小太郎 山へゆく。

山登りとお酒を中心とした日記です。たわごとと思って聞き流してください。

大天井岳・常念岳(6) 2009,10,10~11

2009年10月27日 | 山登り

2009,10,10~11

大天井岳・常念岳縦走(長野県)

2922m・2857m

(6)

10月11日

中房温泉~燕山荘~(表銀座)~大天井岳(泊)~常念岳~一の沢

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■常念岳山頂 10:30 (2857m)

▲常念岳山頂(クリックで拡大)

蝶ケ岳方面のガス以外は、文句の付けようのない天気の常念岳山頂。

ゆっくりと山頂で過ごし、下山にかかります。ここまで、同じ行動をした人の一部は、そのまま

蝶ケ岳方面へ下って行き、うらやましいと思いながら常念乗越へ戻ってゆきます。

登って来た時にきつかったガレ場に、少々手こずります。と言うのも、2日目の疲れからなのか、

単なる日頃の運動不足からなのか分からないが、下れば下るほどズンズンと膝に負担がかかり、

膝のコントロールが怪しくなって来た。

■常念乗越 11:40~12:44(2466m)

▲常念小屋からのヤリホ

と言いながらも無事常念乗越に到着。常念小屋のベンチを拝借し、ヤリホを借景にして昼食を

摂ります。

すると、昨日の傾向が序々に現われて来て、ガスがどんどん山々を覆いだし、常念岳はガスに

覆われてしまった。ヤリホも見え隠れするようになってきた。

▲常念小屋

昼食も終わり、せっかくなので常念小屋に行って見た。ベンチから階段を下りると常念小屋の入口

になる。「こりゃあGWには雪のトンネルになるわな。」と思いながら中に入ると、「本日は1畳に2名

となります」の文字。予定だろうから、実際はどうだか分かりませんが、この時間から続々宿泊の手

をしている様子から、込み合うのは間違いなさそうだ。

もしかすると、昨日の大天荘はラッキーだったのかもしれない。

さあ、下山にかかろう。一の沢は電話が通じないので、ここでタクシーの予約をしないといけない。

12時40分なので、コースタイムから16時下山との予約電話を入れて下山開始です。

▲胸突八丁

いきなりの急坂。昨日大天荘で一緒になった老夫婦から胸突八丁まで急坂が続き、逆にそこを

過ぎればダラダラの道だって聞いていた。聞いてた通りだって思いながら急坂をあせらずゆっくり

と行こうと進んでゆくのだが、先程以上にが笑い出し、踏み出した一歩一歩を支えるのが辛くなっ

てきた。

途中の木製の梯子を通過する時などは、足の制御が効かなくなり、滑りそうで危ないって思って

きた。

■胸突八丁 13:33

▲胸突八丁最下部

やっと胸突八丁の最下部まで降りてきた。ここからは、沢沿いの道となり、傾斜も緩やかになって

きたが、それに対応できないほど疲れてきた。

▲沢

しかしながら、水の豊富な山だ。呆れるほどだ。メインの沢だけでなく、何箇所も左右の沢から

水が流れ、登山道は何度と無く、沢と化し沢やら道やらわからないところが何ヶ所もあった。

▲橋の最後は川となり(クリックで拡大)

雨の後でもないのにこれほど道が川となるといは、大雨の後はどのようになっているのだろう

と心配になった。

疲労はピークとなり、スントの高度計を見る回数がどんどん増えてきた。疲労がピークになった

証拠だ。高度計はやっと1400mを切り、登山口が1300mと聞いていたので、あと100m。

膝、そして足の疲労は精神の疲労へと広がっていった。

■山の神 15:25(1300m)

▲山の神

標高差あと数十mで登山口に到着となる頃、山の神に到着。登山の無事を祈ったという山の神。

ここまで来ればあと少しの場所。

そう思っていたら、ある数字に目が留まった。山の神の字の下に、「1480m」の文字。

この数字に、絶望感に近いものを感じた。この時の、スントは1349mを差している。

つまり、130mの差があるわけだ。人間、疲労の極限の状態で、あと50m下れば2日目のゴール

と思っていたところに、「実は、180mでした。」って言われるようなもんで、この130mの差を気持

の中で埋めることは不可能だった。

しかし、今までスントがこれほど狂ったことはない。狂ってもせいぜい数十mだ。信じられない。

精神的、肉体的疲労を引きずり、山の神を出発。約10分歩き、スントの高度計が1303mを差した

頃、建物が見えてきた。どうやら登山口のようだ。

■一の沢登山口 15:37(1260m)

▲一の沢登山口

やはり、山の神の標識が間違っていたようだ。16:00に予約していたタクシーはすでに来てい

た。登山届の箱に無事下山の登山カードを投函して、2日間のすばらしい光景を思い出と、ぼろ

きんのようになった体をタクシーに押し込め、しゃくなげ荘へ向った。 



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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (T@ka)
2009-11-01 18:51:07
はじめまして。
私もその連休を利用して似たような所へ行ってきました。
昼間は本当に天気が良くて素晴らしい絶景を見ることができて良かったですね。
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Unknown (小太郎)
2009-11-20 14:54:49
>T@kaさんへ
まずは、ご返事が大変遅くなり申し訳ございません。
言われる通り、2日目は槍・穂を満喫し忘れる
ことができない素晴らしい山行でした。
T@kaさんも同様に満喫できたのではないでしょうか?
それにしても健脚ですね。
返信する
参考にさせて頂きます。 (KENT)
2010-09-21 10:57:42
初めまして。
以前に逆の常念岳~燕岳の縦走をしました。夏山シーズンで天候にも恵まれ、体力も有り余っていましたのでとても気持ちのいい縦走路でした。

現在10月上旬の気候を調べていました。とても参考になりましたありがとうございます。
10月上旬に常念岳(or燕岳)~立山までの縦走できるかを検討中です。
いつも夏山だけだったので冬山装備もちょっと用意しないとだめですね。

のんびり単独登山していますので、山でお会いできたらいいですね。
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Unknown (小太郎)
2010-09-22 23:05:43
>KENT様
訪問ありがとうございます。

確かに10月上旬は、冬と夏が同居しているように思ってます。以前、木曽駒ケ岳で痛い目に会ってるんで、それ以来冬装備で出かけるようにしています。ですので、6本アイゼン持参です。
10月には、またアルプスを予定してますので
見かけたら気軽に声を掛けて下さい。
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