奥様は海外添乗員〜メモリアル

添乗後記~静かなるモン・サン・ミッシェル

          

8世紀にオベール司教の枕元に現れた大天使ミカエル(ミッシェル)のお告げに従い、気の遠くなるような長い年月を経て小さな島に建てられた教会と修道院は今も7名の修道士(修道女も含む)の方々が神に仕える場。かつては多くの巡礼者を迎えたこの孤島も今では大陸との間に築かれた堤防を利用してたくさんの観光客がやって来る。特にここ数年はパリを訪れた観光客のほとんどが、はるばるここモン・サン・ミッシェルまでやって来てるんじゃないかと思うほど。

          

それでもほとんどの観光客は半日程度の滞在でここを後にするから、空の色がどんどん変わり行く時間帯になるとそれまでのにぎやかさが嘘のように静まり返る。島内に泊まる今回は、人っこ一人いない(はずはないんだけど…)モン・サン・ミッシェルを楽しめる絶好のチャンスだ。

          

折りしもクリスマスのイルミネーションの取り付けが終わったばかりらしく、わずかな時間だけの試点灯に居合わせた。ラッキー♪12月に入った今頃はキレイにライトアップされているんだろうなぁ。

          

数々の歴史をくぐり抜けてきたこの島を守る城壁をくぐり抜けると、空はあっという間に藍色。教会の尖塔に舞い降りてきたかのように輝く大天使を眺めてると、とっても不思議な気分になる。この地で大天使の言葉を信じこの【海上のピラミッド】造りに携わった人々はみな彼に導かれ無事天国へと昇ったんだろうか、と。

          

城壁に上ってみると修道院へと続く唯一の参道はひっそり。ホテルの女将さんによると現在島内の住人は36名とか。この世界遺産の島で暮らすのはたやすいことではないようだけど、やっぱり大天使の懐にいたいという思いがあってのこと?

    

間もなくやって来るクリスマスにはここでも静かなるミサが行われるはず。城壁の上に置かれた大きなもみの木もその日を待ちわびているよう。

大天使ミカエル(仏名:ミッシェル 英名:マイケル)
旧約聖書の中に出てくるこの大天使はキリスト教上ラファエル、ガブリエルとともに三大天使とされる。剣を手に守護者となる彼は、中世の時代には人の魂を天秤にかける冥界の使者とみなされた。そして天国へ昇っていく魂を悪霊から守ってくれるのもまた彼。ちなみにキリスト教のみならずユダヤ教、イスラム教上でも非常に重要な人物(天使)だ。


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