津波に襲われた岩手県釜石市の被災地区の町内会長らが15日、陸上自衛隊のヘリコプターに乗り、上空から肉眼で初めて被災状況を見た。沿岸地域の壊滅的な状況を目にした町内会長らは「やっぱり、ひどい」と顔をしかめ、カメラのシャッターを切った。
復興計画を練る一助にしてもらおうと、陸自第9師団(青森市)が北部方面航空隊(丘珠駐屯地)のヘリを使って企画。津波被害の大きい地域の町内会長ら35人が参加した。
ヘリは高度約300メートルまで上がり、津波に襲われた海岸沿い十数キロを約10分間で往復。釜石港の壊れた湾口防波堤や岸壁に乗り上げた大型貨物船、コンクリート造りのわずかな建物以外はほとんど流失した鵜住居町などが見られた。箱崎町内会長代行の今野伸明さん(61)は「町並みが無くなり、家の形もなく、残ったのは道路だけ。これからどうなっていくのか」と話した。
同師団は今後、同県内の大船渡市や山田町でも実施するという。(三上修)
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