人を操れるのなら、この数日の間にだって女を増やすことはできた。けど、それは行われてない。それから考えると、そうなんじゃないか? って野々野足軽は思ってる。

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)運命という世界線を壊せ 979

2023-12-17 17:56:28 | 日記
「親父……俺ひゃ……」
「もういい! もう喋るな!! 不快だ。貴様の声は……」
 
 そんな風に言われた。既に顔がボロボロで息も絶え絶え……顔の周りは血と涙と鼻水と涎で酷いことになってた。いつもの俺なら、こんな状態なら、もう完全に謝り倒す方向になってるだろう。
 けど相手は親父である。これだけの事を……苦痛を与えてきた親父だがそれでもこの人は家族に甘いとわかってる。それに家族のつながりはこの世界ではとても強い。それを簡単に切り捨てられるなんて思ってない。それに今の俺はきっとかわいそうだろう。実際泣いてるのは本当に痛いからだし……顔中腫れて、まともに喋れないけど、それでも俺は謝る。そういう姿勢か大事だ。
 謝っても無理な奴ならなんとかして逃げることを考える。でも相手は親父……だからこそ、この可哀想な姿で一生懸命謝るんだ。
 
「ぼめん……おれ……ぼめん……ぼめん……ぼめんばない」
 
 そうやって俺は床に頭をこすりつける。顔中が痛いんだから、もうどこをこすろうとよくわからない状態だ。そんな惨めな姿を一生懸命みせる。
 
「よせ、そんな事もう意味はない。お前は、やりすぎたんだ。もう私の判断でどうこうできる段階じゃない」
「うしょだ!! 親父なら! 親父ならなんしょかできるだろ!? だがら俺をここにしゅれてきたんだ!!」
 
 そうに違いない。だってなにもできないのなら、俺をここに連れてくる意味なんてない。いや、むしろ親父は危険を冒してる。俺は犯罪者なんだ。それを匿うなんてしたら親父にだっで罪状がかかるかもしれない。
 だったらどうするか……簡単だ。俺を軍に引き渡せばよかった。あの女はきっと親父が金で雇ってたんだろう。そうまでして俺をここに運んできた。それが親父が俺を見捨ててない証拠じゃないか! 俺は自分の中の完璧な理論に基づいて親父をみる。親父なら……なんとかできる。
 あんなことを言ったのだって、俺に反省を促すためなんだ。
 
「親父……おひょれ……もう、しゃからわないから……たひゅけて……たひゅけてくれよ……」
 
 親子の情、それに訴えるように俺は必死にすがりつく。なにせ死が迫ってるんだ。親父に見捨てられたら、俺は確実に死刑か……それかもう日の下に出ることはできないかもしれない。すると親父はこういってきた。
 
「もう遅い……言っただろう。お前はやりすぎた」
「しょんな! なあ親父! たひょむ……たひょむよ……死にたくひゃいよ……」
 
 俺は死にたくない……といってシクシクとなく。惨めにみすぼらしく、そして情けない……そんな姿で。いや、これは演技じゃない。本心である。だって、誰だって死にたくなんてないだろう。
 
 すると親父が何かを落とした。それは……なんだ? 破片?
 いや武器の欠片?
 
「ひょれは?」
「これは独り言だ。お前のケツはもう拭えない。それは絶対だ。だが、お前が何か大きな手柄を立てたら……変わるかも知れないな」
「それって……」
 
 つまりは自分自身の力で手柄を立てて罪を覆い隠せってことか……それしか無いのなら……やるしかない。