UENOUTAのお絵描きとかブログ

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ある日、超能力が目覚めた件 331P

2023-12-02 20:20:10 | 日記
(悪魔をどうにかする……とか出来るのか?)
 
 野々野足軽はアースにそんな事を聞く。なにせエクソシストとかいるじゃん。そういう映画、あったと思う。確かエクソシストとは悪魔と戦う聖職者……とかだったと思うんだけど……そんなのがいるのなら悪魔を退治する術があるということに……あるということに……なるかな? ならないか。
 だってあれは創作だし、そういう職業がちゃんとキリスト教にあったとしても、アースの言い方的に悪魔とは貴重な存在で、そしてそれに取り憑かれたとしても、どうにか出来る……感じじゃない。少なくとも、ただの人にどうにか出来る訳はないだろう。
 やっぱりこういう悪魔には聖水……とかかな? とか野々野足軽は思うがそもそも聖水だって本当に聖なる水ってなんなのかって事に……
 
(悪魔がいるなら、天使とかもいるのか?)
 
 ふと思った事を野々野足軽は聞いてみる。だって悪魔の対には天使があるだろう。悪魔という存在が実在してるのなら、天使がいたっておかしくない。
 
『天使ですか……観測した事はありませんね』
 
 ということは天使はいない? いや、人が変わるような悪魔と違って天使はもしかしたらわかりにくいってだけかも? 
 
(悪魔……あれが……)
 
 とりあえず野々野足軽はもっと細かく悪魔……という存在をつかもうとその女性の身体に力を向ける。悪魔と言う存在は人の心に住まうらしい。実際、心という部位というか、器官はどこにあるのかわかんない。 
 だから具体的な悪魔の形を掴むというのは難しい。見た目は別に何も変わらないからだ。そんな事を思ってると悪魔が動いた。それは見たことあるような制服の女の子だった。
 電車を待つホームに立つ女の子。そこに仮面の男は目をつけた。いや、目をつけたと言うかただ単に「あの子かわいいな」――といっただけ。
 けどそれだけであの美女には動く理由になるらしい。
 
「すみません」
「はい?」
 
 そんなふうに声をかけると美女はこんなふうにいった。
 
「おめでとう。貴方は選ばれました。あの方の番(つがい)の三番目になれますよ」
 
 そんなの普通は意味不明だろう。けど野々野足軽には見えてた。悪魔の手がその女子高生に伸びてるのを。
 
「わぁ、そうなんですか? 光栄です」
 
 そう言ってその女子高生は美女についていって、仮面の男のところへ。ふつうそんなのおかしいが、自分を超絶イケメンになってると思ってる仮面の男は簡単に彼女を受け入れる。
 
「ああーやっぱりこのイケメンは隠せないか」
 
 とかなんとかいってね。そうじゃねーよ! と野々野足軽は言ってやりたかった。

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)運命という世界線を壊せ 968

2023-12-02 20:15:37 | 日記
 それからは彼の日常にその彼女を追いかけるというか、ちょっかいを掛ける毎日が始まった。なにせ……だ。なにせこれまでその権力やお金でなんでも出来てきた彼である。
 否定されることなんてなかった。大人たちは彼に構う程に暇でもなかったのだ。けどそんなところに現れた力強い女性。これまで彼にとって女性は自身の言うことを聞く存在だった。なにせ彼には権力も金もあった。
 だからそれを求めるために、女たちは彼に媚を売ってきたのだ。それが当然でそれは当たり前。それをやるのが女の生きる術だから、生きるための支援をしてる……そのくらいの認識だった。なのに……その女は違った。
 
「汚いやつだな。お前は本当に女か?」
 
 そんな事を言って絡んで行ったこともある。なにせ仕事のあとの彼女は砂と汗にまみれてた。街から出ることがない彼とかからはそれはとても汚いものだった。けど彼女はそんな彼の言葉には反応しなかった。
 そうなると余計になにか反応を引き出そうとするのがいじめっこというものだ。相手が反応するからこそ、いじめは楽しいんだろう。毎日毎日、汚いといいつつも彼は彼女は絡んでた。
 そんな時、彼は父親からこんな事をいわれた。
 
「お前もいい歳だ。そろそろ仕事についた方がいいだろう。新設の部隊が作られる。誰もが歓迎だ。そしてそれはこの世界の為の戦いだ。
 とても名誉なことだよ。そう思うだう?」
 
 それにどうやって彼が反対できようか。そういうことで、放蕩息子は軍属へとはいる事になった。そうなったら勿論だけど訓練である。
 まずは体力づくりということで毎日毎日走ることになった。朝から晩まで……砂まみれになるまで走る。それの繰り返し。街の外を走る時、運が悪かったら砂獣に出くわす。けど散発的な砂獣なんてこのときには敵ではなかった。
 随伴してる軍の人が一撃で仕留めてる。それを新人達は「すげー」とか言ってみてるだけ。でもそんなときでも彼は思ってた。
 
(あんなの武器がよくなっただけじゃん。こんなの何の意味もない)
 
 ってね。なにせ彼はそもそもが裕福だったからそういう情報だって入ってくる環境にあったのだ。武器が変わって装備が変わって、戦力は大きく増強されたときいてた。
 だからこそこんな身体を鍛えるなんて……と彼はおもってた。そしてつらい訓練の日々、ようやく与えられた武器。それは新型で新品だ。
 自身で見極めて、気に入ったものをとる。彼は剣をとった。中心に行くに連れて細くなって先端でまた太くなってた。そして彼はその剣を使っての訓練で負けなしだった。
 どうやら戦闘センスってやつがあったらしい。自信がついて来た時、町中で偶然にも彼女にあった。俺はもういままでとは違う……そう思って彼は彼女に声をかけた。