小太郎 山へゆく。

山登りとお酒を中心とした日記です。たわごとと思って聞き流してください。

四国八十八カ所(10) 2013,10,5

2013年11月10日 | 四国八十八ケ所

2013,10,5

四国八十八カ所(10)

 愛媛県

第60番(横峰寺)~第65番(三角寺)

小太郎は神経質である。これは否定しない。前回のお遍路で、心に引っかかっているものがある。それは、山門から

お参りし、山門から次へ向かうというマイルールを履行できなかったお寺、仙遊寺。

今一度お参りし、心の蟠りをスッキリしてから先を続けよう。

そう思い、しまなみ海道を経由して今治の市街地を抜け仙遊寺に向かう。

 

■第58番札所・仙遊寺 8:16

▲第58番札所「仙遊寺」仁王門

前回、大雨で境内の駐車場に止めてからの参拝だったので、ずっとしたにある仁王門の横に車を止め、参拝準備に

かかっていると、お遍路を巡っている車が次々仁王門横に止まります。

その都度、「上に駐車場がありますよ。」って案内することに。まあ、こんな物好きはそうそういないよな。

▲本堂

宿題をするかのように仁王門をくぐり、仙遊寺本堂を目指しコンクリートの坂道を登って行く。

ちなみに、今回も雨の中での参拝です。思ったほどのこともなく本堂に到着。

今一度参拝させていただき、納経はせず仁王門に戻りました。

 

これからは、前回からの続きです。60番札所「横峰寺」に向かうには、険しい道を登って行かないといけない。

細くくねくねと曲がった道を上ると料金所到着。1,800円也を支払う。

瀬戸大橋の水島から坂出までの休日料金が1,900円であることと比較すると、ここがいかに高額かわかっていただけるだろう。

しかし、この道は本当に険して、長い。

第60番札所・横峰寺 10:10

▲第60番札所・横峰寺

途中からは、ガスの中に入ってしまい真っ白け。景色どころではない。

やっと駐車場に到着するものの、ここから、境内まで山道をくだることになる。白く煙った中に、杉林が浮かぶ風景が美しい。

境内へは裏側から入ることになった。斜面を利用して配置された大師堂、本堂、納経所を通り過ぎて、一旦山門から入り直す。

歩きの場合、数時間かけて到着するであろう山門。どのような思いで、山門を眺めるのだろう。

▲本堂

雨は一層勢いを増している。それも手伝ってか人もまばらだ。階段を上り、本堂でお参りし大師堂に行くと、丁度工事中だった。

雨を避けることもままならない中、お参りを済ませまた長い山道を下って行った。 

■第61番札所・香園寺 12:41

▲第61番札所・香園寺「大聖堂」

途中、昼食に西条の幻のうどんを食べた。このうどん屋さん、木、金、土の3日間しか営業しないうどん屋さん。

訪問すると、おじいちゃんとおばあちゃん2人で店をきりもりしていた。3日間の営業の秘密はこれか。

定年になった主人が趣味で始めたお店か? (勝手な想像だが。)以前は、4日間営業していたらしいが、1日減らしたそうだ。

讃岐うどんをイメージするとちょっと違うかなと思えるが、味は十分においしいうどん屋さんだった。

 

61番から再開しよう。ここからは、国道11号線沿いに4つ連続するように並んでいる。一番西にある「香園寺」

ドドーンと目の前に現れたのが、大聖堂といわれる本堂。市民会館に見えない。

大聖堂に比べれば、手水場はとても質素だ。ひっそりと境内入口にあり、屋根がない。

あまりのギャップに、もう少し、手水場にも予算を回せないのかと思わず感じてしまった。

大聖堂は、斬新なシステムとなっている。蝋燭、お線香置きともに他のお寺には無いものだ。お線香置きは、畑の畝のように

盛り上げられたところに供える。

ご本尊をお参りしようすると、ご本尊、お大師様ともに2階のホールに安置されているのでどうぞと書かれている。

じゃあ、ここは何?と考えてしまったが、とりあえずお参りし、大聖堂に移動した。 

▲ご本尊

大聖堂の中に入ると、真ん中に大日如来像が鎮座し、右手に子供を抱いた大師像。

子安講として、全国はもとより海外からもお参りに来るために、椅子席が約600席もある。

納経所も、いかにも事務所という感じで、事務机がいくつも並んでいる。お寺の印象を覆すのに十分なお寺だ。

■第62番札所・宝寿寺 13:22

▲第62番札所・宝寿寺

香園寺からJR小松駅に向かうと、国道11号線沿いにあるのが「宝寿寺」

入ると、写真の建物が目に入ってくるのだが、これは本堂ではない。この右側に、本堂、大師堂と並んでいる。

 

▲本堂

雨が本降りの境内には、我々以外誰もいない。お参りを済ませ、納経所に行くと、

「午前12時から午後1時まで昼休憩です。」の張り紙。

この時間に来ると納経してもらえないのか?そういえば、ときには16時過ぎると閉まっていることがあるって聞いたことがある。

本当にいろいろなお寺があるもんだ。なにか、巨大なお寺の次だから、とても質素に思えた。

第63番札所・吉祥寺 13:58

▲第63番札所・吉祥寺

宝寿寺から東に向かい、一旦吉祥寺を通り過ぎて、次の交差点を左折すると有料駐車場がある。

歩いて2~3分で吉祥寺山門。

▲本堂

ここは、「成就石」というのが有名なのだが、本堂と逆にある真ん中に穴が開いている石で、目をつむって歩いて杖を穴に

入れることが出来れば願いが成就するという石。

さすがに、雨の中ですることはできなかった。

■第64番札所・前神寺 14:34

▲山門

西条にある4つの札所の最後「前神寺」。石鎚山とのつながりが深いお寺で、皇室、藩主から厚い保護を受けていたという。

その厚い保護の為かは知らないが、山門から境内が全く見ることが出来ない程広大な敷地を誇る。

境内に入ると、納経所が最初に目に入る。その奥には大師堂。西条藩松平家の三つ葉葵の御紋の入った提灯と石鎚山の

〇に石の印が入った提灯が飾られている。 

▲御滝不動尊

まだ、本堂は見えない。奥に歩くと、右側に御滝不動尊がある。白い点に見えるのは、1円玉。願いながら1円玉を投げ

滝に張り付くと願いが叶うといわれている。1回目は×。2回目に見事に張り付いた。

しかし、この時に限って願い事をしていなかった。3回目、4回目と×。結局、願を掛けなかった2回目だけ1円玉が張り付いた。

なんだかなあ~って思いながら御滝不動尊をあとにした。

▲本堂

階段を上がるとやっと、広い敷地の奥に本堂が見えた。1度に何人もの人がお参りすることが出来る大きさを誇る。

雨が降っているので、これは助かる。

納経所へ行き納経帳へ書いてもらっている時、もう一人の住職は「おへんろ」という新聞に目を通していた。

この業界にも新聞というのがあるんだな。と思っていると、我々の後にご夫婦がやって来た。

じっと待っていると、我々の納経帳を書いてくれていた住職が、「こちら空いているのでどうぞ。」と新聞を読んでいる

もう一人の住職へ促した。「この住職、納経帳書くんや。」と思いながら、新聞に集中していたのかもしれないが、

なんだかな~って思った。

■第65番札所・三角寺 16:39

▲第65番札所・三角寺

西条市4連発を終わると、愛媛県の東の端「四国中央市」にある三角寺で愛媛最終となる。

ただ、前神寺から高速を使えば余裕なのだが、一般道使用とのマイルールの為、17時までにたどり着けるか微妙な時間だ。

なんとか三角寺に到着した頃には、ギリギリの時間で、あたりは薄暗くなっていた。

駐車料200円を支払い、滝のようになってる階段を上がると山門にたどり着く。

この山門は、中央に鐘楼がある珍しい造りになっている。

▲三角寺境内

本堂、大師堂と駆け足でお参りし、納経所に入ったのは16時56分。まさに、危機一髪。

何とか無事に、予定をこなし慎重に階段を下りると、正面のお店のおばあさんがVサインを送っている。

なんのことか?と思い、近づくと「駐車料を払え」という。

「先程払いましたよ。」と言うと、

「今、料金箱を開けたが1円も入っていない。」という。

ヘタ子が降りて来るのを待ち聞くと、もう一つの料金箱に入れたという。

ばあさんが、確認すると「あった、あった。」と言ったきり店に入ってしまった。

なんとも後味の悪い終わり方だ。車に杖などを仕舞って振り向くと、店はカーテンを閉めて、電気まで消えていた。

お遍路でなければ、一言言ってやりたいところだが、ぐっと飲み込んであとにした。

山を下り、国道に出るのに信号待ちをし、青になったので発進しようとしたら、自転車のじいさんが赤信号を無視して

目の前を横切った。それも、小太郎に向かって何やら怒鳴っている。

「なんなんだ、この町は!」

やはり、平穏な気持ちのまま終えることが出来ない小太郎だった。

 

                                                   (11)につづく



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