鬼橋ブログ

鬼界浩巳事務所の構成員、鬼界(きかい)と橋本が書く日誌です。ブックマークからHPにも行ってみてね。

オーディション6

2008年06月29日 | 日誌
日直・鬼界


オーディションの結果は、

合格。

すっげえーーっっ!

と思いきや

違う役でキャスティングされました。

どゆこと?

英語力はイマイチだが、キャラは使える、と?

わかりません。

あのプロジューサーに聞いてみよう。

ま、なんにしても、結果オーライっすね。

オーディション5

2008年06月26日 | 日誌

日直・鬼界


場所は、東京のとある外資系の高級ホテル。
ド田舎から首都見物にやって来た‘絵に描いたようなおのぼり’夫婦が
エレベーターを待っている。
田舎モン夫婦は夢の東京に行ったら、絶対、
芸能人か外人に声をかけられると信じていたので
業界用語と英語をかなり特訓していた。
そこへ、間の悪いことに、慌てふためいた外人がやって来て
「エクスキューズ・ミー」と声をかけてしまう。
ここぞとばかりにバカ夫婦は英語をとめどなくしゃべり出し・・・

という設定なのだそうだ。

シナリオに書かれているのは、
外人の「エクスキューズ・ミー」までで、
あとは、「夫婦が英語で流暢に応対する」とト書きがあるだけ。

ちなみに、この映画、
こんな無理からな設定のシーンを作ってるくせに
コメディーじゃないのだ。
思いっきりシリアスな話で、
そんな中に一服の清涼剤的なコミカルシーンを入れたいのだそうだ。

そ、それって、無理じゃないっすか・・・?
思いっきり浮いちゃいません・・・?
バランスって言葉、知ってます?

とは、口が裂けても言えないので
「なるほどなるほど、なかなかいい狙いだ」みたいな感心顔をして
質問をした。

「でも、全体的に見ると、
田舎モンが英語を自慢げにしゃべっても効果は薄くないですか?」

「あん?」

「つまり、全編に英語があふれてると、埋もれてしまうんじゃないかと」

「ああん?
なに、おっしゃってはんのでっか?英語しゃべんのは、
全部の中でそこだけでっせ」

ああん?ああん?ああん?あん?ペッパー警部っ

外国との合作映画ではあるのだが、
撮影はすべて日本国内。
スタッフも全員日本人。
「エクスキューズミー」と話しかける外人が主人公だが
カンペキなバイリンガルで
慌てふためいていたために、つい、ぽろっと、たまたま、英語をしゃべってしまっただけ、
あとはぜーーーんぶ日本語ペラッペラ
なのだそうだ。

ガックシ・・・
これじゃあ、スカーレット・ヨハンソンがいるわけねえ・・
意気消沈のなか、オーディションを受けた。
やけクソになったので、
知ってる限りの英語を使いうる限りしゃべり散らかした。

「おひとり様、30分のワクでオーデションのスケヂュール組んだんですけど、
鬼界さんはもう1時間越えてますわ。」

と言われた。

ざまーみろだ。

そして、
そんなオーデションの結果・・・  (つづく)


オーディション4

2008年06月20日 | 日誌
日直・鬼界


ダチョウがしゃべってんのかと思った。

それくらいヒョロ高く
それくらいやせこけて
それくらい頭の薄いオッサンが立っていた。

「鬼界さんですよね?」
「はい・・・・」
「お待たせしてすいませんでした。じゃあさっそく」
「は?」
「オーディションですよ」

ガーン・・・

なんかもっとカッコいいものをイメージしてたのに・・・
ダチョウか・・・

ダチョウに連れられ、別室へ。

「おはようございまーす」

一歩、足を踏み入れ、まず、目に飛び込んできたのは
会議室によくある長机だった。

イメージどおりだっ!
これでこそ、イングリッシュオーディション!!ゲッチュー!

が、
そこに座ってたのは、純日本人のオッちゃんだった。
外人じゃないの?
スカーレット・ヨハンソンはどこへ行った?

「いやいや、ご足労いただいて、すんまへんなあ。
わたしが今回の△△(外国)との合作映画『×××』のプロジューサーの○○ですわ」

コテコテの関西弁やんけぇー!
しかも、プロジューサー?
2008年の日本にそんなこと言う人間が現存するとは・・・。
「デズニーランドでドナルドダクーとマッキーミウスに会いましてん」
とか言う人種なんだろうな、きっと。

「鬼界さんが英語ペラペラやいうんで今日来てもらいましたんですけど、
シナリオはありませんねん」

は?

「全部アドリブでお願いしたいんですわ」

は?は? (つづく) 

オーディション3

2008年06月18日 | 日誌

日直・鬼界


オーディションの日を迎える。
都内某所の撮影所に行く。
食堂で待てとの指示。
早めに行って待つ。
周りはいかにも俳優!みたいな人ばかり。
当たり前だ。
待つこと15分。
マーシャ・クラッカワーに似た人が入口に姿を見せた。

注)昔、教育テレビの英会話をやってた頭のいい外人。知ってる人はかなりのマニア。
友達のT君は彼女みたさに欠かさずテレビ英会話を見てた。
ただし、音声は消して。英語でしゃべられると気が散るのだそうだ。

メガネをかけ、手にはファイルを持っている。
できる感じの美形だ。
誰かを探すようにキョロキョロしてる。
こっちを見た。
え?
ファイルと見比べてる。
確認しているようだ。
ちょっとうなづいた。
「この人で間違いないわ」そんな様子。
まっすぐこちらに向かって歩き出した。
え?マジ?
来る。
つかつかつか。
どんどん来る。
いよいよだ。
ドキドキする。
やって来るぞ。
バクバクだ。
ハローって言うべき?
笑いかけてきた。
チびりそう。
来たっ!!
通り過ぎた!
へ?
「どおもぉー」
僕の後ろに座ってたヤツに声かけてる。しかも日本語で・・・。
シュルシュルシュル~~~
高ぶりが一気に抜けていく・・・。
そのときだ。

「鬼界さんですよね?」

高いところから声が降ってきた。  (つづく)


オーディション2

2008年06月14日 | 日誌

日直・鬼界


オーディション前日、僕は考えた。

一体、どういう状況でオーディションは決行されるのだろう?

会議室なんかによくある横長の机に
ズラッと外人が並び
その正面にポツンとパイプいす。
僕はそこに座らされて、質疑応答などするのだろうか?
英語で?
マジ?
なんて言うの?

ハロー!
マイネーム イズ ヒロミキカイ
アイ カム フローム ジャパン

これじゃあ、ただの観光客だ。

ハ~イ!
ヒッロォーミキッカァーイッ!
オーイェー!ベリーナイスアクター!OKアーハァ?

これじゃあキチガイだ。

居並ぶ外人どもの中には女性もいるかも。
もしかして、スカーレット・ヨハンソンみたいな人もいるかも。
げっ、そんな人がいたらそっちばっか見ちゃうな。
ピシッとしたスーツとか着てんのかな。
げっ、美人のスーツに弱いんだよね、僕。
そっちしか見ないな、きっと。
それとも、ラフに、Tシャツとか?
げっげっ、ブロンド美人のTシャツに超弱いよね、僕。
そっちに吸い寄せられるな、ぜったい。
しかも、あのぽってり唇から僕に向かって言葉が発せられるわけ?
むがががっ、吸いついちゃうな、疑いなく。

むむむ、そんなことをしでかしたら、
オーディションどころじゃないぞ。

むむむ、しゃべれない、目も開けられない、
そんな状況なのか!
絶体絶命じゃないか!
どうする・・・?  (つづく)


オーディション

2008年06月12日 | 日誌
日直・ 鬼界


マネージャーから電話があった。

「英語を流暢にしゃべる役のオーディションがあるんだけど、鬼界クン、行ってくれるかな?」



こういう日を待っていたのだ!
全く無意味に持て余している高学歴を生かす日を
我こそは待ち続けていたのだ!!

鬼界「あ、いいっすよ、行っても」

どうだ!そっけないこの返事!
作戦だ!
心は燃えているのに、それを悟らせまいとする、奥ゆかしさ!
ノレンに腕押し的な一言でこちらの実力を煙に巻き、
心理的優位に立とうとする戦術!
すでにして敵に勝っている!
いい展開だ。

あ!
でも、マネージャーはどちらかというと、敵というより味方だ。
というより、一番の味方だ。
さらにいうなら、唯一の味方だ。
しまつた。
作戦を使う相手を間違ってる。
足、地に付いてない、僕。
けっこう舞い上がってます。

鬼界「流暢にしゃべるって、どれくらいしゃべれればいいんですか?」

マネ「そりゃあ、もちろん、流暢に、よ」

鬼「ペラペラって感じなんですかね?」

マ「ペラペラっていうよりは、流暢って感じかな」

鬼「外人並みってことなのかな?」

マ「うーんそうねえ、外人ってゆうか、流暢にってことなのよね」

鬼「なるほど」

バカ二人の会話だ。
まったく中身がない。
ブログ上で再現してて恥ずかしいっす。
よっぽど、舞い上がってんぞ、僕。・・・だいじょうぶ?

こうして僕は生まれて初めて、英語のオーディションを受けることになった。 (つづく)

どうかと思う問題

2008年06月09日 | 日誌
日直・橋本



 イタリア語の授業で「比較級」を勉強。
『~より・・・である』というヤツ。
日本語で言うとシンプルだが、
イタリア語で言うとなると、
例によって文法的ルールがゴチャゴチャと有る。
まぁ、これもまた、覚えるしかない。
「たくさんたくさん、文を言って、慣れてしまいましょう。」ということで、
またまた宿題。
「下の写真の2人の青年を比べて、比較級の文をたくさん作りましょう。」
という問題。
ははあ、なるほど。
解りやすい問題だ。
写真だったら一目瞭然、チガイはスグ判る。
で、そのチガイを比較級の文にすればイイんでしょ。
「アントニオはマルコより背が高い。」とか、
「顔がハンサム。」とか、
「太ってる。」とか、そんなんでしょ。
なるほど、なるほど。
写真を見た。
うげーーーーっ!!
なんだ、こいつら。
そっくり。
ウリふたつ。
イタリア語で書かれた問題文を読んでみる。
「彼らは双子です。さぁ、比べてみましょう。」
キサマら、日本人をおちょくってんのか?
なぜ、もっと判りやすい、差の有る2人にしない?
片方は、
ヒゲを生やした、でもハゲてる、デブの脂ぎったチビのオッサン。
もう片方は、
つるんとしたモチ肌の、髪フサフサの、痩せて背の高いカッコイイ青年。
こんな2人だったら、
年齢や背丈に始まり、
「どちらが人生楽しいか」に至るまで、
比べる材料は、たくさん有るじゃねーの。
比較級の文も、たくさん作れるってもんだ。
双子のソックリさんを出してどうする。
「よくよく見ると、鼻の穴がレオナルドの方が、ちょいデカイかも?」か?
「頭のツムジのウズが、マッテオの方が、ちょーーーっと左寄り?」とか。
判りづれーよ。
こんなアラさがしが、一体、何の練習になるんだ?
解せない、イタリア人。
解らなーい、イタリア人の作った問題。

どうかと思う人

2008年06月05日 | 日誌

日直・鬼界


長年、タバコを吸っていたので
毎月、最低でも1回は近所のタバコ屋でカートン買いをしていた。
アゴのしゃくれたニイちゃんが店番してて
「毎度ありぃ」といつも愛想よく言ってくれた。
道でばったり会ったりしても
「どもども」と必ず愛想よく声をかけてくれた。

ここ最近、タバコの量が激減して
そのタバコ屋にほとんど行かなくなった。
そこで買ったとしても自販機で買うから、ニイちゃんと顔を合わせなくなった。

すると、どうだろう

そのニイちゃん、道で会っても声をかけなくなったのだ。
露骨に無視するわけじゃない。
僕がやって来るのに気づくと
あからさまに不自然にクツのひもを結びなおしたりするのだ。

おまえはヘタな尾行者か!

そのあからさまに不自然な行為によって生み出される、不自然な状況は
不自然じゃないか?
あいさつしちゃったほうが楽なのでは?

あるいは

突然、「あ!」という顔をして
「そうそう買い忘れたものがあったよ」という小芝居をして
あからさまにぎこちなくクルッと向きを変えたりするのだ。

なんでそこまでする?
しかも、その小芝居が尋常じゃなくヘタなんですよ。
あいさつしちゃったほうが全然ラクなのでは?

あのニイちゃんの心持ちがわかりません。

どうかと思うよ、ああゆう人。



ものすっごく久し振りに、昔みたいな日誌を書いたよ。