松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆公開政策討論会条例ができるとき

2022-04-13 | 条例に基づく公開政策討論会
 そうだったんだと、知る機会となった。

 この前の北海道自治体学会のフォーラムで、公開政策討論会を議論したときに、穂積さんが、「松下さんから、条例化を勧められたが、懐疑的であった」との発言があった。割とストレートに条例化が決まったのかと思っていたので、「え、そうだったんだ」と、少し意外だった。

 私が、この制度の条例化を考えたのが何時かは、今となっては定かではないが、鳳来会場で、実際に討論会を見て、これは実現できる制度だと確信した。このときは、各陣営から3名が出て、合計9名で、このときに行う公開政策討論会の制度設計を行った。この方式をそのまま使えば、今後も実施できると考えた。

 公開政策討論会の実施に漕ぎつけるまでには、3か月もかかっているのである。本体は、公開政策討論会なのに、その前段の準備に時間とエネルギーを使うのはもったいない話で、そこが原因で、公開政策討論会をやらないとなったら、本末転倒である。だから、制度を常設化すれば、ショートカットできる、そんな風に考えた。

 制度形式は、条例しかない。要綱や規則というのもあるが、条例は、市長と議会でつくるのである。オール新城でつくらなければ、正当性が揺らぐ。公職選挙法との関係もあるだろうが、実際に、公開政策討論会ができているのだから、法律上、ダメということにならないはずである。ゆっくり、知恵を絞れば、法律の範囲内で、条例はできるはずである(その後、徳島公安条例判決の目的を変えるで対応した)。

 そこで、穂積さんに条例化の話をしたら、「いいですね」という反応だった。実際、当選直後のコメントの中で、公開性討論会の条例化を打ち出しているので、「懐疑的」だったの言うのは、「え、そうだったんんだ」である。

 私の立場ならば、比較的単線で考えればよいが、政治の場合は、多面的である。多くの人がいて、さまざまな意見や利害がある。人の数だけ正義があるので、単線思考では、ものごとは進まず、総合的、複合的に考えるのは当然である。

 北海道自治体学会フォーラムでは、時間も押していたので、なぜ、懐疑的だったのか、そのあたりを詳しく聞くことができなかったが、このあたりを詳しく掘り下げれば、公開政策討論会における注意すべき課題などが、さらに議論が深まるだろう。

 また、こうしたフォーラムがあったら、「懐疑的だということですが、なぜ」という観点から、突っ込んだ議論をしてみよう。

 このケースでもそうだが、いつも新しい発見や気づきがあり、ということは、「いつまでたっても、勉強中」ということなのだろう。
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