「No Man's Land」展に行ってきた。
もうすぐ取り壊されてしまう広尾にあるフランス大使館の建物全体を日仏70人くらいのアーティストに任せて作品を展示していて、なかなか楽しいことになっている。写真を撮ってもokだったからカメラを持っていくと良いかも。
フランス大使館は構成的に小さな102号室とかいう部屋がたくさんあって、1アーティストが1部屋づつ担当している。それが3階分と地下と別館と通路のようなところにも作品が埋め尽くされていて、とにかく文化祭みたいな雰囲気!休日ということもあって老若男女で凄い盛況だった。
作品を監視する人とかがいないので結構触り放題だし、土足厳禁って部屋に皆土足で上がり込んでいるようで床がどろどろで実質誰も入ってない部屋とかあってかなりフリーダムな感じ。でもフランス人の職員の人が一応案内してくれています。
日本では有名どころだと鬼頭健吾、松井えり菜、みかんぐみ、岡田裕子、菅木志雄、hiromix、SANNAやらが出品している。普段彼らの作品をギャラリーで見るのとはまた雰囲気が全然違う。フランス人のは知らない人ばかりだったけれど、どれも楽しめた。外国人アーティストで日本で制作している人達も何人かいた。
1階はホラーっぽい作品やら、ファンシーなのとクリーンなのとジャンクなのが混在していて、きょろきょろしてしまうけど、その翻弄される感じが楽しかった。みかんぐみのは大使館で使っていたオフィス家具をリフォームしてくれるらしく、それを購入するというもので、なかなかリサイクルだと思った。でもどういう柄になるかは分からないようだった。
トイレの中も庭も木も壁も作品に使われているから、作品とそうじゃないのとの境界線がはっきりしていなくって「あれ、これは意図的?」となる感じも新しく、扉を開けてみたら中は掃除用具入れだったり、郵便物入れにも手を突っ込んでみたりして勝手に色んな遊び方が出来る。もう壊されるから好きなだけやってみよーって感じの展示が心地よい。
名前は分からなくなってしまったのだけれど、羽を使って2階屋上でインスタレーションしてた人の作品が夜になってから見ると、とても幻想的で見ていて飽きなかったです。
ボルタンスキーは昔の映像作品を出してたけど、思ったよりホラー的な要素が強くておどろおどろしかった。
そういえば全体的にワークインプログレス的な展示だったはずだから、会期始まってすぐはあんまり作品が出来ていなかった話を聞いたことがあった。ということは今はちょうど熟した頃になっているように思います。どれくらいの出品者が自分で展示したのかちょっと気になる。
とにかく予想以上の見応えで全部見てたら3時間くらいはかかるのではないでしょうか。ありがたいことに入場料は無料だけれど、100円で売ってるパンフレットを買うのがお勧め!じゃないと地図とか作品目録的なものがなかったから。
久しぶりに部屋で大音量の音楽をかけてみた、Passion Pitは今聴いてて一番楽しい人達。