
今前回書いた学校で泉太郎さんについて取材しています
この間の日曜日は鎌倉のギャラリ-まで課外授業で行ってきました。
その時のレポ-トをひとつ・・・
この夏一番の暑さを感じた日曜日、泉太郎さんの個展「ジャングルブック」を見に小旅行。鎌倉駅からバスで山らしきところに到着、そこからまた坂道を上がった住宅地の一角、突如青いビニ-ルシ-トのテントが張ってある空き地が現れる。ん、何だこの家は・・・と思いきや、ここが目的地であり会場のギャラリ-スタンプであった。中に入るとごく普通の家だが、しかし家具がないだけの部屋の床にたくさんのテレビ、配線、彼の書いたドロ-イング、扇風機が至る所に散らばっている。なるほどさすがジャングルブック、無法地帯である。この得体の知れぬわくわく感に私はテンションが上がるのを感じた。中では何が起こっているのかすぐに掴めず、恐る恐る奥へ進んでみると床置きされたモニタ-内で泉さんが自らの鼻の大きさを操っている映像作品に思わず目が留まる。「おい、鼻、大きくなれ大きくなれ・・・はい小さくなれ、鼻」。彼のつぶやきはもはやぼそぼそとした会場のBGMとなっている。ふと振り返ると泉さんが入り口付近に立っていた。さらに奥の部屋へと進むとスクリ-ン映っているのは壁に体当たりし続ける泉さんの映像。その下には「レタス快眠ねつ造」という見出しの毎日新聞が無造作に置かれている。・・・非常に気になる。泉さんに、新聞のタイトルが凄くいかしていると伝えてみた。すると、「あれは誰かが置いていったもの」だと言う。所々に置かれた小さな人形もそうらしい。もうひとつ気になったのは鼻の作品を撮る時に自分で笑ってしまうことはないかということ。「・・・いや結構あれは真面目に。」あそうですよね、すいません。「・・・いえいえ。」彼は至って真面目に作品を制作しているのだ。話していて感じたのは鋭い視点を持ちながら覗き見的な作風に対する控えめなぼそぼそとした彼の言葉である。紙や映像を入れ物とした彼の思考は作品として保存される。そして持ち運びが可能な分身となって永遠に喋っている。暫く見ているとたくさんの彼のイメ-ジが増幅しこの部屋を埋め尽くしていることに気付く。そして、彼の頭の中のジャグルに迷い込んできてしまった様な感覚になってくる。
ク-ラ-はなく扇風機がたくさんある蒸し暑い空間が会場であることに意味を感じると伝えると、「逆に風が作品を揺らし一役買ってくれている」とのこと。偶然発生的な影響も作品に効果をもたらし、むしろ変化を楽しんでいるように思えた。
先生にも言われたけど段落なしが良くないですね。
で今日の授業は彼を迎えての今までの作品紹介と質疑応答。
全部映像作品なのですが思っていたよりもかなり面白かった。
・道を歩いているおばあちゃんを後ろからリモコンで操っているように尾行する作 品。
リモコンには
歩くボタン
話すボタン
方向操縦レバ-
だけがある。おばあちゃんは淡々と歩き続けるが時々無意味に立ち止まったり知 り合いに話しかけたりする。それを全部ボタンで後付している。
・ただ歩道を歩いているのだが泉自身がファミコンの効果音的な音をだす。
・カ-ネルサンダ-スとドナルドが互いにフライドチキンとハンバ-ガ-を食べさ せあう。
・マクドナルドの店内で手作りハンバ-グを作る。捏ねて焼いたらしい。しかし店 員には気付かれなかったとか(これは 今回は見れなかった)
http://www.loaps.com/myalbum+myloaps.uid+20.htm
是非これを↑
いくつか私も質問してみたのですがいかんせん寡黙な方なのです。見るからにシャイそう。確実に変な人。会議室に入ってきたときも鞄しょったまましばらくうろうろしてたし。
鎌倉に行ったときにハイレッドセンタ-が好きということで仲良くなれたおじ様が(子どもが私と同い年とかでかなりのお偉いさんらしい)わざわざ私におすすめの本を持ってきてくださっていたのです!!!
「日本のダダ」!
「若い子からハイレッドセンタ-の名前が聞けるとは思わなかった、実はあの時握手したいぐらい嬉しかったんだ」とそんなに喜んでいただけるとは
年齢を超えた友情が芽生えました。感動。
上の写真はなんと展示のブログに載っていた私とおじ様と泉さんの奇跡の3ショ-ッツ!奇跡だからもちろん後ろ向き。