小太郎 山へゆく。

山登りとお酒を中心とした日記です。たわごとと思って聞き流してください。

四国八十八ケ所(11) 2013,11,2

2013年12月08日 | 四国八十八ケ所

2013,11,2

四国八十八カ所(11)

 香川県

第66番(雲辺寺)~第71番(弥谷寺)

雨だからお四国と言いながら、四国最南端の38番金剛福寺以来ズ~っと、天気の悪い日に回っていると、さすがに、

気分的に暗くなってしまった。次回こそは晴れている日にと、天気予報を確認して出発。

前回、謎のじいさんに怒鳴られた川之江の交差点が今回の出発地点だ。そのまま、国道192号線を東へ走り、

徳島県との県境である境目トンネルをまずは目指す。道路脇には歩き遍路の人達が我々同様に雲辺寺を目指して歩いている。

季節がいいからか今まで以上に人が多い。

境目トンネルを抜けると、徳島県に突入。ゴールデンウィーク以来、半年ぶりの徳島県だ。

すぐに県道8号線に入り、香川県との境にある曼蛇トンネルを抜ける。確か、ここから雲辺寺に向けての道があるはずなの

だが、見えるのはやっと車1台が通れるほどの山道。「これ?」っと思わず声が漏れてしまうほど荒れた道が見えるだけだ。

しかし、周りにはそれらしい道は見当たらない。道路脇のイラスト地図を目を凝らして確認するが、この道以外にはなさそうだ。

意を決して、山道に入る。轍の中には、折れた木の枝や、葉っぱが落ちていて気味が悪い。

途中から、山の尾根に上がってからは道がましになったが、気が抜けない道だ。

やっと広い道に出たと思ったら、そこは雲辺寺だった。

■第66番札所・雲辺寺 9:57~11:08

▲第66番札所「雲辺寺」仁王門

車を止め、約5分ほど歩くとこつ然と森の中から建物が姿を現した。香川県側のロープウェイからが表側で、こちらは、明らかに裏側だ。

ロープウェイができる前はこちら側がメインだった筈なのに、時代とともに様変わりしたのだろう。

境内を抜けて仁王門から入りなおした。この仁王門、つい最近造られたかの様な新しさだ。仁王門から入ると、大師堂が

あり階段を下りると本堂。

▲おたのみなす

本堂の横には、「おたのみなす」と書かれた、ナスを形作った石。石の上で、願い事をすれば叶うというものだ。

ダジャレかよって思いながらも、信ずる者は救われるで石の上に座り、願い事をしてみました。

▲本堂

さて、本堂だがここも新しい。見た目はお寺って感じだけど、鉄筋コンクリートで作られた本堂。

足元も石を敷き詰められ、何もかもが新しく、整備されている。以前来たことがあるのだが丸っきり変わったように思える。

▲紅葉

大師堂でのお参りも終え、本堂脇の納経所に行くと、納経所の女性はどう見ても20代の方で、今までの納経所で1番若い人だろう。

しかし、すらすらと筆を走らすの見ると、すごいなと感心してしまった。

 

雲辺寺は、八十八ケ所の中で標高が1番高く880mもある。下界ではまだまだ青々している木々は、1足早く秋の装いで

紅葉が見頃になっていた。

■第67番札所・大興寺 12:14

▲第67番札所「大興寺」仁王門

雲辺寺から来た道を曼蛇峠へ向けて戻っていると、朝追い越したであろう、歩き遍路の人達が続々と登ってきた。

さすがに歩き慣れているであろう人達でさえ、標高800mを越える所まで登ってきて息が上がっている。

「歩きの人は大変だな。でも我々より確実に徳がありそうだ。」そんなことを思いながら、1時間かけて下界へ。

雲辺寺は厳密には徳島県だそうだ。この大興寺からが本当の香川県のお寺となる。

▲本堂

仁王門から入り階段を上ると、目の前に本堂。こじんまりしたお寺で、納経も本堂で行う。

大興寺を打ち終えると、すでにお昼。神恵院に向かう途中で、讃岐うどんのお店「シラカワ」で昼食。

打ちたてのうどんと、揚げたてのちくわを食したが、これが美味。そして、いつものように、「大」を注文したのだが、

他のお店の1.5倍はあろうかの量で、完食するのに一苦労だった。

■第68番札所・神恵院 第69番札所・観音寺 13:19~14:22

▲第68番札所・神恵院 第69番札所・観音寺 仁王門

重たいお腹で到着したのが、神恵院、観音寺。唯一同じ敷地に二ケ寺があるお寺。

当たり前だが、仁王門にはニケ寺の名称。

▲鐘楼

階段を上ると右に鐘楼。この装飾がすばらしいのでパチリ。

▲神恵院本堂

さて、右を見ても左を見てもお堂があって、どれがどっちの本堂やら大師堂やらわからない。

境内の地図を見つけ確認すると、門から入って左側が神恵院。右側が観音寺。

まずは、67番神恵院の本堂からとあるはずの場所を見るとコンクリートの壁。

「もしかしてここ?」どうみても本堂があるとは思えない。

近づくと壁の中に入口があり、階段を上ると神恵院本堂。四方コンクリートに囲まれた中に本堂がある。

「えらいモダンなお寺やな。」

香園寺もすごいなと思ったが、ここもすごいぞ。お寺って古いという概念が古いのか。 

▲観音寺本堂

神恵院の本堂から階段を下り、大師堂にお参りし、観音寺へ。

ここは今まで見てきた、「THE お寺」って感じの建物。

「やはり落ち着くよな。」そう思いながら、お参りを済ませ納経所へ行くと、1ケ所で二ケ寺の納経を書いてもらえる。

「順番間違ったりしないのだろうか?書き間違ったりしないのだろうか?」

そんな不謹慎なことを考えながら待っていたが、間違いは起こらなかった。

■第70番札所・本山寺 14:37~15:03

▲第70番札所「本山寺」仁王門

観音寺から市街地を抜け、川沿いに北に進むと本山寺に到着。「ほんざんじ」と思っていたのだが、「もとやまじ」と読むのが正解。

かわいらしい仁王門だが、重要文化財だそうだ。

▲本堂

仁王門をくぐると、このお寺がいかに大きいかがわかる。七堂伽藍が配置され、仁王門からまっすぐ突き当たった所が本堂。

今度は、「国宝」。鎌倉時代に建てられ、約700年の年月を越えてきた。しかし、700年がいかに大変なのかは

本堂の柱が物語っている。柱が腐ったのか、継いだ跡がある。本堂の左隣には五重塔。

四国八十八ケ所のお寺には、五重塔を持つお寺は、4ケ寺しかない。

そう言われてみると思い出せない。お寺に五重塔ってありそうなのだが、無かったなあ。

ヘタ子が思い出したのは、「竹林寺」

確かに、朱塗りの五重塔があった。だがそこまで。後二つは正解は出ず。

それもそのはずで、これから行く「善通寺」と「志度寺」が正解。

納経所は本堂の奥側にある。本堂に沿ってまだ奥に向かうと、芝を住職がはさみで刈っていた。

丁寧な作業だが、途方もない時間がかかりそうだ。そう思いながら本山寺を後にした。

■第71番札所・弥谷寺 15:31~16:27

▲第71番札所「弥谷寺」仁王門

弥谷寺と書いて「いやだにじ」と読む。このお寺は、山の斜面にへばりつくように建てられている。

その本堂にたどり着くためには、とにかく階段を上らなければならない。

有料道路が出来、若干楽になったらしいが仁王門から参拝するには一番下から参拝するしかない。

仁王門をくぐるとひたすら階段を上る。

▲大師堂への階段

やっと階段を登り切ったと思い、左を見ると天に向かって伸びる階段が続く。

この階段を上り切った所が大師堂で、ここまでで370段。このあと本堂までは、まだ170段ある。

▲磨崖仏

こんぴらさん程では無いが(こんぴらさんへは785段)かなり足にこたえる。

本堂の手前には、崖に磨崖仏が彫られている。

▲本堂

磨崖仏からまだ階段を上る。やっと本堂に到着だ。やっと到着したのだが、なにやら様子が変だ。

トンテンカンテンと本堂の中から音が聞こえてくる。見ると、内部は工事中で、ご本尊も避難中。

この秋の大雨で、裏山が崩れ本堂に損傷をきたしたらしい。

▲大師堂

本堂から階段を下り、大師堂に向かうと岩山にめり込むように建てられていて、靴を脱いで上がって行く。

靴を脱ぐのって初めてかな。中に入ると、今までにない厳かな雰囲気。そして、ここにはそれだけじゃない。

その奥には、弘法大師が修行をしたという岩窟があり、蝋燭の薄明りに磨崖仏が浮かび上がっている。

なんとも不思議な印象で、霊気が漂っているというか、修行するにはこういう所でって感じかな。

 

                                                     (12)につづく



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