第2部
新穂高温泉より9時間15分、主稜線上の飛騨乗越に立つ。 まず東側の雄大な峰々を目をにして、苦しみを克服した後の達成感に胸が熱くなった。
中央のピラミダルな山が常念岳だ。手前のカールの赤い屋根は殺生ヒュッテ、その上の尾根にヒュッテ大槍も見える。この大渓谷を下れば上高地に達する。
飛騨乗越から北側稜線上に槍ヶ岳の穂先がニョッキリと頭出す。
南側稜線は大喰岳(3101m)が穂高連峰の隠れ蓑となっている。
飛騨乗越からの急登を高山病による軽い頭痛を押して、テント場を乗り越え振り返る。まだ穂高の峰々は隠れている。わずかに左下に除くのは明神岳だろうか?
平坦地に出ると槍穂が全貌を表し、槍ヶ岳山荘はすぐそこだった。
苦労して登り終えた飛騨沢にはガスにが立ち込めていた。前方は笠ヶ岳(
山荘は、ウィークデイにもかかわらず宿泊者300人とかでごった返していた。宿泊手続き(10300円)を終え、空身で槍ヶ岳山頂を目指すことにした。
登り始めてすぐ小槍を左手に見送り、鎖場の連続で両手両足をフル回転し高度を上げていく。山頂を真近にし3つの直立する鉄梯子を駆使して山頂に到達する。
日本で5番目の標高を持つ槍ヶ岳山頂(3,180m)に立つ。
まず真下を覗くと、槍ヶ岳山荘の建屋が密集していた。その向こう↓が奥丸山への尾根が新穂高温泉まで伸びている。
この尾根と主稜線の間の渓谷・右俣谷を上ってきたのだ。明日は、反対側の左俣谷を下山路とする予定だ。
穂高連峰だ。手前から大喰岳、中岳、南岳~大キレット~北穂高、奥穂高(3,190m)、やや左が前穂高、天狗の頭?間ノ岳?赤岩岳?西穂高と続く。
その奥の一段低い丸い山(薄くて見えにくい)が焼岳(2,455m)で、その先が乗鞍、一番奥が御嶽山だ。
登ってくる人
下る人
明日の縦走路・西鎌尾根。右奥が薬師岳、その手前が鷲羽岳、中央奥が黒部五郎岳だ。明日は西鎌尾根の終着地・双六小屋まで歩き、その後、小池新道を下る。
東鎌尾根に影槍くっきり。 この尾根の終着の山が大天井岳だ。
ロサンゼルスオリンピックって、何十年前だったか? この祠の前で、最終日の花マラソン中継がハイカーの一人のラジオから流れた・・・
私たちは声をからして声援した! 瀬古ガンバレ! 茂、猛ガンバレ!!
影槍をもう一枚アップ、影槍に槍が突き立てられているに見える!
槍穂からの下山後(PM5時過ぎ)、山荘裏からの夕景。妻が同行した最後の山・笠ヶ岳。妻は今は山に登らないが、
槍ヶ岳には登ってもあったようだ。また機会があれば、上高地から案内してもよい。
夕食は、ハンバーグでうまかった。また無理して槍穂に登ったことが高所順応に効果あったようで、ビールもうまかった。一枚の布団に二人だったがぐっすり眠れた。
第3部は、西鎌尾根縦走と下山編です。