横断者のぶろぐ

ただの横断者。横断歩道を渡る際、片手を挙げるぼく。横断を試みては、へまばかり。ンで、最近はおウチで大人しい。

非英雄論2-1■土浦通り魔事件・金川真大(24)の場合■理解者は、「神」か「妹」か?

2008-08-27 15:01:33 | Weblog
C (オモテ系)努力主体 →挫折  →不良主体 →自己愛の肥大→恐怖主体
                  ↓                      ↑↓
B (ウラ系)  願望主体 →挫折  →憎悪主体 →攻撃感情   →報復主体


図の説明:彼は努力主体を立ち上げるも、周りに理解者がいないなど、劣悪な環境の責に帰すべく挫折を機に、不良主体を立ち上げ、無気力なブランクの時間を生きている。

 一方で、努力主体を立ち上げた際、甘えを潜り込ませていたために、挫折を機に、自覚的且つ全方位的な憎悪主体を立ち上げている。

 ある日突然に、無限大の恐怖主体を立ち上げ、駅構内や路上において血も縁もない通行人にナイフで斬りつけるなどして無差別殺傷事件を起こす。

註1:精神科医などの専門家は、後者の甘えと恨みの関係をとらえて、根源的なアンビバレンツとし、かかる一面的な理解をもって「わかった」としてきたために、(裁判官と手を組んで)事件の真相を闇に葬る結果になったと考えている。
 どれもこれも、土居理論のコピーばかり!

註2:仮定される行動理論「特異点」■立ち上げた潜在的な願望主体と顕在的な恐怖主体の間に中点として、心理学上の「特異点」を仮設する必要がある。
 というのは、犯罪行動の解明は、「わかっている」とする専門家への依存はやめて、それは特異点(あるのだが、あるなしに関わらず)のように「まったくもってわからない」として心理学的な闇を切り裂く新しい「知」が求められていると考えているからだ。
 一方で、国民のすべてが「犬も食わぬ」専門家の公式的な見解に依存して、どうして子どもの依存(甘え)が悪いといえようか?

註3:引きこもり状態であれば、彼は格段の自己愛の操作の必要はないと考えるべきだ。
 ある理由から、社会進出(NHK式の”巣立ち”?)を余儀なくされ、その際の防御反応として、自己愛を肥大させ、もってヨロイとする。
 というのは、彼にとって社会とは、無限大の恐怖が棲息する魔界であるからだ。
(彼に限らず、生き物にとって外の世界とは、闇であり、無限大の恐怖に満ちている)
 やがて彼は、魔力を手に入れ、無限大の恐怖と同一化して、(父親に代表される)社会の成員に対して闘いを挑んでくる。

註4:非人間的な理解者、あるいは、無限大の理解者■人智では窺い知れぬ「理解者」の存在が後押ししている。


分析ノート●見えることと見えないこと

■ 08年3月に茨城県土浦市のJR常磐線荒川沖駅構内で8人が殺傷された事件を起こした金川真大容疑者(25)もまた無職だった。金川容疑者は「複数殺せば死刑になると思った。だれでもいいから7,8人殺そうと思った」などと犯行の動機について供述。(引用1)


金川真大も他の通り魔事件を犯した犯人たちと似たような共通面を見せている。

・真面目であること。
・高校卒業後は、非英雄の素地となりやすい自己確立の道から逸れた場所で、アルバイト的な仕事に就き、あるいは、離職したりして、気ままな生活を送っている。


努力面では、学業成績抜群という秀才タイプではないが、高校のときの部活で、弓道部に所属して全国大会に出場したり、5年前の2003年8月に行われたXboxゲームの大会では、準優勝しているゲーマーである。

「関東地区大会では、厳しい地区予選を勝ち抜いた強豪69名が集結した」(引用2)とあるように、昔でいう将棋大会の準優勝者であるから、潜在的な能力は高いものを持つといえるのではないか。
 こういう子どもに対して、親は遊んでばかりいると無理解を示すことは想像に難いものではない。



妹との関係「非人間的」な理解者?

金川の場合、妹がいるのだが、この優秀な妹の存在が不気味である。
宮崎勤の場合、幼女誘拐は、妹との近親相姦願望が関係していると見ているが、この兄妹は何かしら連動している感じが伝わってくる。
 妹にして「非人間的」な理解者とおけば、話は分かるのだが・・・。

■金川容疑者は、「最初は妹を殺そうと思った」と供述しているのだが、その対象とみられる上の妹は、中学3年から不登校になっている。おとなしい子だったけど、気難しくて友達は少ない。地域一の県立高校に進めるほど成績は良かったのに、夏休み明けから急に不登校になった。「親や学校のための受験はイヤ」と言っていたという。

 中学の卒業式には母親が代理出席、高校受験もしなかった。その後コスプレ趣味に傾倒し、髪は黄色や緑色に染め、派手な衣装で晴れた日にもお気に入りの傘を差した。アルバイトをしつつも一昨年あたりから「声優になりたい」と言い始め、外で発声練習するなど、「わが道」を歩んでいる。

 妹が不登校になったころ、高校生だった金川容疑者も進学志望から就職志望に切り替え、大した就職活動もせず、コンビニなどでのバイト生活に入った。父親とともに自転車で近くの川や湖へ釣りに行ったりしていたが、その後ゲーセンに入り浸る。

 姉と同じ部屋にいた下の妹は数年前の高校在学時に、「こんな家にいたら勉強できないから」とひとり暮らしを始め、今は都内の大学に通っている。弟は高校に進まずアルバイト生活。これだけ見事にバラバラという家庭も珍しいだろう。

 ◆沈黙する父親
 金川容疑者が凶行に走った直接の原因として、父親から「仕事に就け」と迫られていたことをあげている報道もある。その父親は、事件後まったく報道陣の前に姿を見せない。「いまのメディア社会で、どうして可能なのか?」と思えるほど、見事なまでの沈黙ぶりだ。自宅を訪ねた報道陣にもインタフォン越しに「すみません。すみません」と言うだけだという。「謝罪する以外、何も言うことができない」ということこそ、父親のメッセージなのかもしれない。

田中良太「若者の『理由なき殺人』は親の責任か?」

http://www.news.janjan.jp/column/0805/0805076532/1.php

引用1■無差別殺人犯は「派遣」と「無職」 これは「格差社会のせい」なのか

2008/7/23Jcastニュース

http://www.j-cast.com/2008/07/23023981.html

   東京・八王子にあるショッピングセンターの書店で、女性2人が男に刃物で刺されて死傷する無差別殺傷事件が発生した。自称派遣社員の男は「仕事がうまくいかず、親に相談したが乗ってくれなかった」などと供述しているという。相次ぐ無差別殺人事件の犯人は無職や派遣社員である場合がほとんどだ。直接的な因果関係があるかどうかは別にしても、インターネット上では「格差社会のせいなのか」をめぐって議論になっている。

「仕事がうまくいかないことで親に相談した」

   東京・八王子の京王八王子ショッピングセンターにある書店で2008年7月22日夜、2人の女性が包丁で刺され、中央大学文学部4年生の斉木愛さん(22)が死亡した。警視庁は会社員の菅野(かんの)昭一容疑者(33)を殺人未遂の疑いで逮捕した。調べに対し菅野容疑者は、「仕事のことでうまくいかず、親に相談したが、乗ってくれなかった。無差別に人を殺そうと思い、文化包丁を買って書店に行った」などと供述しているという。一方、菅野容疑者の父親は「全部自分で勝手に仕事していて、親が相談に乗ってくれないなんて、そんな話は全然ない」と話しており、「仕事がうまくいかないことで親に相談した」とする容疑者の言い分を否定。菅野容疑者とは別居状態が続いていたという。

   無口でおとなしい性格だったという容疑者は職場で負傷して療養中だった。8月からは職場に復帰する予定だったというが、無差別殺人に至った詳しい動機などは今のところ分かっていない。

「人と関わりすぎると怨念で殺すし、孤独だと無差別に殺すし 難しいね」
「誰でもよかった」
「なんかわかる気がする」
「チャンスは全ての人に平等に与えられるべき 生かせるか生かせないかはその人次第」
「もしかして、俺、チャンスを逃してるわけ?そんなチャンス、人生に一回もなかったけど」

   こんな書き込みを携帯電話の掲示板サイトに残していたのは、東京・秋葉原で2008年6月8日に17人が死傷する無差別殺人事件を起こした派遣社員・加藤智大容疑者(25)。この掲示板サイトには、派遣社員として働くことにたいする不満や孤独感が吐露されていた。

   08年3月に茨城県土浦市のJR常磐線荒川沖駅構内で8人が殺傷された事件を起こした金川真大容疑者(25)もまた無職だった。金川容疑者は「複数殺せば死刑になると思った。だれでもいいから7,8人殺そうと思った」などと犯行の動機について供述。

   無職の沢田尚哉被告(32)は2月17日、東京・新宿区の公衆トイレで用を足していたタクシー運転手を背後から金槌で4回なぐりつけ、殺人未遂の現行犯で逮捕された。「死のうと思ったが死に切れなかった。誰かを殺せば死刑になると思った」などと供述しているという。「無差別殺人」に手を染めたのは無職や派遣社員という、「格差社会」でいうところの「底辺」と呼ばれる人たちが突出して多いのが実情だ。これは偶然なのだろうか。

ネット上では、「無差別殺人」と「格差社会」について様々な議論

   インターネット上では、「無差別殺人」と「格差社会」の関連性について様々な議論が交わされている。荒川沖駅での無差別殺人事件後の08年3月以降、様々なQ&Aサイトでこの問題について書き込みがされ、様々な回答が寄せられていた。

「不幸な境遇、格差社会の広がり、社会の底辺に置き去り。そんな事が原因なら、日本人の殆どが犯罪者になっているはず。格差社会が犯罪を生むなど、問題の摩り替えもいいところだ」
「格差社会は問題ですが、それだけで極端な犯罪に結び付くとは思えません。日本人の多くが格差にさらされてはいますが、何とかやっている人が大半です」
「無差別殺人犯もまた経済事情よりは人格形成期の家庭環境などが大きな影響を及ぼすので親の経済力が決定的な要因とは言えません」
「最近耳にする凄まじい数の犯罪は今の社会とは何らかの関係があると思っています」

   今回の東京・八王子の無差別殺人では、ワイドショーのコメンテーターからも「社会のせいじゃない」「格差社会を考え直さなければいけない」などとさまざまな意見がある。

   京都造形芸術大学・寺脇研教授は08年7月23日放送のテレビ朝日系番組「スーパーモーニング」で「むしゃくしゃして人を殺すのは絶対あってはならないが、20~30代のまだ元気で働ける人たちがそういう状態になってるのは、本当に考え直さなければいけない」。作家の落合恵子氏も「全て社会のせいにするのはフェアじゃないが、社会のなかに原因がないのか点検しないと(無差別殺人の)連鎖は断ち切れない」と述べている。その一方で、フジテレビ系「とくダネ!」では小倉智昭氏が「こんなの社会のせいじゃない。戦後の苦しい時期にみんなが人を殺したのか」と憤る。

   ただ、失業や不安的な雇用が若者に与える心理的影響が大きいのは間違いない。その意味で、凶悪な事件にもこの問題は重たくのしかかっている。

引用2■

関東の覇者決定「Xbox Championship Vol.2」『DOAX』大会報告

2003/09/01
 
 マイクロソフトは7月下旬より全国の販売店などで行われていた「Xbox Championship Vol.2」の関東地区決勝大会を、一昨日8月29日(土)、東京・秋葉原「アソビットシティ」において開催した。本大会は今春開催された「Xbox Championship Vol.1 ソウルキャリバーII」に続く大規模なゲーム大会で、2回目となる今回の種目は、テクモの『DEAD OR ALIVE Xtreme Beach Volleyball』となる。

 関東地区大会では、厳しい地区予選を勝ち抜いた強豪69名が集結した。大会ルールはトーナメント方式により、7ポイント先取で勝者が決定。試合前のプレイヤーキャラの選択権は、くじ引きによって決められた。
 予想していたことだが、さすがに決勝大会ともなれば選手陣のレベルも高い。強烈なスパイクやフェイントなど、高等技術を使ったラリーの応酬がひたすら続き、どの試合も長期戦の装いを見せた。

 そして準決勝では注目のカードが組まれた。なんと前大会の優勝者、穂苅正治氏が本大会でもここまで勝ち進んでいたのである。穂苅氏が決勝進出となるか、ギャラリーから注目が集まった。一進一退の攻防に声援が巻き起こっていたが、しかし、善戦空しく穂苅氏はここで敗退。対戦者の金川真大氏が決勝進出となった。
 決勝は金川氏と坂巻弘隆氏の両名によって行われ、結果、5対7で坂巻氏が優勝。関東地区を制す結果となった。

 なお、本地区大会で勝ち残った上位13名は、全国の地区大会上位選手とともに、再び東京ゲームショウで行われる全国大会で戦うこととなる。賞金総額300万円を賭けた熱い戦い。全国の頂点となるのは一体誰か。注目したいところだ。

http://www.gpara.com/news/03/09/news200309012836.htm

■父から「仕事に就け」で“逆切れ” 8人殺傷の金川容疑者

2008.3.25 10:16産経ニュース

 茨城県土浦市の8人殺傷事件で、無職、金川真大(かながわまさひろ)容疑者(24)が県警土浦署捜査本部の調べに対し、「最近、父親に『仕事に就け』と責められていた」などと供述していることが25日、分かった。金川容疑者は今年1月、市内のコンビニエンスストアの仕事を辞めた後、凶行に使ったサバイバルナイフと文化包丁を順次、購入。捜査本部は、家庭内での日ごろの鬱憤(うっぷん)が発端となり、計画的な連続殺人に発展した可能性があるとみて調べている。

 金川容疑者は地元の私立高校を卒業後、定職に就かず、コンビニのアルバイト店員の職を転々としていた。1月には土浦市内のコンビニを「目標金額に達したから」と店長に言って辞めると、自宅に引きこもり状態だったという。

 調べでは、コンビニ退職後の1月中旬、携帯電話のサイトを通じ、刃渡り約20センチのサバイバルナイフを約3000円で購入。2月には同市内のホームセンターで約3000円の文化包丁(刃渡り約20センチ)を手に入れている。「人を殺すために買った」と供述している。

 金川容疑者は、父親に定職に就くよう言われると、家庭内で物にあたるなど暴力をふるっていた。逮捕容疑となった無職、三浦芳一さん(72)の殺害の前、妹の殺害を計画していたことも話しており、捜査本部は、家庭内での不満が一連の犯行の発端となった可能性もあるとみて、慎重に調べを進めている。

 捜査本部は25日午前、金川容疑者の身柄を三浦さんに対する殺人容疑で水戸地検に送検した。金川容疑者はベージュのスボンに黒色のジャンパー姿。丸刈り頭に縁なしのメガネをかけ、無表情な顔で車に乗り込んだ。