通り魔事件とは何か?●願望主体と恐怖主体の間にある物語過程と心理過程
これまで見てきた秋田連続児童殺人事件と三件の通り魔事件との共通点を見るために、次のような問題について考えてみました。
わが子を失った母親役を演じた畠山鈴香被告がなぜ豪憲君を殺害したのか?
この問題を書き換えて、畠山鈴香被告はなぜ「わが子を失った母親物語」の中の主人公として最後まで生きることができず、豪憲君の殺害へと暴走したかとしました。
つまり、母親物語と実際の行動はちがいは、「心理過程」の有無ではないかと。
鈴香被告はまず犯人探しのビラを配るなどして、社会に向かって悲劇の主人公(願望主体)を立ち上げます。しかし、情報は一つとして寄せられず、唯一頼みとしていたテレビ局からも断られます。いくら努力しても報われないことから、警察に八つ当たりしたりと、心の中が荒れてきます。
社会の厚い壁といいますか、壁にぶち当たって「犯人探し」の努力がくじけそうになりますが、ここで秘策を巡らせて、子供の誘拐事件を引き起こせば、警察もテレビ局も動き出すのではないかと思って、適当な子供を物色しますが、集団下校をしたりと、警戒している感じが伝わって、誘拐を断念。そんなところに、我が子彩香ちゃんと仲の良かった豪憲君が窓から見えたので、声をかけて、家に招き、豪憲君の無警戒心に乗じて(突然、恐怖主体を立ち上げて)絞殺。
努力するいい人が最後には人を殺す悪い人に変じるところが、なんといっても物語の中の主人公であることを打ち消しています。
このネジレに心理過程が関係しているというのは、自明の理でありますから、次のように、抽象化します。
a 彼は社会に向かっていい子(願望主体)を立ち上げ、努力する人を演じる。
b しかし、障害が立ちはだかり、彼の邪魔をする(協力者がひとりとして現われず、孤独な戦いを強いられる)。
c やがて彼は、敗北を喫する(彼は自らの稚拙な努力を省みることはせず、また敗北を認めようとはせず、怒りに猛り狂う)。
d 社会を困らせようと、奸計を巡らす。
e 再度、努力する人を演じるも、心はネジレているから、(不幸に遭遇した)悪役に徹しょうとする。
f 魔法の助力を手に入れる。(彼は神を味方に引き入れる?)
g 彼はある日突然に、恐怖主体を立ち上げ、人をあやめる。
h 彼はシルシを付けられ、逮捕される。
今度は、個々の通り魔殺人事件に当てはめてみることにします。
秋葉原の通り魔事件の加藤智大容疑者の場合●
(事件のアウトラインは、後出しの予定)
a 彼は恋人のいない「不幸な」独身男(良い子)を演じるために、携帯サイトの出会い系に猛アクセスを試みる。
b しかし、障害が立ちはだかり、彼の邪魔をする(協力者がひとりとして現われず、孤独な戦いを強いられる)。
註1:加藤智大容疑者の場合は、社会からの「悪意の介入」は、「自分のツナギが隠された」というように、2重性を持つといえます。
c やがて彼は、敗北を喫する(彼は自らの稚拙な努力を省みることはせず、また敗北を認めようとはせず、怒りに猛り狂う)。
d 社会を困らせようと、奸計を巡らす。
e 再度、努力する人を演じるも、心はネジレているから、(不幸に遭遇した)悪役に徹しょうとする。
註2:今度は、出会い系ではなく、携帯サイトの掲示板に猛アクセスを試みる(王国を別の王国へ移動させるも、心はすでにねじれている)。
f 魔法の助力を手に入れる。(彼は神を味方に引き入れる?)
註2:加藤智大容疑者は、魔力の代わりに、6本のナイフと2トントラックを用意する。
g 彼はある日突然に、恐怖主体を立ち上げ、人をあやめる。
註3:加藤智大容疑者は、別の王国との間に密な連絡を取りながら、トラックで事件現場に行き、ホコ天で人をはねた後、ナイフで人を刺したりしている。
h 彼はシルシを付けられ、逮捕される。
下関通り魔事件の上部康明被告の場合●
(事件のアウトラインは、後出しの予定)
a 彼は社会に向かっていい子(願望主体)を立ち上げ、努力する人を演じる。
註4:上部康明被告は、何を思ったか、ニュージーランド(別の王国?)への移住を夢見、その資金作りにと、あの悪名高い「フランチャイズ」の軽貨物輸送のコツコツ仕事を始める。
b しかし、障害が立ちはだかり、彼の邪魔をする(協力者がひとりとして現われず、孤独な戦いを強いられる)。
註5:上部康明被告は、妻から離縁状を突きつけられ、9月の上旬に襲来した台風18号で、冠水した軽トラックが使えなくなるなど不幸に遭遇する。この上に、父親の拒否的態度が畳み掛ける?
c やがて彼は、敗北を喫する(彼は自らの稚拙な努力を省みることはせず、また敗北を認めようとはせず、怒りに猛り狂う)。
d 社会を困らせようと、奸計を巡らす。
e 再度、努力する人を演じるも、心はネジレているから、(不幸に遭遇した)悪役に徹しょうとする。
註5:上部康明被告の場合は、再努力の跡はない代わり、事件現場の下関の下見が挙げられる。
f 魔法の助力を手に入れる。(彼は神を味方に引き入れる?)
註6:上部康明被告の魔力は、文化包丁と「マツダ・ファミリア」と睡眠薬等である。
g 彼はある日突然に、恐怖主体を立ち上げ、人をあやめる。
註7:上部康明被告は下関駅で路上デビューを果たし、15人を死傷させる。
h 彼はシルシを付けられ、逮捕される。
池袋通り魔事件の造田博被告の場合●
(事件のアウトラインは、後出しの予定)
a 彼は悪鬼の棲む恐怖社会に向かっていい子(願望主体)を立ち上げ、苦難に遭遇してもメゲナイ努力する人を演じる。
註8:造田博被告の場合は、これまでの思い出したように努力する時々の努力家と違って、恒常的な努力家といイメージが強いが、努力の内容や目的等が不明。
b しかし、障害が立ちはだかり、彼の邪魔をする(協力者がひとりとして現われず、孤独な戦いを強いられる)。
註8:造田博被告の場合、「障害」とは、人を気違いに陥れる「酒」であり、トイレに行きたいのにそれを妨害する職場の上司や同僚である。「努力しない人」の用いる諸々の卑劣な行為である。
c やがて彼は、敗北を喫する(彼は自らの稚拙な努力を省みることはせず、また敗北を認めようとはせず、怒りに猛り狂う)。
d 社会を困らせようと、奸計を巡らす。
e 再度、努力する人を演じるも、心はネジレているから、(不幸に遭遇した)悪役に徹しょうとする。
f 魔法の助力を手に入れる。(彼は神を味方に引き入れる?)
註8:造田博被告の魔力とは、洋包丁とと金づちである。
g 彼はある日突然に、恐怖主体を立ち上げ、人をあやめる。
註9:造田博被告は、池袋の繁華街で路上デビューを果たし、8人の死傷者を出している。
h 彼はシルシを付けられ、逮捕される。
造田は後に、「真面目に働いているのに評価されず、腹が立った」と供述しています。
(書きかけ)
これまで見てきた秋田連続児童殺人事件と三件の通り魔事件との共通点を見るために、次のような問題について考えてみました。
わが子を失った母親役を演じた畠山鈴香被告がなぜ豪憲君を殺害したのか?
この問題を書き換えて、畠山鈴香被告はなぜ「わが子を失った母親物語」の中の主人公として最後まで生きることができず、豪憲君の殺害へと暴走したかとしました。
つまり、母親物語と実際の行動はちがいは、「心理過程」の有無ではないかと。
鈴香被告はまず犯人探しのビラを配るなどして、社会に向かって悲劇の主人公(願望主体)を立ち上げます。しかし、情報は一つとして寄せられず、唯一頼みとしていたテレビ局からも断られます。いくら努力しても報われないことから、警察に八つ当たりしたりと、心の中が荒れてきます。
社会の厚い壁といいますか、壁にぶち当たって「犯人探し」の努力がくじけそうになりますが、ここで秘策を巡らせて、子供の誘拐事件を引き起こせば、警察もテレビ局も動き出すのではないかと思って、適当な子供を物色しますが、集団下校をしたりと、警戒している感じが伝わって、誘拐を断念。そんなところに、我が子彩香ちゃんと仲の良かった豪憲君が窓から見えたので、声をかけて、家に招き、豪憲君の無警戒心に乗じて(突然、恐怖主体を立ち上げて)絞殺。
努力するいい人が最後には人を殺す悪い人に変じるところが、なんといっても物語の中の主人公であることを打ち消しています。
このネジレに心理過程が関係しているというのは、自明の理でありますから、次のように、抽象化します。
a 彼は社会に向かっていい子(願望主体)を立ち上げ、努力する人を演じる。
b しかし、障害が立ちはだかり、彼の邪魔をする(協力者がひとりとして現われず、孤独な戦いを強いられる)。
c やがて彼は、敗北を喫する(彼は自らの稚拙な努力を省みることはせず、また敗北を認めようとはせず、怒りに猛り狂う)。
d 社会を困らせようと、奸計を巡らす。
e 再度、努力する人を演じるも、心はネジレているから、(不幸に遭遇した)悪役に徹しょうとする。
f 魔法の助力を手に入れる。(彼は神を味方に引き入れる?)
g 彼はある日突然に、恐怖主体を立ち上げ、人をあやめる。
h 彼はシルシを付けられ、逮捕される。
今度は、個々の通り魔殺人事件に当てはめてみることにします。
秋葉原の通り魔事件の加藤智大容疑者の場合●
(事件のアウトラインは、後出しの予定)
a 彼は恋人のいない「不幸な」独身男(良い子)を演じるために、携帯サイトの出会い系に猛アクセスを試みる。
b しかし、障害が立ちはだかり、彼の邪魔をする(協力者がひとりとして現われず、孤独な戦いを強いられる)。
註1:加藤智大容疑者の場合は、社会からの「悪意の介入」は、「自分のツナギが隠された」というように、2重性を持つといえます。
c やがて彼は、敗北を喫する(彼は自らの稚拙な努力を省みることはせず、また敗北を認めようとはせず、怒りに猛り狂う)。
d 社会を困らせようと、奸計を巡らす。
e 再度、努力する人を演じるも、心はネジレているから、(不幸に遭遇した)悪役に徹しょうとする。
註2:今度は、出会い系ではなく、携帯サイトの掲示板に猛アクセスを試みる(王国を別の王国へ移動させるも、心はすでにねじれている)。
f 魔法の助力を手に入れる。(彼は神を味方に引き入れる?)
註2:加藤智大容疑者は、魔力の代わりに、6本のナイフと2トントラックを用意する。
g 彼はある日突然に、恐怖主体を立ち上げ、人をあやめる。
註3:加藤智大容疑者は、別の王国との間に密な連絡を取りながら、トラックで事件現場に行き、ホコ天で人をはねた後、ナイフで人を刺したりしている。
h 彼はシルシを付けられ、逮捕される。
下関通り魔事件の上部康明被告の場合●
(事件のアウトラインは、後出しの予定)
a 彼は社会に向かっていい子(願望主体)を立ち上げ、努力する人を演じる。
註4:上部康明被告は、何を思ったか、ニュージーランド(別の王国?)への移住を夢見、その資金作りにと、あの悪名高い「フランチャイズ」の軽貨物輸送のコツコツ仕事を始める。
b しかし、障害が立ちはだかり、彼の邪魔をする(協力者がひとりとして現われず、孤独な戦いを強いられる)。
註5:上部康明被告は、妻から離縁状を突きつけられ、9月の上旬に襲来した台風18号で、冠水した軽トラックが使えなくなるなど不幸に遭遇する。この上に、父親の拒否的態度が畳み掛ける?
c やがて彼は、敗北を喫する(彼は自らの稚拙な努力を省みることはせず、また敗北を認めようとはせず、怒りに猛り狂う)。
d 社会を困らせようと、奸計を巡らす。
e 再度、努力する人を演じるも、心はネジレているから、(不幸に遭遇した)悪役に徹しょうとする。
註5:上部康明被告の場合は、再努力の跡はない代わり、事件現場の下関の下見が挙げられる。
f 魔法の助力を手に入れる。(彼は神を味方に引き入れる?)
註6:上部康明被告の魔力は、文化包丁と「マツダ・ファミリア」と睡眠薬等である。
g 彼はある日突然に、恐怖主体を立ち上げ、人をあやめる。
註7:上部康明被告は下関駅で路上デビューを果たし、15人を死傷させる。
h 彼はシルシを付けられ、逮捕される。
池袋通り魔事件の造田博被告の場合●
(事件のアウトラインは、後出しの予定)
a 彼は悪鬼の棲む恐怖社会に向かっていい子(願望主体)を立ち上げ、苦難に遭遇してもメゲナイ努力する人を演じる。
註8:造田博被告の場合は、これまでの思い出したように努力する時々の努力家と違って、恒常的な努力家といイメージが強いが、努力の内容や目的等が不明。
b しかし、障害が立ちはだかり、彼の邪魔をする(協力者がひとりとして現われず、孤独な戦いを強いられる)。
註8:造田博被告の場合、「障害」とは、人を気違いに陥れる「酒」であり、トイレに行きたいのにそれを妨害する職場の上司や同僚である。「努力しない人」の用いる諸々の卑劣な行為である。
c やがて彼は、敗北を喫する(彼は自らの稚拙な努力を省みることはせず、また敗北を認めようとはせず、怒りに猛り狂う)。
d 社会を困らせようと、奸計を巡らす。
e 再度、努力する人を演じるも、心はネジレているから、(不幸に遭遇した)悪役に徹しょうとする。
f 魔法の助力を手に入れる。(彼は神を味方に引き入れる?)
註8:造田博被告の魔力とは、洋包丁とと金づちである。
g 彼はある日突然に、恐怖主体を立ち上げ、人をあやめる。
註9:造田博被告は、池袋の繁華街で路上デビューを果たし、8人の死傷者を出している。
h 彼はシルシを付けられ、逮捕される。
造田は後に、「真面目に働いているのに評価されず、腹が立った」と供述しています。
(書きかけ)