goo blog サービス終了のお知らせ 

人生をひらく東洋思想からの伝言

東洋思想の言葉やその精神を通じて、ともに学びながら人生や経営をひらいていけたら嬉しいです。

第192回『愛語は人を育む』(道元禅師)

2025年05月27日 | 日記

【人生をひらく東洋思想からの伝言】

第192回

『愛語は人を育む』(道元禅師)

神渡良平さんの東洋思想に関する著作は数多く読ませていただき、

そのどれもが愛情深く丁寧に書かれており、読後は清々しい気持ちになります。

特に安岡正篤先生について書かれた本は分かりやすく、

中でも『安岡正篤立命の道』は深く感銘を受けた一冊でした。

その本の中で道元禅師について書かれた部分が印象的で、改めてご紹介したいと思います。

「向ひて愛語を聞くは、面を喜ばしめ、心を楽しくす。向はずして愛語を聞くは、肝に銘じ、魂に銘ず。」


これは「人は面と向かって褒められると表情に喜びがあふれ心が楽しくなるが、

自分のいない場所で褒められると、それ以上に嬉しく、肝や魂に深く刻まれる喜びとなる」

という意味です。

仏教の十善戒では、口に関する戒めが四つあります。

・不妄語 …… 嘘を言わない

・不綺語 …… おべんちゃらを言わない

・不悪口 …… 悪口を言わない

・不両舌 …… 二枚舌を使わない

私たちは口に関する過ちを犯し、相手を傷つけてしまうことがあります。

だからこそ、道元禅師のこの言葉は心に深く響くのです。

真心から発せられる言葉を話せる人間性を身につけられるよう、

日々の生活を通じて意識していきたいと思います。

 

関連記事
・第84回
「春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえて冷しかりけり」(道元禅師)


参考文献 
『安岡正篤立命への道』(神渡良平著 致知出版社)
『正法眼蔵』(道元禅師全集 春秋社)

 


茅ヶ崎海岸


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 第191回『明鏡止水』(荘子) | トップ | 第193回『神のほんとうの望み... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

日記」カテゴリの最新記事