【人生をひらく東洋思想からの伝言】
第40回目
「ちよにやちよに」(君が代)
『わずか32音からなる、世界一短い国歌「君が代」は、
さかのぼること、1100年以上前の平安時代前期に編纂された「古今和歌集」から引用された、
元々は「愛の歌」だったそうです。
「君が代は 千代に八千代に さざれ石の いはほとなりて こけのむすまで」
Kimi gayo wa,Chiyo ni yachiyo ni, Sazare-ishi no, Iwao to narite,
Koke no musu made
For all my loved ones, I will pray for an eternity, until the small pebbles
Become a mighty rock covered in moss.
全体の訳としては、
「あなたの命(あなたさまの御代)が、いつまでも、いつまでも、永く続きますように・・・。
たとえば小さい石が、永い時間をかけて大きな岩に成長し、
その上にたくさんの苔が生えるようになるまでね。」
大切な人の長寿と幸せを祈る歌であり、一族の繁栄を祈る歌。
肉体は滅んでも、魂は受け継がれ、生き続けていきます。
その永遠の命の寿(ことほ)ぎ、魂を受け継ぐことをこころに誓う歌でもあるそうです。
長い歴史の中で、捉え方は時代によって変わってきましたが、
「君が代」は国民に愛され続け、明治以降は国歌として歌い継がれてきました。
実は、法的に国歌として定められたのは、平成に入ってからで、
平成11年(1999年)に「国旗及び国歌に関する法律」が制定され、
「君が代」は、正式に日本の国歌となりました。』(参考文献より引用)
時空を超えた、愛のエネルギーをお互いに響かせ合い、世界中に「和」を取り紡いでいく。
それが、日本の、そして日本人の役割となっていくかと個人的には感じています。
背景や歴史に関しては、かなり割愛した部分が多いですが、
改めて国歌の歴史や背景を少しでも知ることで、愛着がさらに生まれ、
本質に触れるきっかけになればうれしく思います。
参考文献
(『ちよにやちよに』 白駒妃登美著 絵 吉澤みか 訳 山本ミッシェール 文屋)