カリフォルニア便り ーFROM OQ STUDIOー

~南カリフォルニアから~
陶芸家の器と料理、時々王様の日々

メガネとハンドクリーム

2011年03月23日 | Music

メガネとハンドクリーム。一見なんの関係もないこの二つのアイテム。

支援物資と聞いて、頭に思い浮かぶのはやはり食品、飲料水、燃料でしょうか。

そのような中、被災地の二人の女性が

「このような事を言ったら怒られると思うのですが・・・・」

という前置きで、それぞれメガネとハンドクリームを今欲しいものとして揚げられていました。

私は解るんです。このお二人の切実な気持ち。

特にメガネ。

我が家は二人ともメガネ無しには生活出来ません。

ですので、万が一の場合どこにいても持って出られるように、

ベッドサイドはもちろん、家の至る所にメガネが配置してあります。

また、旅に出る際もそれぞれ最低二つのメガネを別々の鞄に入れます。

旅先で紛失して困るのはパスポートでも現金でもなく、メガネ。

最悪でも大使館に駆け込めば、パスポートや現金はどうにかなりますが、

個人の視力に合わせて制作されるべきメガネはどうにもなりません。

あの女性、どんなにお困りな事でしょう!

沢山の人でごった返す避難所で、お子様を見失ってはいないでしょうか?

瓦礫の散乱する被災地で安全に歩けているでしょうか?

ハンドクリームも良く解ります。

私は日々土をいじる訳ですが、それはもう手の潤いは全て奪われます。

釉薬を調合したり掛けたりするなどとなれば尚更です。

潤いの無い手はすぐに傷になります。紙に触っても道具をいじっても。

傷は困るのです。痛いだけなら多少は我慢もいたしましょう。

問題は、ロクロを廻しているうちに土に血が練り込まれてしまうのです。

気持ち悪いけど、本当の話。

それにしても指先の傷というものは、何故あんなに痛いのでしょう?

何をするにもその刺すような痛みが気になって、惨めな気持ちにさえなります。

あの女性は無数のあかぎれから、ばい菌などが入って、炎症を起こしてはいないでしょうか?


たった今の時点では、確かに大きな声で「欲しい!」と言えないのかもしれません。

でも、もう少し状況が落ち着いて来ると、人にはそれぞれ個性があるのですから、

必要な物もそれに合わせて変わって来る事でしょう。

その時になって、それぞれに合わせた細やかな配慮がなされる事を願って止みません。


この曲は、特に好きとか、思い出の曲という訳ではないのですが、

単語だけ並べても意味をなさないけれど、

実は深い思いが有るという事を考えていて、思い出しました。

オリジナルを探していたら、こちらのBeautiful Boysが気に入ってしまいました。

個人的にはこちらの方が、歌の良い部分を引き出しているような気がします。

 

ダウト (D=OUT) - 部屋とYシャツと私