表参道に

日直・鬼界


行った。
久し振りだ、何年ぶりか、っちゅうくらい久し振りだ。
だって
ふつー、表参道なんか行かんでしょ。

だって、表参道ヒルズができたから、行くじゃん！

と思う人がいるかもしれないが、
あいにく思わなかった。
どちらかというと、
流行ってるからって、並んでまでラーメン食うのと同じくらいバカだ
と思った。
んが、
そう思う人は少数派で
名のあるラーメン屋はどこもかしこも列ができてるし、
平日だというのに表参道は人であふれていた。

なので、
裏路地に入った。

驚きましたねえ、美容院が多いのに。
（当たり前のことなんでしょ、でも、久し振りに行ったカッペは驚いたんだわさ）

表通りには超有名店があり
ちょっと横道に入ると、こじんまりした、いかにもシャレた店がある。
そのへんまではわかるが、
さらに路地に入り込み、車が通れないような、
陰気な裏通りにも美容院がある。
しかも、１軒おきに美容院が並んでいる。
また、戦前の床屋の店舗を利用した、
崩れかけた（ようにしか見えない）美容院もある。
さらに、鏡の前にイスが２脚しかない、
あんなんでやっていけんの？のプチ美容院もある。
そして、
なにより驚いたのは、
どこの店もけっこう客が入っていることだ。

どういうこったよ？

“東京に居住する人はストレスのため、
髪の毛の伸びるスピードが非常に早く
女性は平均５．３日に１回カットする”
という統計がたしかに日本美容師組合から発表されている

わけはないんで、
わざわざ北千住や厚木や釧路から髪の毛を切りに来てんだ。
表参道で切りゃあ、エビちゃんになれるとでも思ってんのか？
表参道で切りゃあ、世の中に遅れてないって安心できんのか？

わからん。

表参道から原宿をうろうろ歩いていると・・・　（つづく）