「飯餅-めしもち」
主な伝承地域 秩父地域
主な使用食材 ご飯
歴史・由来・関連行事
埼玉県全域では、残り物のご飯を水でといた小麦粉の生地と混ぜて焼く料理があり、秩父地域では「飯餅」、加須などの東部低地では「焼きびん」、北東部や入間地域では「やきもち」と呼ばれていた。かつては農作業を手作業で行っていたため労働時間が長く、農家では食事の準備に時間がかけられなかった。そのため、手軽に作れ、朝作ってお弁当のように田んぼまで持っていける「飯餅」は重宝された。特に、お昼になる少し前に取る軽食の「小昼(こじゅう)」で食べられることが多かったようだ。また、夏になると炊いておいたご飯が少し酸っぱくなってしまうことがあるが、それを無駄にせず、おいしく食べるための知恵でもあった。
食習の機会や時季
農作業の合間に食べられる小昼としてよく食べられていた。また、農作業だけでなく養蚕の合間にも食べられるなど、季節を問わず、残ったご飯を粗末にしないため、作られていた。
飲食方法
余り物のご飯に水を加えてほぐし、小麦粉を加える。よくこねたら食べやすい大きさに丸め、少し平たくしてから油をひいたフラインパンで焼く。醤油と砂糖のタレを絡める。クルミや砂糖、みりんなどを混ぜ合わせたタレでも食べられ、生地にシソの葉や青葉、ネギなどを混ぜることもある。
保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
家庭で一般的に作られる。
*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/33_21_saitama.html より
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