
思わずイタリアに来ているような錯覚を起こしてしまうほど、ここアルルの街には古代ローマ時代の遺跡(ほとんどが世界遺産)が多く残る。この街のシンボルにもなってる円形闘技場では復活祭から9月にかけて闘牛が行われる。

この街に残る古代ローマの遺跡はほとんどジュリアス・シーザーの時代のもの。2,000年以上も昔の古代劇場では今でも様々なオペラやコンサートが行われてるんだから驚き。

プロバンス地方でも人気の街ながら、旧市街にはひっそりとした昔ながらの街並みが今も残る。

逆に観光化されすぎないこの素朴さがいいのかも…

日曜日とあって、旧市街の中心レプブリック広場にも人影はまばら。この街にあのヴァン・ゴッホが2年あまり過ごしたことはあまりにも有名。

でも残念ながらこの街に彼の作品は1枚も残っていない。それでも彼が描いた当時の風景は今でもあちこちに点在する。中でも有名な彼の描いた「夜のカフェテラス」はこの広場に面して今でも営業してる。

彼の描いた絵のコピーだけがそれを物語る。

精神を病んでいたゴッホはこの街で自らの耳を削ぎ落とす事件を起こし、この街の病院に入院した(ちなみにその数ヵ月後、彼はパリ郊外のオーベル・シュール・オワーズの麦畑で自らの命を絶った)。今ではその病院もエスパス・ヴァン・ゴッホという名の文化センターとなってる。

街から数キロ離れた運河には彼の描いた跳ね橋(レプリカ)も。ミストラルが吹き抜ける素朴な田舎の風景は忘れがたいものになるはず…
オリーブの葉っぱ



